文・編集
園芸通信編集部
サクラ
2016/03/01
3月になると「サクラの開花予想」が気になるという方も多いことでしょう。そこで、今月は個性豊なサクラ名所をお知らせ。
サクラを学術的にも知りたい方には「多摩森林科学園」、山々に咲く桜群を楽しみたい方には「吉野山」、城とサクラ、日本ならではの景観を求める方には「弘前公園」と、趣きの異なるサクラを見に出かけてみませんか。
国立研究開発法人 森林総合研究所 多摩森林科学園
多摩森林科学園は森林に関する研究機関で、施設内の森の科学館、樹木園、サクラ保存林を一般公開しています。特にサクラ保存林は8haの広さをもち、日本全国の主要なサクラの栽培品種や名木、天然記念物などの接ぎ木クローンが、約250種類、1500本植えられています。見られる種類が多く、「染井吉野」よりも遅く咲く八重桜の仲間も多いので、長い期間、サクラの花を楽しむことができる園です。また、樹木園では針葉樹や落葉樹など季節ごとにさまざまな樹木を観察できるほか、鳥、昆虫、動物など都市近郊の森としてはめずらしく、多様な生き物を探ることができます。
施設概要
〒193-0843
東京都八王子市廿里町1833-81
電話番号:042-661-0200
開園時間:9:30~15:30(閉門は16:00)。4月は9:00開園
定休日:5~2月の毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)。年末年始(12/26~1/15まで)。3、4月は無休
入園料:大人300円、子供50円(高校生まで)。4月のみ大人400円、子供150円
駐車場:なし
見ごろ:2月下旬~4月下旬
吉野山
4月上旬から中旬にかけて約3万本ともいわれるシロヤマザクラが豪華絢爛に咲き乱れる吉野山。ここでは、山岳宗教と密接に結びついた信仰のサクラとして現在まで大切に保護されてきました。シロヤマザクラを中心に約200種のサクラが密集する吉野山は、儚げで可憐なヤマザクラが尾根から尾根へ、谷から谷へと山全体を埋め尽くしていきます。シロヤマザクラは、下・中・上・奥の4カ所に密集していて、「一目に千本見える豪華さ」という意味で「一目千本」といわれます。山下から山上へ順に開花していくため、長く見ごろが楽しめるのも吉野山ならでは。また、夜桜のライトアップも行われ、幽玄な雰囲気に包まれます。
施設概要
〒639-3115
奈良県吉野郡吉野町吉野山
電話番号:0746-39-9237(吉野町観光案内所)
開園時間:ライトアップは3/26~4/24の18:00~22:00まで(要問い合わせ)
定休日:なし
入園料:なし
駐車場:有料駐車場あり
見ごろ:例年どおり(3月以降要問い合わせ)
弘前公園(鷹揚園)
桜前線が北上するとニュースになるほど有名な弘前公園のサクラ。日本一といわれる弘前のサクラは、ひとつの花芽からいくつもの花が咲き、もこもこと迫力ある花つきが特徴です。それは、青森を代表する果物「リンゴ」の剪定方法から生まれたといわれています。弘前公園にサクラが植えられたのは1715年、藩士が京都の嵐山からカスミザクラなどを持ち帰ったのが始まりとされ、園内には日本最古のソメイヨシノや日本最大幹周のソメイヨシノなどサクラの風格を感じさせる木がたくさん残っています。樹齢100年を越す木が300本以上もあり、立派に花を咲かせている公園として、その管理技術の高さは日本一と絶賛されています。
施設概要
〒036-8356
青森県弘前市下白銀町1
電話番号:0172-33-8739(弘前市役所公園緑地課)
開園時間:24時間(有料区域 時間:弘前城本丸・北の郭4/1~11/23 9:00~17:00、さくらまつり期間7:00~21:00)
定休日:弘前城天守11/24~3/31(弘前城本丸・北の郭は11/24~3/31は入園無料)
入園料:弘前城本丸・北の郭大人310円、子供100円
駐車場:なし(周辺に有料駐車場あり)
見ごろ:4月下旬~5月上旬