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広い土地を有効活用。団体でのアクティビティに!たねダンゴ 広い土地を有効活用。団体でのアクティビティに!たねダンゴ

2017/08/16

たねダンゴって?たねダンゴって?

たねダンゴを作り始めたきっかけは、2011年3月11日におこった東日本大震災の復興支援活動の一環でした。荒れ果てた現地を目の当たりにし、「花を見て少しでも元気になってもらいたい!」その気持ちで、日本家庭園芸普及協会が、タネを被災地などに贈りました。
しかし、小さなタネをまくことは小さな子どもたちやお年寄りにとっては、なかなか難しいようでした。風ですぐに飛んでいってしまったり、雨に流されてしまったり。そんな時、グリーンアドバイザーの方が、保育園や仮設住宅などで、タネ入りの泥ダンゴ作りを始めました。それが、とても楽しそうだったのです。


その後、試行錯誤をしながらたねダンゴが完成していきました。誰にでも簡単に、楽しくできる、新しいタネまきの誕生です! 今や全国各地に広まるたねダンゴ。一つのたねダンゴから複数の芽が出て、花束のように花を咲かせます。花壇や鉢をはじめ、傾斜地での植え付けもできるのでさまざまな場所で広がっています。

たねダンゴのメリットたねダンゴのメリット

ポイント1
ダンゴにするので重さもあり、風で飛ばされたり、雨でタネが流されにくく、傾斜地での花壇作りにも適しています。
ポイント2
ダンゴに保水性・保肥性があるため、植物の初期生育を助けます。たねダンゴは、タネの成長をやさしく守る「タネのゆりかご」なのです。
ポイント3
ダンゴを作ること自体が楽しい!泥んこ遊び感覚で楽しめます。
ポイント4
ダンゴを作りながら交流ができるので、子どもからお年寄りまで、誰でも参加できるイベントになります。幼稚園や学校、地域のイベントなどに活用できます。

用意するもの用意するもの

けと土

けと土

池などの湿地に堆積した植物が腐敗して分解したもの。肥料分に富み、水もちがよい半面、水はけが悪いので一般的な園芸にはあまり使われませんが、粘り気のあるダンゴを作るのに欠かせない材料です。

赤玉土

赤玉土

園芸に欠かせない基本用土です。けと土だけでは軟らかくなり過ぎてしまうので、硬さを調節するために混ぜて使います。あらかじめ粉状にすりつぶしておきます。

肥料

肥料

元肥としてダンゴの中に練り込んで使います。植物の根から出る酸で徐々に成分が溶け出し、効果が持続するタイプの肥料が適しています。

花のタネ

花のタネ

数種類を混ぜると失敗が少なく、花期が長くなります。発芽率が保証された高品質なタネを使いましょう。

水

水道水を利用します。ダンゴをこねる時、けと土と赤玉土に加えます。

ケイ酸塩白土

ケイ酸塩白土

ケイ酸塩白土は、植物の生長に必要なミネラルの補給や根腐れ防止に役立ちます。ダンゴの中に入れて使う粒状のタイプ(ミリオン(R)等)と、できあがったダンゴの表面にまぶす粉状のタイプ(ハイフレッシュ等)の2種類があるとよいでしょう。

たねダンゴを作ってみよう!たねダンゴを作ってみよう!

赤玉土をすりつぶして粉にする

はじめに赤玉土をすりつぶして粉状にしておきます。すりこ木などでたたいたり、押しつぶしたりします。赤玉土が入っている袋の底の粉(みじん)も使えます。

けと土と赤玉土の粉を混ぜてこねる

けと土7に対して赤玉土の粉3の割合で混ぜてソフトボール大に丸め、パンの生地をこねるようによくこねます。生地がボソボソやベチャベチャだとうまくダンゴになりません。

こねながら、粘土細工ができるくらいの硬さになるように、水少しずつ足していきます。この時、水の代わりに二価鉄イオン水を使うと、植物の栄養吸収を助け、発根や成長を促すことができ ます。

こねた生地からダンゴを取り分ける

ソフトボール大の生地に分け、おのおの15~20個のダンゴを作ります。ダンゴ一つはキンカンくらいの大きさに丸めましょう。

ダンゴに肥料を入れる

できたダンゴを二つに割って中心に肥料をひとつまみ入れ、もう一度丸めます。粒状のケイ酸塩白土があれば、この時、肥料と一緒にひとつまみ入れておきます。水分を含んだケイ酸塩白土は時間をかけてゆっくりと膨張するため、ダンゴの土が徐々に崩れて、花壇やプランターの土になじみやすくなります。

ダンゴに花のタネをつけて完成!

