エダマメの育て方・栽培方法
難易度:マークが多いほど難易度が上がります。
- 日当たり日なた
- 土壌酸度弱酸性~中性
- 植えつけ株間15~25cm
エダマメとは
エダマメは、畑の肉と呼ばれる大豆の完熟前の実を食するものですが、タンパク質やビタミンB1・B2が豊富で、ビタミンCも多く、野菜の中でも栄養価の高いものの一つに数えられます。ビールのおつまみなど、夏の栄養補給におすすめです。ゆでても栄養価はあまり変わらず、冷凍しておけばいつでも楽しめます。
エダマメは、莢の毛色によって白毛と茶毛に、種皮の色によって茶豆、黒豆、一般種(緑豆)に分けられます。早生種・中生種・晩生種の使い分けでは、早まきには早生種、遅まきには中~晩生種を選びましょう。
最近では、独特の甘みと風味がある茶豆に人気があります。また、地方品種の栽培もおすすめです。
温暖な気候からやや冷涼な気候を好みますが、直まきや定植の時期は晩霜の危険が去ってからにします。日当たりがよく、有機質を多く含んだ、保水力のある土壌に適します。根は浅く張る性質があり、夏に乾燥するところでは、実入りが悪くなります。根には空中のチッ素を固定する根粒菌が付着してチッ素を供給するので、ほかの野菜に比べチッ素肥料は少なくします。連作を嫌うので、一度栽培したら2~3年は同じ場所での栽培は避けます。
畑の準備
直まきまたは定植の2週間以上前までに苦土石灰を全面に散布し、深く耕します。その後、1週間前には堆肥と元肥を施して耕し、畝を作ります。初期生育をよくし、雑草防除も兼ねるためポリマルチをするとよいでしょう。
〈POINT〉 チッ素肥料は少なめに!
施用量は、1平方メートル当たり苦土石灰は2~3握り(100~150g)、堆肥は約1kg、元肥の化成肥料(N:P:K=8:8:8)は1.5~2握り(80~100g)、過リン酸石灰を1握り(約50g)とします。
種まき~定植の育苗管理
種まきは、直まきとポット(6~9cm)まきいずれも、直径4~5cm、深さ2cmくらいの穴を作り、3~4粒まき、元の面と同じになるよう覆土します。子葉が開き始めた時に間引いて、2本立ちにします。ポットまきでは初生葉が展開したら(種まき後10~15日)定植します。
〈POINT〉 生育が早いので作業は遅れないように!
ハトなどの食害を避けるには、ポットまきにするか、直まきでは初生葉が出るまでネットなどをかけます。種まき後4~6日くらいで発芽します。2条栽培の場合は1本立ちでもかまいません。
追肥・中耕・土寄せ~収穫までの栽培管理
葉が黄化したり生育の悪い時は追肥します。株のまわりを軽く耕し、株元に土を寄せる作業を2~3回行いますが、最後の土寄せは開花が始まる頃までに終わらせます。土が乾く時はマルチや敷きワラ、水やりをすると効果があります。
〈POINT〉 追肥は生育の状態をみて!
追肥量は1平方メートル当たり1握り(約50g)とします。生育がよい場合は追肥する必要はありません。 土寄せは倒伏を防ぎ、発根をよくします。
病虫害
アブラムシ、マメシンクイガは発生期に、また、カメムシには莢が小さい時から肥大中に、殺虫剤を散布します。すべての農薬散布は開花後2週間以内に終わらせるようにします。
〈POINT〉 病虫害防除は早め早めの対応を!
アブラムシの被害を予防するため、直まきする時、あるいは苗を定植する時に穴に浸透移行性殺虫剤をまいておくのも有効です。
収穫
種まきから収穫までの期間は極早生種で80~90日、早生・中生種で90~110日ほどです。収穫の適期幅は5~7日です。株の中央部の莢がふくらんで、実がかたくならない程度の株を、株ごと引き抜くか、熟した莢から順に収穫します。莢が黄色くなり始めると実がかたくなり、風味がなくなります。
〈POINT〉 収穫したらすぐゆでる!
長い間収穫を楽しむためには1週間~10日程度の間をあけて種まきしたり、早晩性が異なる品種を栽培するのもよいでしょう。収穫後、品質は急速に低下しますので、できるだけ早くゆでます。