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 【第37回】今が考え時! 夏のキッチンガーデン計画

【第37回】今が考え時! 夏のキッチンガーデン計画

2017/01/10

気は早いけれど、夏に育てる野菜をあれこれとこたつに入って考えるのは、オフシーズンのガーデナーの楽しみの一つ。今月は、定番のゴーヤーに、ミニトマトやトウガラシの新種も加えていろいろな夏野菜に挑戦した栽培日記です。今年の野菜栽培の参考にどうぞ!

たくさん収穫できる夏野菜、育ててみませんか?

採れたての野菜、眺めていると暑さを忘れてしまいます!

すっかり恒例行事となった、私の連載でおなじみの友人Hさん宅のキッチンガーデン。どんな野菜を育てようかとあれもこれも挑戦しているうちに、昨年でなんと10年目に突入しました。今月は、そんなHさんのキッチンガーデンで育てた新しい夏野菜、ミニトマト「桃ほのか」やトウガラシ「スナックとうがらし」、2度目のミニカボチャ「栗坊」などの栽培のご報告です。もちろん、収穫した野菜で作る簡単料理もご紹介!

タネまきはいつもワクワク! たまりません!

今回は、ミニカボチャ「栗坊」やスベリヒユ、バジル、ハツカダイコン、「ガーデンレタス ミックス」などを抜擢。いずれも育てやすいから初心者の方にもおすすめです。あらかじめ、それぞれの野菜の草丈や株の広がりを調べて、タネをまく場所や苗を植え付ける位置を簡単にデザインしておくと、実際にタネをまくとき楽。手前に草丈の低い野菜、奥は高くなる野菜を配置すると失敗がありません。

[1]アーチの左右の足元にミニカボチャ「栗坊」のタネをまき、アーチに絡ませる予定です
[2]緑のカーテンを作るために、大きなプランターにも「栗坊」のタネをまきました
[3]花壇の手前にタネをまいたのは、草丈の低い「ガーデンレタス ミックス」やスベリヒユなど

届いたミニトマトなどのポット苗の植え付け!

ミニトマト「桃ほのか」とトウガラシ「スナックとうがらし」の苗を、デザイン画に沿ってまずは仮置き。位置を決めてから植え付けました。特に、ミニトマトは5月半ばに苗を植え付けるのがコツ。遅霜の心配が少なく順調に育ちます。アーチの足元の幼いミニカボチャ「栗坊」には、アブラムシを寄せ付けないというアルミホイルで根元を覆い、水やり用に穴を開けました。隣にウリハムシを寄せ付けないといわれるコンパニオンプランツ、ネギも植え付けてスタンバイOK。無農薬で育てたいHさんの発案です。

[1]プランターで本葉を広げる「栗坊」の足元も、穴を開けたアルミホイルで覆って
[2]4月後半に植えたゴーヤーの苗はつるを伸ばしネットを上り始めました
[3]順調に育つハツカダイコンの苗、そろそろ収穫です!
[4]芽を出したばかりのスベリヒユ。もう少ししたら間引く予定
[5]簡単に育てられる「ガーデンレタス ミックス」。間引きながらサラダでいただきます

初夏になるとキッチンガーデンの景色がずいぶん変わります!

メインガーデンの家側にあるキッチンガーデン。後方で白いアジサイ「アナベル」が咲くガーデンにすっかり様変わりです。春にまいたタネや植え付けた苗が順調に育ち、ガーデンに青々とした野菜の緑を添えてくれました。鉢植えのゴーヤーもミニカボチャ「栗坊」も、つるを伸ばし緑のカーテンを作製中!

[1]アーチを順調に覆い始めたミニカボチャ「栗坊」の様子
[2]写真の「栗坊」の雄花の花粉を綿棒に取り、下が膨らんでいる雌花に授粉しました
[3]受粉が成功したミニカボチャ「栗坊」の小さな実。これからの成長が毎日楽しみ!
[4]ミニトマト「桃ほのか」の実がなり始めました
[5]次々に白い花が咲くトウガラシ「スナックとうがらし」
[6]ガーデンの彩りに、サツマイモ属である紫の葉をしたイポメアを植え付けるHさん

収穫の季節を迎えたキッチンガーデン!

