グロリオサの育て方・栽培方法
難易度:マークが多いほど難易度が上がります。
- 用途地植え・鉢植え・切り花
- 日当たり日なた
- 耐寒性弱
- 耐暑性強
- 土壌酸度中性~弱アルカリ性
- 地植え適所・土質日当たり、水はけ、風通しのよい場所で、耕土の深い肥沃な土質
- 鉢植え用土有機質に富んだ根張りのよい培養土
- 鉢サイズ・種類30cm鉢、標準鉢
- 植えつけ[地植え]間隔 100cm、深さ5~6cm
[鉢植え]深さ4~5cm
グロリオサとは
赤と黄色のグラデーションで塗り分けられた鮮明な花色の取り合わせや、ウェーブして、上に強く反転する花弁。緑色の四方に広がる6本の雄しべ、子房の真下から直角に前に突き出す三列開の柱頭をもつ雌しべは、見る人に強い印象を与え、その場をぱっと華やかな雰囲気で飾りたててくれる花です。
原産地はアフリカおよび熱帯アジアで、5種類の原種が知られています。
グロリオサは明治の末期に渡来して古くから作られている花ですが、草姿、花容が奇抜すぎて、日本人にはあまりなじみのない花でした。しかし近年、若い人を中心に花の好みが変わり、アレンジフラワーとして人気が高まっています。艶やかな花色、花容はブーケやコサージュにしても人目を引き、都会の花屋になくてはならない花となっています。
地植え、鉢植え両方OKです。
日当たりのよい場所で水と肥料を十分に与えて、肥培することにより大きな花をたくさん咲かせることができる。
植えつけ
グロリオサは熱帯原産の高温を好む植物なので、4月下旬~5月頃が植えつけの適期となります。植える場所は日当たりと水はけのよい場所で、根が深く土中に張るので、耕土の深い場所が適しています。球根は細長い棍棒状で少し太くて丸みをおびている方が先端となります。
植え方は、地植えの場合、球根を横にして球根の上に5~6cm土がかかる深さに1m間隔で植えます。
鉢植えの場合、30cm鉢を使い、芽のある方を上にして球根を縦にして1球植えとし球根の上に4~5cm土のかかる深さに植えます。そして、植えつけ後は根張りをよくするため土を乾かさないようにします。
発芽後の管理
グロリオサは高温と水分と多肥を好む植物で、土を乾かさないようにすれば、夏に温室で作っても暑さで弱ることがないくらい耐暑性があります。定植後1カ月くらいすると、発芽を始めるので、つるが伸び始めたらフェンスや支柱へ誘引します。6節目くらいまでの葉には巻きひげがありませんが、その上の節の葉の先には巻きひげがあって物に絡みつきます。13節目くらいの葉が出ると分枝して、約3本に枝分かれをしますので、蕾が出る前に分枝した枝が絡み合わないように広げて誘引します。
鉢植えは行灯作りにすると、低い位置で花を咲かせることができます。つるが15cmくらいに伸びたら、折らないように気をつけて行灯の支柱につるを横に伸ばすようにぐるぐると引き回すように誘引して少しずつ上に行くようにし、花が多く咲くようにします。
肥料
グロリオサは有機質に富んだ肥沃な土を好みます。有機質の多い土で作ると細根が発達し肉厚の濃緑の照葉となり、大きな花を咲かせ葉の観賞価値も高まります。施肥は、植えつけの1カ月くらい前に完熟堆肥を土の量の2~3割入れて土と混ぜ合わせておきます。植えつけ直後に土の上に緩効性化成肥料を肥効の高い緩効性有機質肥料を発芽点の近くに半分埋めるように施します。追肥は芽が10cmくらい伸びたら月に3回くらい液肥を水やり代わりに与えます。緩効性化成肥料は2カ月くらいで肥効が切れるので、形がくずれてきたら元肥の半分くらいの量を株元にばらまいておきます。
開花後の管理
花後の手入れは、花がらを摘んで結実による養分の損失を防ぎます。高温期に土を乾かすと葉が弱るので、地植え、鉢植え共に土を乾かさないようにたっぷり水を与えます。強風で巻きひげが外れてつるが垂れることがあるので、何カ所かを誘引してつるが暴れないようにしておきます。秋になり夜温が下がり始めると、葉色が変わり水分をあまり必要としなくなります。この時期に水がたまると球根が腐りやすくなるので、土はやや乾きぎみになるようにします。夜温が5~6℃になると葉が枯れて休眠期に入るので、晴天が3日くらい続いて土が乾くときを選んで球根を掘り上げます。十分に肥培すると秋には植えたときの2~3倍に肥大します。掘り上げた球根は日陰の10℃以下にならない場所で3日間くらい乾燥させ、球根内の余分な水分を減らすようにします。その後、泥を落として新聞紙に包み紙の袋に入れて10℃以上に保てる場所に置いて越冬させます。
病害虫
日当たりと風通しの悪い場所では梅雨期後半になると葉枯れ病が発生します。殺菌剤を散布しても発病しやすくなるので、必ず日当たりと風通しのよい場所で作り、病気を出さないようにすることが第一です。害虫は梅雨が明けて2週間くらいすると高温と乾燥から葉裏に赤ダニがつきやすくなります。赤ダニの発生を見つけたら、葉裏を水で洗い流すと、薬剤を使わずにダニを防除できます。