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サルビア

サルビア

2017/10/02

サルビアといって皆さんはどの花を思い浮かべるでしょうか。サルビア属には多くの種があり、一年草のサルビアもあれば宿根草のサルビアもあります。多くの方が思い浮かべる花は、夏~秋にかけて花壇を埋め尽くすように咲く、真っ赤な花穂のサルビア スプレンデンスではないでしょうか。比較的タネから育てやすい上、花が終わった後も赤いがくが美しく、長く彩りを楽しめるところが人気なのでしょう。一方で、紫花や白花を思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。園芸品種も多いサルビア ファリナセアかもしれませんし、宿根草ならサルビア レウカンサかもしれませんね。このようにサルビアのイメージはさまざまですが、いずれも鮮やかな花穂の美しさが印象的です。秋風の心地よい季節、花穂が風にそよぐ姿を見に出掛けてみませんか。

水戸市植物公園

すらりと伸びた花穂に足取りも軽くなるテラスガーデン。秋咲きセージが彩る

水戸市植物公園は昭和62年に開園し、観賞大温室、熱帯果樹温室、芝生園、ロックガーデンなどから構成され、洋風の庭園として広く市民に親しまれています。園内の植物館では、年間を通して展示会や各種教室が行われ、園芸や園内案内などでは同好会やボランティア団体等が活躍しています。四季折々の花が咲く園内では、秋には英名にセージがつく、秋咲きのサルビアが満開を迎えます。10月上旬のおすすめは紫花が人気のアメジストセージ(サルビア レウカンサ)。新しく桃花が加わって、さらに魅力がアップしています。ブルーの花が爽やかなコバルトセージ(サルビア レプタンス) 、ジャパニーズ イエローセージの英名があるキバナアキギリやその仲間は10月中~下旬が見ごろ。パイナップルセージ(サルビア エレガンス)の黄金葉は秋花壇で大活躍で、花は11月上旬まで満開です。次々咲いてくる秋咲きセージのコレクションと薬用ハーブ園の薬草たちがコラボしたガーデンもお楽しみいただけます。

芝生園脇の色彩豊かな秋咲きのセージとサルビア スプレンデンス「あやのピーチ」。カラフルな花穂が美しい

秋に咲く清楚なブルーの花のコバルトセージ(花壇奥)は水戸市植物公園の秋の風物詩

手前に咲くのは黄金葉が美しいパイナップルセージ。その名のとおり葉に触れると甘い香りが楽しめる

Salvia nipponicaの学名をもつ、美しい黄花のキバナアキギリ

施設概要

〒310-0914
茨城県水戸市小吹町504
電話番号:029-243-9311
定休日:月曜日(祝日または振替休日のときは翌日)、12/29~1/3
開園時間:9:00~17:00(入園は16:00まで)
入園料:一般300円、小中学生・県央地域に居住する60歳以上の人は150円※県央地域…水戸市、笠間市、ひたちなか市、那珂市、小美玉市、茨城町、大洗町、城里町、東海村の9市町村
駐車場:無料駐車場あり
見ごろ:10月上旬 ~11月上旬

マザー牧場

房総半島の豊かな自然に囲まれた場内に真っ赤な花のじゅうたんが広がる

花と動物たちのエンターテイメントファームのマザー牧場は、動物とのふれあいが楽しめるのはもちろん、美しい花畑が見られるほか花摘みや味覚狩りなどの自然とのふれあいも満喫できる観光スポット。秋にはサツマイモ掘りやキウイフルーツ狩りなどが人気ですが、秋の風物詩といえば40年以上も続くサルビアの花のじゅうたん。約30万本のサルビアが場内の花の大斜面・東を真っ赤に彩る風景に圧倒されることでしょう。この風景は夏~秋にかけての牧場の顔となっており、毎年いろいろな品種の組み合わせで構成されているとか。近年は園芸品種を中心に植えられていましたが、昨年より牧場本来の原種に近い種を自家採種して、昔ながらの膝丈ほどある大きさのサルビアの景色を復活させるべく、栽培管理が行われています。房総の真っ青な空と波打つような真っ赤な花畑のコントラストは見ておきたい秋の景色といえましょう。

サルビアの定番、真っ赤な花穂の種類が受け継がれる

秋風の心地よい季節に、波打つような花畑のお散歩はぴったり

10月になると場内にはもう一つの花畑、コスモス畑も見ごろを迎える

秋の味覚狩りといえばサツマイモ掘りが有名だが、キウイフルーツも収穫どきに。2017年のキウイフルーツ狩り期間は10月28日~11月26日の予定

施設概要

〒299-1601
千葉県富津市田倉940−3
電話番号:0439-37-3211
定休日:2017/12/11~12/15、2018/1/9~1/12、1/16~1/18
開園時間:(2~11月)平日9:30~16:30、土・日・祝9:00~17:00、(12~1月)平日10:00~16:00、土・日・祝9:30~16:00
入場料:大人(中学生以上)1500円 、小人(4歳~小学6年生)800円
駐車場:有料駐車場あり(4000台、1日900円)
見ごろ:9月上旬 ~10月中旬

神戸布引ハーブ園/ロープウェイ

パイナップルのような香りがあるといわれるパイナップルセージ(サルビア エレガンス)が見ごろ。四季の庭にて

山陽新幹線新神戸駅近くの乗り場より約10分間ロープウェイに乗って行く、標高約400mの山の上にある神戸布引ハーブ園。約200種7万5000株のハーブや花が咲き集う、日本最大級のハーブ園です。園内にはテーマの異なる12のガーデンが作られ、季節を感じながら植物の色や香りを楽しめるような工夫がいっぱい。展望も素晴らしく、風と緑、花々に囲まれながら、神戸の街並みと遠くの海、ナイター営業期間には夜景も一望できます。春のジャーマンカモミール、イングリッシュラベンダーから始まり、四季折々さまざまなハーブや花が咲く中で、秋はコスモスやバラとともにサルビアが見ごろを迎えます。サルビアが植栽されたガーデンをゆっくり散策するもよし、鮮やかな花色や香りを楽しむもよし、レストランやカフェでハーブの恵みをいただくのもおすすめ。ハーブのある暮らしや庭をのぞいてみませんか。

鮮やかな花穂が目を引くサルビア「イエローマジェスティ」。四季の庭にて

赤紫のような大人びた花色が美しいローズリーフセージ(サルビア インボルクラータ)。四季の庭にて

神戸の風景が望める、風の丘芝生広場に咲くメキシカンブッシュセージ(サルビア レウカンサ)

世継山の斜面に広がるコスモス畑は、ロープウェイの足元に広がる花のじゅうたん

施設概要

〒650-0002
兵庫県神戸市中央区北野町1-4-3
電話番号:078-271-1160
定休日:無休(ただしロープウェイ年次点検のため、冬季2~3月の間、約3週間の運休・休園を予定)
営業時間:(3/20~7/19、9/1~11/30)平日9:30~16:45、土・日・祝9:30~20:15、(7/20~8/31)9:30~20:15、(12/1~3/19)9:30~16:45 ※ロープウェイ上り時刻 ※ナイター営業時は展望エリアのみ ※来園時は要確認 
入場料(ロープウェイ乗車を含む):大人1400円、小・中学生700円
駐車場:駐車場なし
見ごろ:10月上~下旬

JADMA

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