文・編集
園芸通信編集部
フクジュソウ
2017/02/01
正月の鉢植えでウメと共に見かける花、福寿草。名前の通り福を招くおめでたい植物として正月のころより鉢植えをよく見かけます。この福寿草、原生地は日本で、北海道から九州にかけて山林に分布しています。日本には自生地として福寿草の群生地が見られる箇所がありますが、ここでは祭りも催されている自生地、公園をご紹介します。春の訪れを真っ先に告げてくれる花、福寿草を見ると、誰もが春到来の喜びに満ちることでしょう。福寿草は日中の暖かいときに開花するので、春うららかな日に出掛けてみませんか。
沼ノ平福寿草
福島県会津地方西北部に位置する山あいにある山都町。近年、日本有数の株数を誇る福寿草群生地として脚光を浴びています。その町で毎年、福寿草まつりが開催されますが、その地に選ばれているのが沼ノ平地区です。5万平方メートルの広さに100万株もの花が咲き、まさに福寿草の里といえましょう。ここはもともと福寿草の自生地であり、休耕畑が増えたことによって株の数が徐々に増えていったそうです。車の入らない昔ながらの素朴な道も多く、のどかな山あいの風情も十分に味わうこともできます。道端や土手にさりげなく咲く愛らしい花、雪を押しのけて開いたばかりの生命力あふれる花など、あちこちに見つけながらゆっくり散策してみてはいかがでしょうか。
施設概要
〒969-4106
福島県喜多方市山都町朝倉字東城乙1326-1
電話番号:0241-38-3655
祭り期間:第20回福寿草まつり 2017/3/19~4月中旬
定休日:無休
開園時間:9:00~15:00
入園料:300円
駐車場:無料駐車場あり
見ごろ:3月下旬~4月上旬
国営武蔵丘陵森林公園
明治百年記念事業の一環として、埼玉県比企郡滑川町と熊谷市楊井にまたがる304haの広大な丘陵地に整備された、全国で初めての国営公園。公園には雑木林を中心に池沼、湿地など多様な環境を有し、貴重な動植物が生育、生息しています。早春には、園内の花木園にある梅林を中心に2万5000本の福寿草が咲き始めます。紅白の500本のウメと黄色の福寿草の組み合わせは、森林公園ならではの春うららかな花景色です。ウメの足元に群生する福寿草は夜間や寒さが厳しい日には花を閉じてしまうので、晴れた日の日中に散策されるのがおすすめ。広い園内には四季折々の草花が楽しめる都市緑化植物園もあるので、一日ゆっくり早春の花々を観賞いただけます。
施設概要
〒355-0802
埼玉県比企郡滑川町山田1920
電話番号:0493-57-2111
祭り期間:森林公園 SATOYAMA 早春フェスタ 2017/2/4~4/2
定休:年末年始(12/31、1/1)、1月の第3、第4月曜日
開園時間:9:30~17:00(3/1~10/31)、9:30~16:30(11/1~11/30)、 9:30~16:00(12/1~2/28)
入園料:大人(高校生以上) 410円、シルバー(65歳以上) 210円、小人(小・中学生) 80円
駐車場:有料駐車場あり
見ごろ:2月中旬~下旬
赤怒田福寿草公園
長野県松本市北部の四賀地区にある赤怒田(あかぬた)の群生地は、約1.5haに約50万株の福寿草が育ち、全国有数の自生地といえます。自然の土手に自生した形で数十万株の花が一堂に見られる景色は優しく、穏やかな雰囲気に包まれます。このような景観は地元の小学生やボランティアによる草刈り、整地の努力の結果だそうで、特に残雪があるときに見られる、雪の中から福寿草が顔をのぞかせる姿は、待ちわびた春が来る喜びと相まって感動を覚えます。数万人の来場者が予想される福寿草まつりは、豚汁のサービス、地元の太鼓の演奏、フォトコンテストなどがあり、本格的な春の訪れを祝う活気があります。
施設概要
〒399-7404
長野県松本市取出481-1 四賀むらづくり株式会社内
電話番号:0263-64-4447(松本市四賀観光協会)
祭り期間:福寿草まつり 2017/3/11~3/21
定休日:無休
開園時間:終日
入園料:無料
駐車場:有料駐車場あり
見ごろ:3月上旬~中旬