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失敗しない栽培レッスン(野菜)

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キュウリの育て方・栽培方法

難易度
  • 春まき
  • 夏植え
  • 地植え
  • 鉢植え

難易度:マークが多いほど難易度が上がります。

  • 学名Cucumis sativus L.
  • 和名/別名キュウリ
  • 英名Cucumber
  • 原産地/生産地インド西北部のヒマラヤ南山麓ろく
  • 分類ウリ科キュウリ属
  • 発芽地温25~30℃
  • 生育適温20~25℃

生育条件

  • 日当たり日なた
  • 土壌酸度弱酸性~中性

栽培管理

  • 植えつけ株間50cm(プランターで40cm)

栽培暦

キュウリとは

私たちが通常食べているキュウリは、肥大途中の未熟果です。水分が96%と多く、栄養素はほとんどありませんが、サラダに使えば青みとみずみずしさが魅力的で、酢の物、漬物などにも欠かせない存在です。

最も多く栽培されている品種は、長さ20cmほどで果皮が緑色で肉質がよい白イボ系ですが、12~15cm程度で収穫するミニキュウリや、イボが多く果皮がやわらかくて歯切れがよい四葉系品種もあります。近年、イボがなく甘みの強い品種も開発されています。さまざまな種類を栽培するのも、家庭菜園ならではの楽しみではないでしょうか。

ポイント

原産地はインド西北部のヒマラヤ南山麓といわれています。温暖な気候を好み、低・高温のどちらにも強くありません。家庭菜園では、晩霜が降りなくなってから露地に定植するのが無難です。何度かキュウリを作ったことのある畑では、土壌病害のつる割れ病予防のため、カボチャ台木に接いだ接ぎ木苗を定植することをおすすめします。

栽培法は立ち作りが普通ですが、地這い栽培には地這い品種を選びましょう。キュウリは病害が多いので、家庭菜園ではできるだけ病害に強い品種を選ぶことが重要です。薬剤散布を避けたければ、種まきの1~1.5カ月後に再度種まきをして、これが収穫できるようになったら古い株を整理するのも一法です。

種まき

ポット(9cm)まきでは直径3cm、深さ1cmほどの穴を作り、2~3粒をお互いに離してまきます。箱まきでは幅2cm、深さ1cmほどに作った溝に種を1.5~2cm間隔で横向きに並べます。5mm程度覆土し、軽く鎮圧してから水やりします。地這い品種の場合は、気温が十分上がってから露地に直まきします。

〈POINT〉 箱・ポットまきは発芽まで25~30℃に保つこと!

用土は市販の野菜用用土が便利でしょう。箱まきでは水やり後、ぬれた新聞紙を発芽までかけておきます。夏まきでは遮熱のため、苗床に白い寒冷紗をかけてください。

発芽・間引きなど育苗管理

4~5日で発芽がそろいます。ポットまきでは子葉が出てきたら2本立ち、本葉1枚になる頃に1本立ちに間引きます。箱まきでは子葉が完全に開いたらポットに移植します。定植までの育苗期間は30日前後で、本葉3~4枚の苗にします。この期間、だんだんと温度を下げるように管理し、定植前には20℃ぐらいにします。

〈POINT〉 発芽したら風通しをよくして温度を下げること!

葉が隣どうし触れ合うようになったら、ポットの間隔をあけてください。定植予定日1週間前には寒冷紗をはずしてください。

定植~収穫までの栽培管理

定植準備は2週間前までに苦土石灰を全面散布して深く耕し、1週間前に堆肥、元肥を施し、よく耕しておきます。地温の確保と雑草抑えのために黒マルチをおすすめします。立ち作りでは合掌式の支柱を50cm間隔でしっかり立てるか、ネットを張ります。支柱のそばのマルチにあらかじめ植え穴をあけておき、苗を定植します。

つるの伸びは非常に早いので、こまめに支柱やネットに誘引します。立ち作りでは5~6節までの子づるは摘除し、それから上の子づるは本葉2枚のすぐ上で摘芯します。親づるは自分の手が届く高さで止めます。地這い品種は親づるの本葉5~6枚のところで摘芯し、子づる4~5本を伸ばします。

〈POINT〉 定植畑は保水性、排水性、通気性をよく!

定植時、ポットから苗を取り出す際は、極力根を切らないように注意します。接ぎ木苗では接ぎ木部分が土に触れないように浅めに植えます。肥料は1平方メートル当たり苦土石灰は約100g、堆肥は約2kg、元肥は化成肥料(N:P:K=8:8:8)を150~200gとします。

病虫害(地上部病虫害)

雨降りや多湿条件では、べと病、褐斑病、つる枯れ病、炭そ病などが発生し、乾燥条件では、うどんこ病やダニ類が発生しやすくなります。アブラムシはウイルス病を媒介するので要注意です。いずれの病虫害も発生したら薬剤による早期防除が肝要です。その時は葉の裏にもよくかかるようにします。

〈POINT〉 病虫害は早期発見、早期防除を!

病害発生を抑えるため、高畝にして水はけをよくし、マルチや敷きワラで雨の跳ね上がりを防ぎます。また、適度な整枝や摘葉を行って光を中まで通し、風通しをよくします。

収穫

つるも果実もあっという間に大きくなるので、栽培している品種の特性に応じて適期を逃さずに収穫してください。普通品種の果実は、夏季では開花から約1週間で収穫適期になります。収穫後は畑の肥料分も消費しているので、2週間に1回程度追肥を行います。

〈POINT〉 なり疲れを防ぐために追肥を!

キュウリの品種にはそれぞれ収穫適期がありますが、若くて小さくても食べられます。追肥は化成肥料を1株当たり1握り、通路にばらまいてください。

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