今月の菜園スケジュール 7月|梅雨明け後の暑さ対策

中旬までは雨降りが続く季節です。野菜は旺盛に成長しますが、日照不足で徒長したり、病気や害虫の発生も多くなりがちです。余計なわき芽は早めにかき取り、支柱に誘引するなどの手入れを怠らないようにしましょう。

梅雨の終盤には強い雨に注意が必要です。梅雨が明けると一転して高温、乾燥の厳しい環境に変化します。野菜ができるだけストレスを受けないように、敷きワラなどの暑さ対策が有効です。

トマトやキュウリなど春夏野菜は収穫のピークを迎えます。肥料切れを起こす前の追肥を忘れずに。ブロッコリーやニンジンの種まきは今月か、来月初めまでに。畑の土作りも今、やっておくとよいでしょう。

春まき、春植え野菜の収穫(10月まで)

先月に引き続きキュウリやナスなどの果菜類が次々と収穫できます。開花から収穫までの日数が短いキュウリは「なり疲れ」を起こしやすいので、早めに収穫し、追肥もこまめに行います。トマトやオクラ、ゴーヤーも本格的に収穫開始。

キュウリやナス科の野菜では最初の収穫の頃に、地面に近い下葉を刈り取って風通しをよくします。早めに作付けしたズッキーニやトウモロコシの収穫はそろそろ終盤になってきます。

トマトでは果房下にある葉は果実に養分を送らないので、各段、収穫の頃に果房下の葉を取り除きます。風通しがよくなり、病害虫予防になります

トマトでは果房下にある葉は果実に養分を送らないので、各段、収穫の頃に果房下の葉を取り除きます。風通しがよくなり、病害虫予防になります

梅雨明け後の乾燥、暑さ対策(10月まで)

梅雨明け後の急な暑さには野菜も「夏バテ」を起こします。キュウリの曲がり果は肥料不足と高温乾燥が原因です。乾燥防止には敷きワラが効果的。トマトの尻腐れ症はカルシウム不足によるものですが、急激な乾燥が引き金になります。ナスも樹勢が弱り、ハダニの被害を受けやすくなります。下旬頃に更新剪定を行うと、夏を越した後に秋ナスの収穫が期待できます。

夏の水やりは、ホースに残った水をそのまま使うと、始めに温水が出て植物を傷めてしまうので温水を出し切ってから水をやるようにしましょう

夏の水やりは、ホースに残った水をそのまま使うと、始めに温水が出て植物を傷めてしまうので温水を出し切ってから水をやるようにしましょう

ブロッコリー、ニンジンなどの種まき(8月まで)

ブロッコリーやカリフラワーを種から育てる場合は、ポットで育苗するとよいでしょう。7月中旬~8月中旬の間に種をまき、約1カ月後に定植します。

ニンジンは畑に直接種をまくので、2週間前にまき床をよく耕し、土作りをしておきます。「ニンジンは発芽させたら半分成功」と言われるほど、発芽が難しい野菜です。ポイントを押さえて、まめに管理しましょう。 ニンジンの種は光に当たった方が発芽しやすい好光性種子なので、種がやっと隠れるくらいに覆土します。覆土が薄いので、水やりで種が流されないように、一度にたくさんの水を与えないよう気をつけます。

また、乾燥に弱いので、土が乾かないよう不織布(「パオパオ」など)でべたがけしましょう。覆土の上に細かく切った堆肥や切りワラを敷くのも効果的です。 梅雨明け前に種まきをすれば、梅雨明け後の本格的な暑さがくる前に発芽し、その後の管理がしやすくなります。秋までにしっかりと根を張らせるため、種まきは遅くても8月上旬までに行いましょう。

種まき後は、乾燥防止とまいた水で種が流されるのを防ぐため、手のひらや板を使ってしっかり鎮圧しましょう

種まき後は、乾燥防止とまいた水で種が流されるのを防ぐため、手のひらや板を使ってしっかり鎮圧しましょう

文・編集:園芸通信編集部

PAGE TOP