アイフェイオンの育て方・栽培方法
難易度:マークが多いほど難易度が上がります。
- 用途地植え・鉢植え
- 日当たり日なた
- 耐寒性強
- 土壌酸度中性~弱アルカリ性
- 地植え適所・土質日当たりと水はけのよい場所。腐植質に富んだ水はけのよい土
- 鉢植え用土腐葉土が3割くらい入った、水はけと通気性のよい培養土
- 鉢サイズ・種類12~18cm鉢
- 植えつけ[地植え]間隔約5cm
[鉢植え]間隔約5cm
アイフェイオンとは
吹く風はまだ冷たく感じても、日ざしが暖かさを増してくると、一足早くアイフェイオンの蕾がほころび始めます。霜が当たらない暖かい陽だまりでは、やわらかな日ざしの中、ぽっ、ぽっ、とまるで地面の上に置かれたように花を開きます。
アイフェイオンは、他の花に先がけて早春の庭に咲く、端正な星形の花です。その愛らしい花には気品さえ感じられ、思わず見とれてしまいます。耐寒性が強く、丈夫で作りやすいユリ科の秋植え球根です。
日本には明治の中頃に、アルゼンチン原産の「ユニフロラム」が輸入され、葉の形や香りがニラに似ていることから、ハナニラの名で広まりました。種からでもよく殖える花なので、今ではこぼれダネで殖えたものが、各地で野生化しています。
分類は時代や学者によって目まぐるしく変化しましたが、現在はアイフェイオン属として扱われています。種類的には少ない植物ですが、新しいものは、約20年位前にブラジルから黄花の「セロウィアナム」が輸入されました。現在市販されているものはその選抜種で、耐寒性の強いものが流通しています。
地植え、鉢植え両方OKです。
日によく当ててやる。
植え付け
球根の植えつけは9月から11月が適期で、遅くなると球根が乾き、花が小さくなります。日が当たらないと花が開かないので、植える場所は、必ず日当たりと水はけのよいところに植えます。
地植えの場合、5cmくらいの間隔で、球根の頭が隠れる程度の深さに植えます。土質をほとんど選ばずに作れますが、有機物が多いと根張りがよくなり、早くから大きな花が咲きます。
鉢植えの場合、草丈が低く、花も小輪なので小鉢作りに適しています。直径12cmの鉢なら6球植え、直径15cmの鉢なら10球植え、直径18cmの鉢なら13~14球くらいを球根の頭が隠れる程度の深さに植えます。
地植え、鉢植え共に定植後、たっぷりと水を与え、涼しいところでは約10日ほどで根が出始めます。その後、約2週間ほどで芽が出てきます。
発芽後の管理
丈夫で、手間をかけずに栽培できる球根です。
地植えの場合、水やりはほとんど不要です。砂地で1カ月くらい雨が降らないような時は水をやると、根が弱らずにすみます。
鉢植えの場合は、土を乾かすと根が弱り、花立ちが少なくなるので、生育中は鉢土を乾かさないよう、水やりを心がけます。
アイフェイオンは日が不足しすると、花色が淡くなり、葉も大きくだらしなくなります。特に地植えの場合は、発芽後、よく日が当たるように早目に雑草を取り除きます。
肥料
アイフェイオンの根は丈夫で、土に湿り気があれば一年中活動しています。
地植えの場合、定植時に化成肥料を土とよく混ぜ合わせて施します。アイフェイオンの根は、土中に化成肥料を施しても肥料焼けを起こさず、根が出始めた直後より吸肥を始めます。追肥は1月頃、土の上に化成肥料を置き肥として施します。追肥が生育促進となり、株も殖えてたくさんの花を咲かせます。
鉢植えの場合、球根定植後、化成肥料を置き肥します。追肥は、3カ月に1度くらいの割合で、化成肥料を置き肥します。
開花後の管理
アイフェイオンは花期が長く、ほとんど手入れをしなくても1カ月以上咲き続けます。地温が高くなると地上部は休眠に入り、大体の葉がなくなります。
地植えの場合、4~5年で植え替えをしないと、花の咲かない小さな球根ばかりが殖え、葉が込み合います。花立ちをよくするために、休眠期に植え替えましょう。
鉢植えの場合、2年間くらいは植え替えなくても咲き続けます。それ以降は、小さな球根ばかりが殖えて花が咲かなくなるので、大きな球根を主体に植え替えを行います。
病害虫
野生化するほど丈夫な植物なので、病害虫の発生はほとんど見かけません。
ところが、この丈夫さが災いし、根がコガネムシの格好のエサになるおそれがあります。特に、堆肥にコガネムシが住みついてしまい、知らずに使ってしまうことがあるので注意が必要です。
根を食害されると、急に元気がなくなり葉が黄ばんで枯れるので、その時は株元の土を掘り返して幼虫を駆除しましょう。
アイフェイオンの休眠期を利用したアイデア
アイフェイオンを地植えした花壇に、根を深く張らない松葉牡丹の種などをまいておくと、花期が終わり、葉が枯れて休眠期に入っても花を楽しめる