丸めたダンゴにタネをつけます。上側と下側に10~20粒ずつが目安。多過ぎても少な過ぎてもよくないので注意しましょう。タネをつけたら、もう一度手のひらで丸めてタネをダンゴに埋め込むようにします。

最後に粉末のケイ酸塩白土をダンゴの表面にまぶしておくと、植物の成長に必要なミネラルの補給や根腐れ防止に役立ちます。またケイ酸塩白土をまぶした白いダンゴは、花壇に植えつける際、置いた場所がよく分かるというメリットもあります。

タネのおすすめ混合比率

品名 混合比率(%)
コスモス 緑化用混合 0.5
百日草(ジニア)大輪混合 2
百日草(ジニア)ポンポン混合 1
クレオメ 混合 1
千日紅 混合 1
マリーゴールド フレンチ混合 1
葉げいとう 混合 0.5

たねダンゴを扱う際の注意点

  • 植えつけ作業で移植ゴテを使う場合、けがに注意を払う必要があります。
  • 荒れ地や法面などへの植えつけは無理せず、健康な人が行いましょう。作る人の体調に十分な注意を払いましょう。
  • 高齢者や認知症の方が対象の場合は、介助人が補助作業を行ってください。「たねダンゴを作ってみよう!(2)」までの作業をあらかじめ介助人が済ませておくと、作る人に過度な負担がない楽しい作業になります。
  • 特に認知症の方が対象の場合は、誤食などに十分な注意を払いましょう。

植えつけ方植えつけ方

花壇やプランターの土づくり

花壇でもプランターでも事前の土づくりが大切です。緩効性肥料を施してよく耕しておきます。
荒れ地や法面などでは、たねダンゴ一つに対し、移植ゴテで直径10cm、深さ15cm程度の穴を掘り、元肥を多めに入れて土と混ぜておきます。

いよいよ植えつけです

たねダンゴは植えつけ前に軽く平らにつぶします。こうすることでたねダンゴが花壇やプランターの土となじみやすくなります。

つぶしたたねダンゴは、頭が見えるくらいを土に埋めましょう。たねダンゴを並べる時は、春まきで約40cm、秋まきで約30cmの間隔をあけましょう。作ったたねダンゴをすぐに植えつけない時は、容器に入れてラップなどで覆って冷暗所に置き、1、2日くらいで埋め込みます。長く保管すると乾燥したり、芽が出たりして失敗します。

こんなふうに生育していきます

春まきの場合は、発芽から開花までの期間が短く約2カ月後に満開になります。秋まきでは、満開になるまでに植えつけ後、6カ月ほどの日数が必要です。

たねダンゴにおすすめの花の種類たねダンゴにおすすめの花の種類

春まき

下記の花以外にも、帝王貝細工(ヘリクリサム)なども適しています。

  • 百日草(ジニア)

    百日草(ジニア)

  • コスモス

    コスモス

  • マリーゴールド

    マリーゴールド

  • 葉げいとう

    葉げいとう

  • 千日紅

    千日紅

  • クレオメ

    クレオメ

秋まき

下記の花以外にも、ゴデチヤ、アカバナカスミソウ、サポナリア バッカリアなども適しています。

  • セントーレア(矢車菊)

    セントーレア
    (矢車菊)

  • アグロステンマ(ムギセンノウ)

    アグロステンマ
    (ムギセンノウ)

  • 花菱草

    花菱草

  • 白花かすみ草

    白花かすみ草

  • リナリア(姫金魚草)

    リナリア(姫金魚草)

  • ネモフィラ インシグニスブルー

    ネモフィラ
    インシグニスブルー

上の写真は、2014年福島県南相馬市の休耕田で色とりどりに咲き誇る花たちです。この美しい風景もたねダンゴによって作られました。こうした花壇作りにトライしてみませんか?

「たねダンゴ」は公益社団法人日本家庭園芸普及協会の登録商標です。
「たねダンゴ」の文言を利用する時は、同協会に連絡しましょう。
公益社団法人 日本家庭園芸普及協会TEL:03-3249-0681 

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