暮らしを彩るハーブのはなし Vol.2 注目度No.1ハーブ! 人気上昇中のパクチー(コリアンダー)

日本でもすっかりおなじみのエスニック料理。スパイシーなエスニック料理に欠かせないハーブとして注目されるようになったのがパクチー(コリアンダー)です。ここ数年、独特の風味をもつパクチーのとりこになる人が急増、今やエスニック料理の枠を越えてパクチー料理専門店までできるほどの人気ぶり。お店の料理で食べるイメージが強いパクチーですが、コツさえつかめば意外と簡単に栽培できることを知っていますか? ぜひご家庭で育ててみましょう!

独特の香りと風味が魅力! パクチーってどんな植物?

パクチーはセリ科の植物。ちなみに「パクチー」はタイ語で、英語では「コリアンダー」、中国語では「香菜(シャンツァイ)」と呼ばれています。パクチーの葉にはβカロテンが多く含まれ、皮膚や粘膜を健康に保つ抗酸化作用が期待されます。

最近はスーパーなどでも売られていますが、意外と値段が高くて量も少なめ…。買うほどでもないかな…、と思っている方も多いのでは!?そこで、家庭菜園です。ちょっとした栽培のコツを押さえれば、比較的簡単に育てられます。また、パクチーも他のハーブ同様に鮮度が落ちやすいので、若くてやわらかい葉を使うたびに収穫して、フレッシュなものを味わうのがやっぱり最高!

これだけおさえておけばOK パクチー栽培のコツ

そのまま種をまかないで!

コロコロと丸い形をしているパクチーの種。これをそのまままくのは実はNG! 丸くかたい殻の中には半月形の種が2つ入っているので、土にまく前にまずはこれを取り出す作業から始めましょう。

すりこ木などで軽く力を加えると、かたい殻が半分に割れて中から2つの種が出てきます。この種を湿らせたキッチンペーパーなどの上に置き、一晩かけてゆっくり水を吸わせてあげるととても発芽しやすくなります。

アブラムシに要注意

アブラムシはパクチーが大好き。暖かい時期の栽培では特に注意が必要です。 どうしても虫が気になる…という方は、土を使わずに家の中で水耕栽培するのもよいでしょう。観葉植物のようにパクチーに囲まれる生活も楽しめます。

もしも一度にたくさん採れたら…

たくさん収穫したパクチーを保存する場合、乾燥させないことが一番のポイントです。ぬれた新聞紙などにくるんでビニール袋に入れて、なるべく立てて冷蔵庫の野菜室に入れます。水を入れたコップに収穫したパクチーを挿して、上からビニール袋をかぶせておくだけでもある程度長く保存できます。

また、パクチーの根や茎を捨ててしまっていませんか?パクチーは葉から根まで余すことなく使えます。しかも、葉よりも根や茎の方があの“パクチー風味”が強いのです。細かく刻んだ根や茎は、カレーなどの煮込み料理や肉団子などの隠し味に!

パクチー好き編集部員イチオシ! パクチーのおいしい食べ方

普通のお粥がグッと味わい深くなる “中華粥”

お粥にごま油をたらして、刻んだパクチーをのせます。小皿に千切りのショウガとしょう油をあわせたものを用意すれば、簡単中華粥の出来上がり♪

日本のお粥とはひと味違った千切りのショウガしょう油でいただく中華粥。パクチーがよいアクセントに!鶏がらだしなどでお粥を炊けば、より本格的な中華粥になりますよ。

エスニック風に大変身 “カツオのたたきサラダ”

お皿にオニオンスライスとカツオのたたきを盛りつけます。フライパンや鍋に油と薄切りにしたニンニクを入れ、ニンニクオイル&ニンニクチップを作ります。カツオのたたきにレモンとしょう油をさっとかけて、最後に熱々のオイル&チップをジュッとかけたら完成♪パクチーを好きなだけ添えて召しあがれ。

いろいろな肉・魚とパクチーを合わせてみましたが、今のところカツオのたたきがベストマッチ!

フレッシュなパクチーを思う存分味わう “パクチーだけのサラダ”

最後は、パクチー大好きな方におすすめしたい一品。

まずはフレッシュなパクチーをボウルいっぱい収穫します。ごま油、ニョクマムまたはナンプラー、塩、こしょう、レモン汁で味つけをすれば完成♪

もちろん、薄切りにしたダイコンやざくっと切ったトマト、蒸し鶏などをプラスしてもおいしくなります。いくらでもパクチーが食べられてしまう魔性のレシピです。

まとめ

パクチーの魅力をお伝えしましたが、いかがでしたか。パクチーが大好きな方はもちろん、お料理好きの方にも栽培をおすすめしたいハーブです。わざわざスーパーなどで買うほどでもないけれど、自宅で採れるフレッシュなパクチーを使えばお料理の完成度がグッとあがるはず!栽培する場所はベランダなどのちょっとしたスペースでも十分です。気軽にプランター栽培を始めてみませんか。

次回はルッコラを更新予定です。お楽しみに!

文・編集:園芸通信編集部

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