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リューココリーネの育て方・栽培方法

難易度
  • 秋植え
  • 鉢植え

難易度:マークが多いほど難易度が上がります。

  • 学名Leucocoryne spp.
  • 和名/別名リューココリーネ
  • 英名Glory of the sun
  • 分類ユリ科レウココリネ属 半耐寒性球根

生育条件

  • 用途鉢植え
  • 日当たり日なた
  • 耐寒性
  • 耐暑性
  • 土壌酸度中性~弱アルカリ性

栽培管理

  • 地植え適所・土質南向きの霜の当たらない軒下で、腐植質に富んだ水はけのよい土
  • 鉢植え用土水はけと通気性のよい培養土
  • 鉢サイズ・種類直径15~18cm、深さ15cmほどの鉢、標準鉢
  • 植えつけ[鉢植え]直径15~18cm鉢に5~6球植え、深さ2~3cm

栽培暦

リューココリーネとは

白や紫、ブルーなどすっきりとした花色と星形の花形を特徴としたリューココリーネ。

日が当たると一層、透明感を増すようなリューココリーネの花は、香りも上品で爽やかに初夏を演出してくれます。

リューココリーネはユリ科の球根植物。原産地は南米のチリで、アンデス山系に12種類の原種が分布しています。性質的には半耐寒性ですが、25℃以上の高温と、空気中の湿度が高いことを嫌います。

戦前から日本に入っていたにもかかわらず、一般にはあまり知られていない花でした。それが1990年に大阪で国際花と緑の博覧会(花博)が開催された頃、花もちがよく、1カ月くらい保つ花としてオランダから輸入されました。長さ30cmくらいの細い茎の先に花径5~6cmの花を数輪つけたものが1本2,000円もの高値で取り引きされ、一躍リューココリーネの名が知れわたるようになりました。

ポイント

鉢植えがおすすめです。
水はけのよい土を作り、過湿にならないように管理。よく日に当てて、厳寒期は凍らないように管理する。

植えつけ

秋植えは、早く植えても地温が下がらないと発芽しないので、10~11月が植えつけの適期となります。半耐寒性のため、地植えにすると東京以南でも寒害を受けるので、鉢植えをおすすめします。

酸性の土壌を嫌うので、植えつけの1カ月前に苦土石灰を混入し、酸度調整した土をベースに培養土を作ります。腐葉土、ピートモス等の有機物を合わせて3割くらい入れた水はけと通気性のよい培養土を使います。

2~3球植えでは花が咲いても寂しいので直径15~18cm鉢に5~6球植えるようにします。植える深さは、球根の上に2~3cmくらい土がかかる深さに植え、軽く水をやり、最初の1週間は土が過湿にならないようにします。その後、日が当たらない涼しいところに置いて発芽を待ちます。

地植えの場合、11月下旬に南向きの軒下、日当たりと水はけのよいところに、覆土5cmの深さに植えます。そして厳冬期は防寒トンネルをかけて保護します。

リューココリーネの植え方

リューココリーネの茎は細く、葉数も少ないので、2~3年植え替えなくても、それほど鉢の中が込み合わないので球根がよく殖え、花立ちが多くなり、見事になる
2~3年間植え替えない場合は、最初から腐葉土を多く混ぜておくと、2年目でも腐葉土の繊維部が残って水はけや通気をよくし、根がよく張る

直径15~18cmの鉢に、5~6球植えとする

発芽後の管理

12月中下旬になると、東京以南でも夜間の最低気温がマイナス以下では、根が寒害を受けます。そのような時は夕方、玄関などに入れ、根が凍らないようにします。

水やりは土の表面が白っぽく乾き2~3日してからやるようにしますと、コケが生えにくくなります。暖かくなって花梗が出てきたら、最初の1カ月は十分に水を与え、茎が素直に長く伸びるようにします。開花期が遅い植物で水やりをする期間も長いので、鉢土の表面にゼニゴケが生えやすくなります。

蕾が出たあと、日に当てないと、花色が鮮明になりません。よく日に当てて、花梗もかたく丈夫に育つようにします。鉢植えの場合、1茎に2~3輪の花が咲いたら、午前中のみ日が当たる半日陰に置くと花もちがよくなり、より長い期間花を楽しめます。

花が終わる頃になると、葉が伸び始めます。葉は、気温が低い間はよく日に当てますが、日中25℃を超えて強く日が当たると早く枯れてしまいます。強い西日を避け、日中は暑すぎないようにして、葉が長く活動するようにします。

肥料

元肥は腐葉土などの有機物を多く施し、細かい根が張るようにします。鉢内には、根を傷めるおそれがあるので化成肥料を入れないようにします。

葉が見え始めたら、根が肥料を吸収しやすい状態です。追肥は、大粒の化成肥料7~8粒を置き肥します。また葉が緑色の間は、液肥を月に2回くらい、水やり代わりに与えます。肥料はやや少なめに施し、球根を太らせすぎないようにすると、休眠中の高温多湿期に腐るおそれがなくなります。

開花後の管理

開花後から葉が枯れるまでの間は、球根が肥大する時期。よく日に当てて、十分に光合成ができるようにします。日ざしが強くて暑いと、葉が早く枯れて休眠に入るので、西日は避け、涼しい場所に置きましょう。花後は水分を多く必要としなくなるので、水やりはやや控えめにし、雨に当てないようにします。

雨天、曇天が続く時期は、多少土が乾きぎみでも水をやらないようにします。休眠に入る前に土が過湿になると、球根は余分に水を吸って水太りします。そうなると、高温多湿期に傷口や発根部に青カビが生える原因となります。

葉が完全に枯れて休眠に入ったら、水やりをやめて、雨の当たらない涼しい所で夏越しをさせます。

地植えの場合、花が終わる頃にいつまでも土が過湿になると、土中で球根が腐りやすくなります。休眠期にかけて、雨水で土をぬらさないように管理します。

管理方法としては、雨が降る前日にプラスチックの波板か段ボール、あるいは大きめのビニールで保護します。

病害虫

栽培中、病害虫の発生をほとんど見ません。しかし、花を採る時にハサミを使うとウイルス病に感染するおそれがあります。ハサミを使う時は、刃先をライターなどで軽く焼いて使うと防げます。病気を防ぎ、ぜひ何年にもわたって花を楽しんでください。

JADMA

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