暑さが厳しい日が続き、夏野菜の収穫もそろそろ終盤へ。ミニトマトやピーマンなどは状態がよければ、まだまだ収穫が続きます。一方で夏~秋に種まき、植えつけを行う秋冬野菜は適期の作業が肝心で、今月がスタート期。
栽培スタートが遅れると、十分に成長できずに寒さにあうことになります。暑さで弱ってきた株から順次片付けて、秋冬野菜のために畑をあけていきましょう。
春まき、春植え野菜の片付け(10月まで)
更新剪定をしたナスは秋の収穫まで栽培を継続。ピーマン、シシトウは比較的株が弱りにくく、トマトやキュウリは8月になると暑さで弱りがちです。畑に余裕があれば、追肥や整枝を施して秋まで収穫にチャレンジしてもよいですが、秋冬野菜の栽培が控えている場合は、早めに見切りをつけて片付けていきましょう。
夏野菜は片付ける前に根を引き抜いて地上に出し、数日間その状態で乾燥させます。こうすることで、かさが減り、片付けも楽になります。また、夏野菜を栽培していた場所は土壌中の養分も少なくなり、固まっています。しっかり耕して養分を補給し、栽培に適した状態に土壌を回復しておきましょう。
土壌のリセット方法。土をビニールシートで覆い、太陽光でシート内部が60~70℃になれば、土壌中の害虫や病原菌などがほとんど死滅します
ハクサイ、ダイコンなど種まきと植えつけ(9月まで)
ハクサイ、キャベツは秋までに葉が一定の枚数にならないと、結球が不十分になります。作型図(品種により異なります)を見て、遅れないように種まきを。
ただし、暑い時期の育苗となり害虫の発生も多いため、初心者は苗からのスタートだと確実です。その場合でも、店頭に並ぶ時期(通信販売ではお届け時期)がすなわち定植適期ですので、遅れないように畑の準備をします。ダイコンは下旬から、畑に種を直まきします。いずれも作業の2、3週間前までには土作りが必要になります。
キャベツなどの秋冬野菜の植えつけは、苗を購入するなら今からでも間に合います。種まきより失敗が少ないので初心者でも安心!
秋植えジャガイモの植えつけ(9月まで)
収穫までの栽培期間が短く、凝縮された甘みを味わえる秋植えジャガイモ。大事なポイントは3つ。
- 適した品種を選ぶこと。
- 種イモは切らずに植えつけること(切ると腐敗しやすくなります)。
- 芽かきは確実に行い、芽を1~2本残して確実に肥大させること。
2、3週間前までに土作りをしますが、他の野菜よりやや酸性土を好むので苦土石灰は控えめに。また、寒冷地では収穫適期前に寒さが訪れてしまい、イモが肥大しないことがあるのでご注意ください。
「ニシユタカ」や「デジマ」など早生で肥大が早く、高温期でも栽培しやすい品種が秋植えに適しています
文・編集:園芸通信編集部