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失敗しない栽培レッスン(野菜)

野菜

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キャベツの育て方・栽培方法

難易度
  • 春まき
  • 夏植え
  • 秋まき
  • 地植え

難易度:マークが多いほど難易度が上がります。

  • 学名Brassica oleracea L.
  • 和名/別名キャベツ
  • 英名Cabbage
  • 原産地/生産地ヨーロッパ
  • 分類アブラナ科アブラナ属
  • 発芽地温15~30℃
  • 生育適温15~20℃

生育条件

  • 日当たり日なた
  • 土壌酸度弱酸性~中性

栽培管理

  • 植えつけ株間40~50cm

栽培暦

キャベツとは

キャベツはビタミンC、A、B1、Kやカルシウムなどを含み、栄養的に優れた野菜です。味にクセがなく、生・煮・炒めと調理法を選ばず、冷蔵庫での保存も容易で、家庭での常備野菜といえます。キャベツ特有の成分、ビタミンUは胃粘膜を保護する効果がありますが、熱に弱いので千切りなどの生で食べるとよいでしょう。

春まきして夏から秋に収穫するやや緑の濃い夏秋キャベツ、夏まきして晩秋から冬にかけて収穫する球が締まっていて甘みがある冬キャベツ(寒玉とも呼ばれる)、秋まきして翌春に収穫する内部まで黄緑色を帯びてみずみずしく味のよい春系キャベツに分けられます。

育苗に気をつければ夏まきが最も作りやすいでしょう。秋まき春採り栽培の場合は春になるとトウ立ちしやすくなるため、できるだけトウ立ちしにくい(晩抽性)品種を選びましょう。また、芽キャベツ、ちりめんキャベツ、紫キャベツなど、形や色で特色があるものを栽培するのも楽しみです。

ポイント

暑さには弱く、冷涼を好みます。低温には耐えますが、結球し始めると耐寒性は多少弱くなります。秋まきでは、ある大きさ以上の株が一定期間低温にあうと花芽ができ、春になるとトウ立ちするので、早まきは避けましょう。過湿では根腐れが起きやすくなるので、保水、水はけのよい土で栽培しましょう。

種まき

箱まきでは深さ1cmのU字溝を8cm間隔で作り、1粒ずつ1cm間隔でまきます。ポット(7cm前後)にまく場合は直径3cmで深さ1cmの穴を作り、3~4粒をお互いに離してまきます。5mm程度の覆土後にたっぷりと水やりします。箱まきでは発芽するまで新聞紙をかけておきます。

〈POINT〉 夏まきは寒冷紗などをかけて高温対策を!

用土は市販の野菜用培土が便利でしょう。夏まきでは日ざしを和らげるために箱、ポットの上を寒冷紗あるいはよしずで覆います。春まきでは加温・保温して育苗する必要があります。

発芽・間引きなど育苗管理

3~5日ほどで発芽します。箱まきでは葉が込み合わないよう間引きして、本葉2枚程度になったらポットに移植します。ポットまきでは1週間ほどで2本立ちに間引きし、本葉2枚になる頃に1本立ちにします。夏まきでは、定植近くになったら苗を露地条件に慣れさせるため寒冷紗をはずします。

〈POINT〉 水はやりすぎないように!

水やりは朝に行いますが、過湿に弱いので夕方には表面が乾く程度として、がっちりとした苗を育てましょう。育苗期間は夏まきが35日(本葉は5~6枚)、秋・春まきは40~45日(本葉7~8枚)が目安です。

畑の準備・定植~収穫の栽培管理

定植の2週間以上前に苦土石灰を全面散布して耕し、1週間前に堆肥と元肥を施して再度耕します。定植は深植えを避けます。追肥は春・夏まきでは定植3週間後および結球が始まる前の2回行います。秋まき春どりでは年内の追肥は避け、春に新葉が動き出したら1回目、結球が始まる頃に2回目の追肥をします。

〈POINT〉 追肥は的確に!

1平方メートル当たり苦土石灰は2握り(約100g)、完熟堆肥は約2kg、元肥は化成肥料(N:P:K=8:8:8)を2握り(約100g)とします。追肥は1回につき、1平方メートル当たり化成肥料1握り(約50g)とし、同時に中耕と土寄せをします。

病虫害

キャベツは害虫が多く、シンクイムシ、ヨトウムシ、コナガ、アオムシなどがつきやすいので、見つけ次第捕殺するか、殺虫剤を散布します。防虫ネットをトンネル状にかけると被害を抑えることができます。病気は比較的少ない方ですが、黒腐病、萎黄病、菌核病、根こぶ病が発生します。

防虫ネットをトンネル状にかける

〈POINT〉 害虫は早めに防除を!

シンクイムシは夏まきキャベツの初期生育中に1株に1匹つき、芯を食べ、キャベツが生育しなくなることがありますので要注意です。防虫ネットをかける時は、土との間にすき間ができないようにしましょう。

収穫

収穫期は結構そろってしまうので、結球したものから若採りしながら収穫していきます。夏まきはわりと長い間畑におけますが、秋まき春採りでは採り遅れると球が割れるので注意しましょう。

〈POINT〉 採り遅れに注意!

収穫は球を手で横方向に押し倒すようにして、球と株元にある外葉との間の芯を包丁で切るとよいでしょう。収穫後のキャベツの根は畑に置かずに片付けましょう。

JADMA

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