ケールの育て方・栽培方法
-
生育条件
- 日当たり
- 日なた
- 土壌酸度
- 弱酸性 pH6.0~6.5
-
栽培管理
- 地植え適所・土質
- 丈夫で土質は選ばないが、順に葉を摘み取りながら長い期間、収穫を続けるので、有機質を多く含み、水はけと水持ちのよい、肥沃な土壌がよい。
- 鉢植え用土
- 市販の野菜用培養土、または、赤玉土6:腐葉土2:完熟堆肥2を混合し、苦土石灰と化成肥料を、用土10L当たり各10~20gを入れてよく混ぜ合わせ、1週間ほどなじませる。
- 鉢サイズ・種類
- [丸鉢]直径30cm(10号鉢)に1株植え。[65cm幅の長型プランター]2株植え。[鉢の深さ]30cm以上の深型プランターを使用する。
- 植え付け
- [畝]畝幅50~60cmで1条植え。[株間]30~40cm。
栽培暦
ケールとは
日本には江戸時代に伝わったとされますが、食用として受け入れられたのは明治時代以降です。普及したのは1990年ごろから健康食品として青汁がブームになってからで、その原料としてケールの栽培が広まりました。ビタミンやミネラルを豊富に含み、ヘルシーなスーパーフードといわれています。青汁やフルーツと合わせたスムージーでの利用が主ですが、最近は柔らかく苦みの少ないサラダ向きの品種やスープ、煮物、炒め物に適した品種も開発されています。
葉に縮みとフリルのあるカーリーケールは、比較的苦みやえぐみが少なく、生食でサラダの材料にすると他の食材を引き立たせ、華やかに見せます。もちろんスムージーや加熱料理の利用もできます。
コラードケールは大きな肉厚の葉で、青汁の材料によく使われます。苦みがあるのでそのまま生食は向きませんが、軽く下ゆですることにより苦みやえぐみが少なくなり、汁物や炒め物にも使えます。
他には茎が2m以上に伸びるツリーケールや黒キャベツとも呼ばれるトスカーナケールなどがありますが、繊維が固く、煮込み料理が主体のようです。
ポイント
苗づくりや栽培の管理はキャベツとほぼ同じで、暑さにはやや弱く、冷涼な気候を好みます。暖地、温暖地では2~3月の春まきと7~8月の夏まきが可能で、地域によっては1年を通して収穫できます。一般的には、春まきは暑さが厳しくなる7月中旬まで、夏まき秋植えでは抽苔の始まる3月末までの収穫になります。肥料切れさせないよう追肥をして、中耕と土寄せの管理を継続します。
畑の排水が悪いときや株元の葉が込み合って日当たりが悪いと病害が発生しやすくなるので、適正な株間を確保します。また、日当たりがよい場所で、耕土が深く水はけのよい土壌を心掛けましょう。
土づくりの準備
畑
2週間以上前
種まきまたは苗を定植する2週間以上前に酸度調整のため、苦土石灰を1平方メートル当たり100g全面に散布して耕します。

1週間前
さらに、種まきまたは苗を定植する1週間前に完熟堆肥2kgと化成肥料(8-8-8)を100g施して、再度耕します。

鉢植え
深さ30cm以上の大型プランターを使用します。直径30cm(10号鉢)に1株植え、65cm幅の長型プランターで2株植えとします。
市販の野菜用培養土を利用すれば土づくりの必要がなく、すぐに使えるので便利です。自分で用土を調合する場合は、赤玉土6:腐葉土2:完熟堆肥2を混合して、そこに苦土石灰と化成肥料を用土10L当たり各10~20g入れてよく混ぜ合わせておき、1週間ほど土となじませます。

種まき・発芽までの管理
発芽適温は15~25℃です。4月下旬~5月以降の気温が安定して遅霜の心配がなくなり、地温が上がってからなら直まき可能です。また、夏まきで30℃を超えても発芽率が落ちるため、畑で直まきする場合は気温に注意します。それより前に種まきをしたい場合は、ポリポットやセルトレーにまいて育苗してから植え付けます。発芽温度が不足する場合は、状況によりビニールハウスやトンネルで保温します。
畑
種まきまたは苗を定植するまでの間に畝づくりをします。畝幅は50〜60cm、通路は30~40cmあると作業がしやすいです。ケールは、水はけのよい場所を好むので、畝高はやや高畝で10~15cmにします。

