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連載

二階建て サンパチェンスとビンセント

小杉 波留夫

こすぎ はるお

サカタのタネ花統括部において、虹色スミレ、よく咲くスミレ、サンパチェンスなどの市場開発を行い、変化する消費者ニーズに適合した花のビジネスを展開。2015年1月の定年退職後も嘱託として勤務しながら、花とガーデニングの普及に努めている。
趣味は自宅でのガーデニングで、自ら交配したクリスマスローズやフォーチュンベゴニアなどを見学しに、シーズン中は多くの方がその庭へ足を運ぶほど。

二階建て サンパチェンスとビンセント

2014/09/19

数年前から横浜市都筑区東方町にある、江川という放水路の水面を利用して、夏は地元の方々とサンパチェンスを植えています。サンパチェンスは5月から12月まで実に気持ちよく生育し、ここではちょっとした名物になっていて、手入れをしていると小道を通る人たちが、「仕事帰りにお花を見ると癒されるわ」、「いつも花が咲いていると心が和むのよ」と声を掛けてくれます。ここ江川は横浜の隠れた花の名所なのです。

夏のサンパチェンスだけではありません。冬はプリムラ アラカルト、春はソメイヨシノとチューリップが美しく咲きます。今年は少し趣向を変え、“水辺のコンテナ”の四隅にひまわり ビンセントのタネをまいてみました。

ビンセントは丈が約1.5mになり、60cmほどに育ったサンパチェンスと環境をすみ分けるように咲きます。サンパチェンスも嫌がる様子はなく、むしろ強い日光をひまわりの葉がさえぎってくれるのがうれしいかのように、仲よく育つのです。この栽培方法は一度の植栽で2度おいしい植え方で、とてもお洒落で欲張りな楽しみ方ではないでしょうか。

ひまわりを植える場合は、やはりビンセントシリーズがおすすめです。切り花向きの品種で、時期を問わず、タネをまいてから55日程度で一斉に咲きますし、顔立ちよく美しく咲きます。サンパチェンスは夏を過ぎても成長を続け、例年12月中旬まで楽しめますが、ひまわりは開花が終わったところで茎を切って片付けると、美しい景観を維持することができます。

サンパチェンスとひまわり ビンセントの原生は東アジアではありませんが、サカタのタネが開発して産業としている植物なので、今回、東アジア原産とコジツケました。

サンパチェンスとひまわり ビンセントの混植。水辺のコンテナ手入れ前の様子。

サンパチェンスがこんもりと咲き、ビンセントはすくっと立ち上がって、混植はうまくいっている感じです。

ビンセントのタネは、あまりたくさんまかず、まばらにまくことがポイントです。水辺のコンテナ1基に4本程度がいいでしょう。

すっきりとした立ち姿のビンセントとボリューム感のあるサンパチェンス、互いの長所をうまく引き立て合っているようです。

JADMA

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