ミニトマトが赤く色づき、アーチからミニカボチャが重そうにぶら下がり、緑のカーテンの内側には大きなゴーヤーが実りました。どうやら、この夏もたくさんの夏野菜が収穫できそう! おまけに、密にはわせたゴーヤーやミニカボチャの緑のカーテンの威力は抜群です。緑のカーテンが夏の日差しをほぼ遮り、窓越し一面に緑葉が眺められて、リビングは涼しくとっても心地よいとか。

[1]少しずつ順に赤く色づいていくミニトマト。しばらくは毎日いただけそう!
[2]イポメアは夏の終わりにイモを掘り上げて保存し、翌春植えてあげるとまた育ちます
[3]今日はこれだけトウガラシ「スナックとうがらし」が採れました。サラダにぴったり!
[4]アーチから重そうにぶら下がっているミニカボチャ「栗坊」の立派な実
[5]面白いことに、カーテンの内側や葉の陰に隠れて実る恥ずかしがり屋のゴーヤー
[6]次々とゴーヤーの黄花が咲くから、収穫がもっと期待できそう!

私が初めて庭のデザインをしたのは、実はHさん宅のホワイトガーデンでした。上の写真は門扉から母屋に続くスロープの様子。すでに10年はたつけれど、初夏のホワイトガーデンの主役、アメリカアジサイ「アナベル」や、銀葉のエルサレムセージやピセア プンゲンス「グロボーサ」、斑入りのニューサイラン「バリエガータ」などは全て初代の住人たち。年々大きく育ち、6月の庭を毎年美しく豪華に彩ってくれます。下の写真の白花が、キッチンガーデンの近くで咲くアメリカアジサイ「アナベル」。幼かった苗が10年もたつとすっかり立派に育ち存在感抜群です!

採れたて野菜で今夜は何を作ろう?

採れたてのみずみずしい夏野菜を収穫しながら頭をよぎるのは、今夜の食事のレシピ。家族を驚かせたいから、いろいろ思いを巡らせます。このひとときが、野菜を育て収穫したガーデナーの一番の喜び! 簡単なサラダもいいけれど、手間ひまかけないで、さっとおいしい一品ができたら主婦も楽です。そんな料理をご紹介します。

材料:ミニトマト「桃ほのか」、ズッキーニ、ナス、アンチョビ、ニンニクひとかけ、オリーブオイル、塩、こしょう

フライパンにオリーブオイル、ニンニクのスライス、少量のアンチョビを入れ、厚さ5mmに切ったズッキーニとナスと、半分に切った「桃ほのか」を加えて炒めるだけ。味付けは塩、こしょうのみ。生でも十分甘い「桃ほのか」だけど、炒めるとまた違った深い甘さが魅力です。

材料:トウガラシ「スナックとうがらし」、サラダ油、砂糖、しょうゆ

サラダでも食べられるトウガラシ「スナックとうがらし」の甘辛煮は超スピード料理! サラダ油を入れたフライパンが熱したら、食べやすい大きさに切った「スナックとうがらし」を入れ、少量の砂糖としょうゆを絡ませるだけ。あっという間に作れて絶品です!

材料:ゴーヤー、ズッキーニ、キュウリ、ごま油、市販の「食べるラー油(ニンニク入り)」

ゴーヤーは中綿を取り薄くスライスして塩でもみ、しばらくしたら塩を水で洗い流し、軽く絞っておく。ズッキーニは厚さ5mmに切ってごま油で軽く炒め、キュウリは乱切りに。この3つをボウルに入れて合わせ、適量の市販の「食べるラー油(ニンニク入り)」であえて完成。ご飯が進みます!

材料:ミニカボチャ「栗坊」、ニンニクひとかけ、バター、オリーブオイル、塩、こしょう

フライパンにお好みの量のバターとオリーブオイルを入れて熱し、スライスしたニンニクを加える。厚さ8mmに切った「栗坊」を入れ、じっくり焦げ目が付くように火を通し、最後に塩、こしょうで味を調えて完成。バターを多めに入れるとカボチャと相性抜群、わが家のカボチャのおすすめ料理です。

手作り野菜の記事でいつもお伝えするのが「産地直送だから新鮮で、その上、無農薬。野菜本来の味が楽しめます」というフレーズ。連載をご覧いただいている方には、毎回同じ言葉を繰り返しているようで心苦しいけれど、でも手作り野菜の最大の魅力がこのフレーズに凝縮されています。薄味のスーパーの野菜と違って、野菜本来の甘さや苦みなどの濃い味が楽しめる手作り野菜。アオムシ捕りや水をあげた苦労など吹っ飛んでしまうほど、採れたての野菜はおいしい! ぜひ、この夏、手作り野菜を味わってみてください!

次回は「魅力がいっぱい、銀河庭園を訪ねて」を取り上げる予定です。お楽しみに。

JADMA

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