発芽適温を満たさない時期に種をまく場合は、9cmのポリポットを使用して苗づくりを行います。苗づくりは、鉢植えの説明を参照にしてください。
直まきする場合は、深さ1cmの溝を作り、ケールの種が10cm間隔になるようにすじまきします。1cm程度の覆土をして、軽く手のひらで鎮圧します。発芽するまでは、土の表面を乾かさないよう水やりに気を付けます。

鉢植え
発芽適温を満たさない時期に種をまく場合は、9cmのポリポットで苗を作るのがおすすめです。または、プランターに直まきします。どちらの場合も、先にたっぷり水やりをして、水分が落ち着いてから種まきをします。
丸鉢は、直径30cm(10号鉢)に1株植え、65cm幅の長型プランターは2株植えにします。鉢の深さは30cm以上の深型プランターを使用します。
ポリポットを使用して苗づくりを行う場合、用土は市販の種まき用土を使用するか、一般の野菜用培養土に赤玉土の小粒を3割ほど混ぜたものを使用します。各ポットに5mm程度の深さでケールの種が重ならないように4~5粒ずつ種まきします。5mm程度の覆土をして、軽く手のひらで鎮圧します。発芽するまでは、土の表面を乾かさないよう水やりに気を付けます。
発芽するまでは、雨に直接当たらないように、日よけも兼ねて不織布や寒冷紗(しゃ)で被覆しておき、土の表面を乾かさないように水やりに気を付けます。

この作業のポイント
栽培期間が長いので、畑の場合は雑草よけもかねて土壌水分と地温を安定させるため、黒やシルバーのポリマルチを被覆するとよいです。この場合、すじまきではなく点まきにします。
畑、鉢植え、ポリポットやセルトレーで育苗する場合も、発芽適温を満たさない時期に種をまく場合は、春まきは、不織布などで保温して、夏まきは、風通しのよい日陰に置くか遮光ネットなどを被覆して、暑さを避けて発芽させましょう。
育苗する場合、基本的に水やりは朝に行います。過湿に弱いので、夕方には表面が乾くようにして、がっちりとした苗を育てるようにしましょう。
定植・間引き
畑
1回目の間引き
ケールの種を直まきした場合は、本葉2枚程度で株間10~20 cmに間引きます。

2回目の間引き
ケールは、本葉3~4枚で節間の詰まったしっかりした株を残すようにして、株間30~40cmになるように間引きます。

鉢植え、ポット苗
1回目の間引き
ケールの種を直まき、ポット苗ともに、発芽して本葉2枚になったら2本立ちに間引きます。

2回目の間引き
ケールは、本葉3~4枚で節間の詰まったしっかりした株を残して、1本立ちにします。1本に間引きが終わったら、1週間おきに液肥で追肥を行って、種まきから35~40日かけてしっかりとした大苗を作ります。

ケールのポット苗の育苗期間は35~40日で、本葉5~6枚が定植の目安です。苗を植え付けるときは、あらかじめ深さ10cm程度の植え穴を掘り、たっぷり水をしみこませておきます。ポットから根鉢を崩さないように苗を取り出し、株間30~40cmで植え付けます。植え付け後は土を寄せて手で軽く押さえ、さらに水やりをします。鉢に定植した場合は、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷり水やりします。
この作業のポイント
ケールを定植したら株の横に仮支柱を立てて、風などで苗が倒れないように誘引しておくと安心です。茎と支柱を麻ひもなどで8の字にゆとりを持って結びます。支柱を立てる際には、根を傷つけないように気を付けましょう。品種により草丈が高くなるものもあるので、株が大きく育ち過ぎて傾きそうな場合も支柱で支えます。
誘引のやり方

