文・編集
園芸通信編集部
スイレン
2016/07/01
暑さに負けそうな時は涼を求めて公園へ出かけませんか。水面にゆらゆらと漂うスイレンは心を落ち着かせてくれ、涼しさをも感じさせます。スイレンは耐寒性スイレンと熱帯性スイレンに区分できます。日本で昔から馴染みのあるお椀のような花形のスイレンは耐寒性スイレン、青花、紫花もあり、スラリとした花茎が特徴のスイレンは熱帯性スイレンです。
今月は猛暑に強く、比較的長く開花している熱帯性スイレンが見られる公園をご紹介します。熱帯性スイレンは比較的長く咲いていますが、やっぱりスイレンを見に行くなら午前中に訪れるほうがよいでしょう。
北川村「モネの庭」マルモッタン
画家クロード・モネの愛した庭として有名なフランス、ジヴェルニーにある「モネの庭」。彼は43歳から生涯の半分をこの庭とアトリエのある邸宅で過ごし、庭仕事も行ったといわれています。そうしたクロード・モネの想いを高知の自然の中で再現したのが北川村「モネの庭」マルモッタンです。
モネの連作「睡蓮」を彷彿とさせる「水の庭」。ここはキャンバスに絵を描くようにスイレンが色とりどりに咲き、まさにモネの描いた世界です。さらに、モネが咲かせたいと願い続けていた青いスイレンまでもが、北川村「モネの庭」マルモッタンでは咲き競います。
オープンデッキからは山々や川、海までも見渡せ、壮大な借景のもと、モネの世界に浸ることができる公園です。
施設概要
〒781-6441
高知県安芸郡北川村野友甲1100
電話番号:0887-32-1233
開園時間:10:00~17:00(最終入園は16:30)。2016年7月と8月は9:00~16:00 (最終入園は15:30)
定休日:毎週火曜日(火曜日が祝日の場合は営業)。年末年始(12/26~1/1)。メンテナンス休園1/10~2月末
入園料:大人(高校生以上)700円、小人(小学生・中学生)300円 ※12月、1月は入園料無料
駐車場:無料駐車場あり
見ごろ:5~10月(熱帯性スイレンは7~10月)
草津市立水生植物公園みずの森
公園の三方を琵琶湖の豊かな自然に囲まれ、開放感と安らぎを感じられるみずの森は、水生植物と園芸植物に特化した特徴ある植物園です。
中でも耐寒性スイレンや熱帯性スイレンは数多く栽培され、それらを上から、横から、近くから、遠くからなどさまざまな角度から観賞できるよう工夫がなされた温室があります。さらに、隣接する琵琶湖の赤野井湾では自生するハスも見られます。
一方、水生植物のテーマ施設、ロータス館では、国内外の水生植物が集められているほか、科学・文化・芸術の視点からロータス(ハスやスイレン)の魅力を紹介した展示を楽しむことができ、一年中、水生植物に親しめる特色ある植物園です。
施設概要
〒525-0001
滋賀県草津市下物町1091
電話番号:077-568-2332
開園時間:通常期間/9:00~17:00(最終入園は16:30、アトリウムは16:30まで)。夏季期間/7月中旬~8月中旬7:00~17:00(最終入園は16:30、アトリウムは16:30まで)。冬季期間/11~2月9:30~16:00(最終入園は15:30、アトリウムは15:30まで)。
定休日:毎週月曜日(月曜日が休日の場合は次の平日)。年末年始(12/28~1/4)。夏季期間、ゴールデンウイーク期間は無休
入園料:大人300円、高校生・大学生250円、小学生・中学生150円
駐車場:無料駐車場あり
見ごろ:6~7月(熱帯性スイレンは一年中)
熱川バナナワニ園
施設名にもなっているワニをはじめ、レッサーパンダも見られる動植物園。植物コレクションレベルはたいへん高く、さまざまな熱帯花木、果樹、野生ランが栽培されています。
中でも昭和42年にできたスイレン温室は、広く明るい温室で一面にスイレンが咲き、まさに天上の花園といえましょう。スイレンはきっちり区切られたエリアに植栽されているため、品種による特徴もわかりやすくなっています。さらに毎日新鮮な地下水を補給し、年中花を絶やさないよう最適な生育環境が維持されているのもうれしい点。このほか、オオオニバス、ハイビスカス、ブーゲンビレアはもちろん、グワバやアセロラ、ガジュマルやトックリヤシなどさまざまな熱帯の植物が一度に見られます。
施設概要
〒413-0302
静岡県賀茂郡東伊豆町奈良本1253-10
電話番号:0557-23-1105
開園時間:8:30~17:00(最終入園は16:30)。
定休日:無休
入園料:大人(高校生以上)1500円、小人(4才~中学生)750円
駐車場:無料駐車場あり
見ごろ:熱帯性スイレンは一年中