ジャガイモ(秋植え)の育て方・栽培方法
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生育条件
- 日当たり
- 日なた
- 土壌酸度
- 弱酸性 pH5.5~6.0
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栽培管理
- 地植え適所・土質
- 冷涼で乾燥した気候を好み、昼夜の寒暖差が大きい環境でよく育つ。通気と排水がよく、砂質の土壌を好む。
- 鉢植え用土
- 市販の野菜用培養土、または、赤玉土6:腐葉土2:完熟堆肥2を混合し、化成肥料(8ー8ー8)を用土10L当たり10~20gを入れてよく混ぜ合わせる。
- 鉢サイズ・種類
- [丸鉢]直径30cm(10号鉢)以上に1株植え。[65cm幅の長型プランター]2~3株植え。[鉢の深さ]30cm以上の深型プランターを使用する。
- 植え付け
- [畝]畝幅50cmで1条植え。[株間]30cm。
秋植えジャガイモとは
秋植えジャガイモは、夏の終わりに種イモを植え付け、秋の深まったころに収穫になるので、3月ごろまで芽が出ることなく長く貯蔵ができ、春植えジャガイモとはひと味違ったおいしさと食感を味わえます。
ポイント
秋植えジャガイモには、必ず秋植え用の品種を使用します。植え付け時期の夏の終わりごろには休眠が解け、芽の出がそろいやすく、ジャガイモの太りが早い品種を使います。一般的には「デジマ」「ニシユタカ」「アンデスレッド」の3種類が多く作られていますが、他にも栽培のしやすさや食味に特徴のある新しい品種が出回っています。
ジャガイモの生育適温は15~24℃前後といわれ、乾燥した冷涼な気候を好みます。秋植えの場合、種イモを植え付けてから約3カ月で収穫になるため、収穫期の霜の降りる時期から逆算して、種イモの植え付け時期を決めます。夏の暑さが残る厳しい時期に種イモを植え付けることになるため、種イモが暑さで腐りやすく、病虫害も多くなるので注意が必要です。
秋ジャガイモは、暑い時期の植え付けから秋遅くの収穫まで生育適温の期間が短いため、必ず秋植え用の品種を選び、植え付ける地域の適期を逃さず、確実に生育を進めることが大切です。
土づくりの準備
畑
2週間以上前
ナス科植物との連作を避け、日当たりと水はけのよい場所を選んで作付けします。土壌がアルカリ性に偏ると「そうか病」にかかりやすくなるので、基本的に石灰類は施しません。種イモを植え付ける2週間以上前に、1平方メートル当たり完熟堆肥2~3kg、化成肥料(8ー8ー8)100gを全体に施し、深さ20cm程度まで十分に耕しておきます。

この作業のポイント
秋ジャガイモの植え付けは、天候条件などにより、土づくりの準備にあまり余裕がない場合があります。このようなときは、完熟堆肥だけを施して耕し、その日に畝を作り、種イモと種イモの間に化成肥料(8ー8ー8)を20gほど置く方法もあります。この方法なら1日で植え付けを済ますことも可能です。

種イモの準備
温度が高い時期に種イモを植え付けるので、種イモを切り分けるとどうしても腐りやすくなります。秋植えの種イモはできるだけ小さく、そのまま植えられるサイズを使用します。60g程度以下の種イモは切らずにそのまま植え付けます。60gを超える大きな種イモしか手に入らない場合は、芽の位置を確認しながら縦に切り分けて1~2日、風通しのよい場所に広げて切り口を完全に乾燥させると腐りにくくなります。

この作業のポイント
秋ジャガイモの植え付け時期は、気温と地温が高く発芽しにくい場合があるので、芽出しをしてから植え付けた方がその後の生育が早くなります。芽出しは、種イモが重ならないようにトレーなどに並べて、雨と直射日光が当たらない、風通しのよい戸外の明るい日陰で行います。60gを超える大きな種イモの場合は、芽出しを終えてから切り分けます。

植え付け・発芽までの管理
畑
通路25~30cm、畝高約10cm、畝幅50 cmの畝の中央に深さ10cmの植え溝を作ります。

溝の中に種イモを株間30cmで切った種イモは切り口を下向きにして並べます。5~8cmの覆土をして、やや盛り上がった畝にします。暑さを避けるために、春植えよりも若干深めに覆土をしますが、深植えし過ぎると芽の出が悪くなるので注意します。

この作業のポイント
水はけのよい畑では、種イモの植え付け後に平らになる平畝でよく、水はけの悪い粘土質の土壌の畑では、最初に作る植え溝を浅くして、植え付け後に畝の両側から高畝になるように覆土を盛り上げて、水はけをよくします。畑の乾燥がひどいときは、植え付け前日にたっぷり水やりして、一晩おいた翌日に植え付けします。
鉢植え
深さ30cm以上、容量20L以上の鉢を使用して、できるだけ日当たりと風通しのよい場所で栽培します。
底が見えなくなる程度に鉢底石を敷き詰めます。用土は市販の野菜用培養土をそのまま使用するか、自分で調合する場合は、赤玉土6:腐葉土2:完熟堆肥2に、化成肥料を用土10L当たり10g混ぜ合わせて使用します。
底から15cm程度まで用土を入れ、種イモの切り口を下にして並べます。鉢の直径が30cmの丸鉢なら種イモ1個植え、横長のプランター60~80cmなら種イモ2〜3個植えとします。覆土は8~10cmとし、やや多めにかぶせます。
後から土寄せとして増し土をするので、鉢の高さに対して4割程度のスペースを残しておきます。また、増し土用の土も残しておきます。