水やり
畑
根付くまでは、土の表面が乾いたら水やりします。根付いた後は、基本的に雨任せで水やりはしませんが、晴天が続き、乾燥するようなら適宜水やりします。
鉢植え
水やりは土の表面が乾いたら、プランターの底から流れ出るくらいたっぷり行います。夏から秋にかけての暑い日で、乾燥が激しければ朝夕の2回になりますが、高温多湿が苦手なので、あくまで土が乾いてからとして水のやり過ぎに注意します。
追肥・土寄せなどの栽培管理
畑
定植から20日ほどして、本葉が10枚になったころに1回目の追肥をします。化成肥料を使用するのが一般的で、1株当たり10~15gを畝間に施し、除草も兼ねて中耕、土寄せを行います。その後も20~30日おきに土寄せと追肥を行います。
鉢植え
本葉が10枚くらいになったところで1回目の追肥をします。化成肥料で株あたり10g程度、株の周りに施して軽く土と混ぜ合わせます。その後も、2~3週間に1度くらいのペースで追肥を行い、土が減っているようであれば培養土を追加して土寄せします。液体肥料なら1週間に1度のペースで、水やりを兼ねて施しても構いません。
病害虫
ケールは虫害さえ抑えれば、作りやすく比較的簡単に育てられます。
苗のときにはべと病、定植後は菌核病や黒腐病に注意します。水はけをよくして、傷んだ下葉を整理して風通しをよくすることで予防します。
害虫はコナガやアブラムシ、ヨトウムシなどの発生が見られます。畑をよく見回り早期防除に努めます。畑の場合、特に苗の時期は畝全体に寒冷紗(しゃ)や防虫ネットなどを張って、防虫対策をするのが確実です。鉢植えの場合も鉢全体に寒冷紗(しゃ)や防虫ネットなどを張って、虫の侵入を防ぎます。また、日当たりや水はけが悪いとべと病や菌核病などが発生する恐れがあるので、鉢を置く場所にも注意しましょう。
収穫
ケールの苗を植え付けて約60日、大きく展開した葉が12枚以上になると収穫できます。この間は追肥、中耕、除草を適度に行えば、特に手がかかることはありません。収穫までにできるだけ茎を太く、株を大きくしっかり育てることで質のよい大きな葉が収穫できます。
葉の長さがカーリーケールでは30~40cm、コラードケールでは40~50cmを目安に緑が濃くなってから、下葉は4~5枚、成長点は5~6枚残して、その間の葉を付け根からかき取るように収穫します。
秋まきだと収穫が長く、11月から抽苔の始まる3月末ごろまで続きます。収穫のピークは12月~翌2月ごろで、寒さを受けて生育はゆっくりになりますが、葉に厚みが出て甘みが増し、苦みも少なくなって年間で最もおいしく食べられる時期になります。
カーリーケール

コラードケール

収穫したケールの葉は、ラップで包むかポリ袋に入れて、冷蔵庫に立てて保存します。長期間保存しておくと、苦みが出やすくなるため、早めに使い切りましょう。青汁にする場合は、冷凍保存も可能です。
ケールは、抽苔して花芽を放置すると葉が硬くなってしまうことがあるので、花芽は早めに摘み取ります。摘み取った花茎もおひたしや油炒め、天ぷらなどにしておいしく利用できます。また、抽苔後も花芽の下の葉は収穫を続けられるので、順次収穫します。
この作業のポイント
株全体を抜いたり、葉を一斉に収穫したりすることはせず、必要な分だけを収穫します。株が弱らないように一度の収穫は数枚にして、1週間おきに摘み取ります。
監修:福島剛
おすすめ品種(サカタのタネ 公式オンラインショップ)
関連商品(サカタのタネ 公式オンラインショップ)
家庭菜園・園芸用品なら「サカタのタネ」
家庭菜園・園芸用品の「サカタのタネ」では、種子・苗・球根をはじめ、肥料・除草剤・園芸資材などを幅広く提供しています。
110年以上の歴史を持つ種苗メーカーで、研究開発型の品種育成に加えて、一般家庭向けの園芸商品も多数展開。オンラインショップや全国の園芸店を通じて、趣味の園芸からプロの営利栽培まで安心して使える用品を取りそろえています。
これから家庭菜園やガーデニングを始めたい方はもちろん、長年生産者として営まれてきた方にも満足いただけますので、ぜひご利用ください。



