オキザリスの育て方・栽培方法
難易度:マークが多いほど難易度が上がります。
- 用途鉢植え
- 日当たり日なた
- 耐寒性強
- 耐暑性中
- 土壌酸度中性~弱アルカリ性
- 地植え適所・土質秋植え種は霜に当たらない場所に植える。腐植質の土に、砂を3割くらい入れた砂質土
- 鉢植え用土細い根が張りやすいように、腐葉土が3割くらい入った培養土
- 鉢サイズ・種類9~12cm鉢、標準鉢
- 植えつけ[地植え]間隔5~10cm、深さ1~2cm
[鉢植え]間隔2~4cm、深さ1~2cm
オキザリスとは
朝、日が当たると微笑むように花開き、雨や曇りの日は機嫌を損ねたように閉じる花。オキザリスは日本人にはなじみの深い花で、今、日本では年間を通じて、30種類ほどのオキザリスの花を見ることができます。
日本への渡来は江戸時代の末期で、その中でもハナカタバミの名で親しまれた「ボーウィー」は、戦前戦後を通じて冬の鉢花として人気がありました。緋紅色の暖色系の花と丸みを帯びた照葉は、色彩の乏しくなる季節を飾る、庶民の花でした。10月頃から咲き始め、真冬は一時開花が止まりますが、春には再び咲きますので、どこの家でも日当たりのよい玄関先に一鉢飾られていたものです。
オキザリスは南アフリカ、中南米の熱帯、亜熱帯、温帯に多く分布し、300種類ほどあるのではないかと言われています。種類が多く、分布地も広いので、性質や形態は非常に変化に富み、中にはとてもオキザリスとは思えないようなものもあります。
鉢植えがおすすめです。
秋植え種は厳寒期、凍らないように保護し肥培すれば花数が増える。春植え種は、肥え切れを起こさないようにする。
植えつけ
オキザリスの定植期は秋植え種と春植え種に分けられます。
秋植えのロバータ、ルテオラなどは8月に植えると9~10月にかけて開花します。10月から翌春にかけて咲くバーシカラー、ボーウィー、ペンターフィラ、ヒルタ、バビアビリス、桃の輝き、セルヌアなどは9~10月が植えつけの適期となります。
春植えのイナプス、ルブラ、アデノフィラ、ラシアンドラ、デッペイ、レグネリーなどは3~4月が植えつけの適期となります。
オキザリスは、日本では一部野生化したものを除き、鉢作りされています。土が過湿になることを嫌うので、砂を3割くらい入れ、水はけのよい砂質土にするとよりよいでしょう。
発芽後の管理
発芽したら、生育初期から日に当てて株元をかたく健全に育て、株元がぐらつかないようにします。
水やりは、発芽後1カ月くらいが根の張る期間なので、十分に与えます。その後は水を控えめにし、茎葉がやわらかくならないように育てます。水のやり方は、鉢土の表面が白っぽく乾くまで水はやらず、晴天時にたっぷり与えます。しかし、雨天や曇天時は水をやらないようにします。
秋植え種は夜間、気温がマイナスになると葉が傷むので、12月上旬頃から3月中旬頃までは、室内に取り込みます。春植え種のレグネリー、ルブラ、デッペイなどは株が大きく育つので、1サイズ大きい鉢に植え替えます。
肥料
オキザリスは肥料をやりすぎると草ボケし、花つきが悪くなるので注意します。元肥に塩分を含む肥料を土中に施すと、根を傷める恐れがあります。塩分を含まない緩効性の根を傷めない化成肥料を鉢底近くに施します。
土中に肥料を施すのは、花期が長く半年近く咲く、バビアビリス、ボーウィー、ルブラ、レグネリーなどです。
大きくならず花期も長くないものは、発芽後に化成肥料を土の上に置き肥として施します。
このほか、葉が緑色の間は月に2回、液肥を水やり代わりに与えます。
開花後の管理
秋植え種のバビアビリスやバーシカラーなどは、気温が25~30℃になり葉が黄ばんできたら水やりを打ち切り、雨が当たらない日陰に置いて休眠させます。春植え種は、寒さで生育が止まり、地上部は枯れて休眠に入ります。凍るおそれのない、雨の当たらない場所で土の湿り気を保ちながら休眠させます。
病害虫
オキザリスは性質が強く、病害虫はほとんどありませんが、秋植え種は9~10月に雨水が溜まると根腐れを起こすので、長雨に当てないようにします。気温が高い時期、葉裏に赤ダニがついた時は、葉裏に水をかけて洗い流してやります。