水やり
畑
基本的に水は雨任せで水やりはしませんが、極端に乾燥が続く場合はジャガイモの肥大が悪くなったり、空洞や割れなどの障害が発生したりすることがあるので、早朝か夕方にたっぷり水やりします。
鉢植え
植え付け後は、プランターの底から流れ出る程度にたっぷり水やりしておきます。水が多過ぎると種イモが腐ることがあるので、毎日水やりをする必要はなく、土の表面が乾いたらプランターの底から流れ出るくらい水やりします。
芽かき・追肥・土寄せなどの栽培管理
ジャガイモの種イモを植え付けてから1カ月ほどで新芽が出そろい、10cm程度に伸びたら芽かきを行います。1株当たり元気のよい芽を2~3本残して他の芽は全てかき取ります。芽かきは、根を傷めないよう株元の土を手で押さえながら、横に引っ張るように1本ずつかき取ります。ハサミを使って根元から切り取っても構いません。

この作業のポイント
芽かきで芽数を調整することで、大きさがそろった大きなジャガイモができて、収穫量アップにつながります。
畑
芽かきが終わったら1回目の土寄せを行います。畝の中耕を兼ねて、株元に5cm程度高くなるように土寄せします。追肥は、化成肥料(8ー8ー8)を1株当たり10~15gほど施します。

2回目の土寄せは、芽かきから約3週間後に行います。10~15cmの厚さでしっかり土寄せします。追肥は、化成肥料(8ー8ー8)を1株当たり10~15g施します。
鉢植え
鉢植えでは、土寄せのタイミングは畑と同じで、芽かきが終わったら新芽の伸びに合わせて5cm程度の増し土を行い、土寄せの代用とします。追肥は、化成肥料(8ー8ー8)を1株当たり10~15g、増し土に混ぜて施します。肥料が含まれている培養土で増し土する場合は、追肥は不要です。

2回目の土寄せも畑と同じタイミングで、芽かきから約3週間後に行います。新しい用土を株の根元に10cmほど盛って、手のひらで上から軽く押さえます。追肥は、化成肥料(8ー8ー8)を1株当たり10~15g、増し土に混ぜて施します。それでもジャガイモが露出してきた場合は、さらに増し土を行います。肥料が含まれている培養土で増し土する場合は、追肥は不要です。
この作業のポイント
土寄せは、ジャガイモの緑化防止や根張りの促進を図り、イモの肥大と収穫量アップにつながります。土寄せは基本の2回以外でも、必要に応じて行って構いません。株の伸び上がりに合わせて、雨上がりなどにジャガイモが露出しないように状況を見て適宜行いましょう。
花は、咲かせると多少の養分が消費されますが、ジャガイモの肥大に影響することはないので、切り取ってもよいですし、そのまま咲かせてもどちらでも問題ありません。
病害虫
秋植えジャガイモは、出芽時のネキリムシ、葉を食害するテントウムシダマシ、ウイルス病を媒介するアブラムシなどの虫害に注意し、発生を見たら早めに適正な農薬を適切に使用して防除します。
発生の多い「そうか病」は、石灰、牛ふんや鶏ふんなどの動物性たい肥の多用などが原因になるので、使い過ぎを避けるようにします。また、連作障害、疫病やモザイク病対策としてナス科植物の連作は避けるようにします。
収穫・貯蔵
収穫
11月下旬~12月上旬になり、葉や茎が枯れてきたら収穫適期になります。雨上がりに収穫するとジャガイモが腐りやすくなるので、晴れが続いている時に掘り上げます。鉢植えの場合は、1週間前くらいから水やりを控え、土が乾燥した状態で収穫します。

乾燥
試し掘りでイモが太っていることを確認してから株ごと掘り上げます。収穫したジャガイモは、掘り起こした場所で3〜4時間乾燥させた後、雨の当たらない風通しのよい日陰でさらに表面を乾燥させて、土を落としてから貯蔵します。

貯蔵
乾燥させたジャガイモは、段ボールやコンテナなどに入れて、凍結しないようにして冷暗所で保存します。
保存中のジャガイモも長時間光に当たると表面が緑色に変わり、有害成分が生成されてえぐみや食中毒の原因となるため、緑化したジャガイモは食べないように注意します。

この作業のポイント
秋植えのジャガイモは、生育適温の期間が短く、春植えのジャガイモに比べるとイモの太りは劣ります。自然に成熟して葉が枯れ込むよりも、霜に当たって枯れ上がる場合が多いので、霜に当てたままにせず、葉が傷み始めたら早めに収穫します。
監修:福島剛
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