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 【第48回・最終回】庭からの贈り物で作る簡単クリスマスアレンジ

【第48回・最終回】庭からの贈り物で作る簡単クリスマスアレンジ

2017/12/05

クリスマスの季節が近づいてくると、いくつになってもわくわく! 11月、庭を眺めながら「今年は何を作ろうか?」と、アレンジや庭木の剪定の順番などを考え始めます。今月は、庭からの贈り物で作る簡単クリスマスアレンジをご紹介!

ガーデナーだけが作れるクリスマスアレンジはいかが?

常緑樹の剪定をクリスマスアレンジ作りに合わせて!

今年は、庭からの贈り物だけでクリスマスアレンジを作ることにしました。もちろん、飾る花材もできるだけ庭で採れたものに限定。実は、わが家では、クリスマス用に常緑樹や実を付ける花木、ドライフラワーに向く宿根草などを毎年計画的に育てています。一年の最後に訪れるクリスマスだからこそ、その年採れた庭の植物を使ってアレンジが作れたらガーデナーとして大満足! 今月は、庭からの贈り物で作るバスケットやキャンドルを使った簡単クリスマスアレンジをご紹介します!

庭の剪定枝で作る簡単バスケットアレンジ!

コニファーやローリエの香りが楽しめる超簡単アレンジ。バスケットの中に剪定枝を入れて作るだけ、とっても簡単です! 時間がたつと枝が乾燥し隙間ができるので、できるだけ密にしっかり剪定枝を入れてベースを作るのが長く楽しむコツ。プレゼント用には飾りをグルーガンで固定、自宅用なら飾りをのせるだけで大丈夫です。

用意するもの:バスケット、クラフトバサミ
花材:ローリエ、キンポウジュ、モントレーイトスギ「ゴールドクレスト」、アリゾナイトスギ「ブルーアイス」、マツカサ(2種)、コトネアスター

[1]ローリエやキンポウジュ、モントレーイトスギ「ゴールドクレスト」などのボリュームのある枝を、バスケットの底に密に敷き詰めベースを作る

[2]緑のベースに変化を付けるため、同じ種類の剪定枝が重ならないように、バランスよく隙間に枝をしっかり入れ込む

[3]銀緑色のアリゾナイトスギ「ブルーアイス」を満遍なくのせて、ベースの緑とのコントラストを付ける

[4]最後に、赤実のコトネアスターや2種類のマツカサをバランスよくのせて完成!

庭の剪定枝で作る簡単キャンドルアレンジ!

キャンドルオーナメントの周りを、剪定枝や木の実で飾るだけの簡単アレンジ。リースの円を描くように、剪定枝を斜めに順に重ねていくときれいに仕上がります。同じアレンジでも、白いキャンドルや花材を赤いものに変えると、クリスマスの定番カラー、緑と赤のアレンジに変身! もちろん、テーブルクロスも赤や緑に変えると完璧です。

用意するもの:楕円形の皿(35×20cm)、白いハウスのキャンドルオーナメントとキャンドル、クラフトバサミ、ピンセット
花材:サルココッカ(葉と実)、アリゾナイトスギ「ブルーアイス」、モミノキ、ローリエ、マンリョウ(白実)、緑に着色したペッパーベリー、白に着色したチーゼルとカラマツ

[1]大きな葉のローリエの剪定枝を、円を描くように置いていく

[2] [1]の隙間をアリゾナイトスギ「ブルーアイス」やモミノキなどの小枝で埋める

[3]マンリョウやペッパーベリーなどの大きめの実を全体に満遍なく飾る

[4]空いたスペースにバランスよく残りの花材をのせて完成!

庭の剪定枝で作るガーデナーズリース!

リースベースを2種類の剪定枝だけで作ったグリーンリース! ホワイトクリスマスをイメージして作りました。もちろん、飾りの花材、シロミナンテンも自家製。花材全てが庭からの贈り物なら、お得で愛着もひとしおです! 基本のリースの作り方は、剪定枝をビーディングワイヤ(18番)で市販のリース台に固定するだけ。慣れると簡単に作れます。

リースベースに使用したのは、寂しくなりがちな冬の庭を彩ってくれる手間いらずのサルココッカ(上写真左)と斑入りギンバイカ(上写真右)。サルココッカは半日陰や日陰向きの花木。春に白い香りのよい小花を咲かせ、秋には黒や赤の小さな実を付けます。ギンバイカは日なた向きの花木。初夏に和風の白い花を咲かせ、秋には紫色の実を付けるハーブの一種です。刈り込みに強く、垣根やトピアリーに向いています。

リースベースをほぼ同じ種類の剪定枝で作った2つのグリーンリース。でも、飾りの花材を変えると、全く違うリースに変身します! 上の写真のリースは、その年、庭で採れた夏や秋のドライフラワーを、下の写真のリースは、いろいろな木の実を飾りました。飾る花材で全く違ったリースが出来上がるから、毎年クリスマスリースを作っても飽きません!
リースベースの主な剪定枝:モントレーイトスギ「ゴールドクレスト」、ギンヨウアカシア
花材:(写真上)センニチコウ、メキシカンセージ、カンガルーポー、レオノティス レオノルズ (写真下):白に着色したマツカサやチーゼル、ハスの実など

繊細なシルバーグリーンのアリゾナイトスギ「ブルーアイス」やオリーブなどでリースベースを作り、花材の色合いを紫や薄緑、茶でコーディネートすると、洗練された上品なリースに仕上がります。
花材:アリゾナイトスギ「ブルーアイス」、オリーブ、ギンヨウアカシア、メキシカンセージ、カラマツ、緑色に着色したペッパーベリー

クリスマスシーズン、いろいろなリースやアレンジが街を華やかに彩るけれど、やっぱり手作りが一番! 時間のある方には手の込んだリースが、忙しい方には、庭やベランダで採れた剪定枝であっという間に作れる簡単アレンジがおすすめです! せっかく育てた庭やベランダの草花、園芸の一年の最後にやってくるクリスマスだからこそ、庭からの贈り物で手作りしてみませんか?

今月で48回目を迎えたプレミアム連載『ガーデンノート Part2』。園芸のさまざまなトピックをご紹介してきましたが、今月が最後です。これからも、今まで通りマイペースで、「無理しない園芸で美しい庭作り」を続けていきたいと思っています。また、次の機会にお会いできることを楽しみにしています。長い間ご愛読くださって、本当にありがとうございました!

JADMA

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