文・編集
園芸通信編集部
クレマチス
2017/05/01
爽やかな初夏、日も長くなり、散策するにもよい季節。今月はこれから見ごろを迎える花、クレマチスの咲く園をご紹介します。クレマチスはつる性植物の女王ともいわれ、とてもバラエティーに富んだ植物。花色、花形はもちろん、常緑か落葉、冬咲きか春咲き、香りの有無まで、系統別に品種を選ぶことができます。特にバラとの相性がよく、バラとクレマチスの咲く洋風の庭に憧れを抱く方も多いことでしょう。一方、江戸時代にはテッセンなどが栽培されていたともいわれ、茶花にも用いられていたとか。楚々とした花姿、上品な花色はまさに日本人の控えめな美にぴったりなのでしょう。魅力多きクレマチスの世界、ぜひお出掛けください。
あしかがフラワーパーク
四季折々、数多くの花々で彩られる、あしかがフラワーパーク。始まりは1968年に栃木県足利市堀込町の「早川農園」でした。園のシンボルであるフジは、うすべに藤、むらさき藤、白藤、きばな藤とそれぞれ樹齢を重ねた木がそろい、開花を少しずつずらしながら、その絵巻物語を演じ続けています。季節ごとに見どころが変わる本園で、5月中旬~6月上旬の主役はクレマチス、バラ、シャクナゲです。レインボーガーデンと名付けられたこの季節は500株のクレマチス、2500株のバラ、1000本のシャクナゲと色とりどりの花が楽しめます。ドーム型のトレリスを覆い尽くすように咲く姿、フジやツツジと競演する姿など園内では初夏の花を存分に味わうことができるでしょう。また、遅咲きクレマチスの時期にはハナショウブやアジサイも咲き始め、ブルー&ホワイトガーデンに移り変わります。
施設概要
〒329-4216
栃木県足利市迫間町607
電話番号:0284-91-4939
定休日:なし(ただし2月第3水、木曜日と12月31日は休園)
開園時間:9:00~18:00 (季節により変動あり)
入園料:花の咲き具合により期間・料金は変動※レインボーガーデン期間は大人700~1200円/小人400~600円
駐車場:無料駐車場あり
見ごろ:5月中旬~6月上旬
相模原市立相模原麻溝公園
本園は1992年の全国都市緑化フェアを機に整備された相模原市立の公園で、隣接する神奈川県立相模原公園と共に近隣の方々に親しまれています。園内には高さ55mの展望塔があり、公園のシンボルとなっています。展望台に上がると晴れた日には東京スカイツリーや丹沢、多摩丘陵、横浜まで大パノラマが望めます。また、フィールドアスレチックやふれあい動物広場があり、家族連れでも一日楽しめる園といえましょう。季節の花による色鮮やかな絵模様の大花壇や芝生広場、樹林広場の他、5月には230種8000株のクレマチス、梅雨の時期には200種7400株のアジサイが咲き誇ります。特にクレマチスはアーマンディー系、モンタナ系、遅咲き大輪系などがそれぞれが咲くので、長い期間楽しめます。同時期に咲くハンカチノキやキングサリなど樹木の花と合わせて散策してみるのもよいでしょう。
施設概要
〒252-0328
神奈川県相模原市南区麻溝台2317-1
電話番号:042-777-3451(相模原麻溝公園管理事務所)
管理事務所休所日:2、5、8、11月の第4月曜日(国民の祝日の場合は翌平日)(施設により一部変動あり)
開園時間:終日(施設により一部変動あり)
入園料:なし(有料プログラムあり)
駐車場:無料駐車場あり
見ごろ:4月下旬~8月。クレマチスフェア5月6~7日9:30~16:00
クレマチスの丘
クレマチスの丘は富士山麓の豊かな自然に囲まれた、花と美術館と食の丘です。丘にはいくつかの施設があり、思い思いにすてきな時間を過ごすことができます。中でもヴァンジ彫刻庭園美術館内のクレマチスガーデンは春夏秋冬それぞれの美しい花が咲く、見応えあるガーデン。本ガーデンのようにクレマチスに焦点を当てたガーデンは珍しく、種類、花付きともに充実する5~6月は特に見ごろを迎えます。クレマチスの白花をメインに作庭されたホワイトガーデンや、色や形の組み合わせの妙が楽しめるポールの植栽、バラとクレマチスの競演するフェンスや石垣部など多彩な見どころが続きます。伊豆の山並み、駿河湾を望む見晴らしのよい庭園は訪れる人にゆっくりと流れる時間を届けてくれるでしょう。
施設概要
〒411-0931
静岡県駿東郡長泉町東野クレマチスの丘347-1
電話番号:055-989-8787
休館日:水曜日(祝日の場合は開館、その翌日休)、 年末年始
開館時間:10:00~18:00(4/1~8/31)、時期によって変更あり
入館料(クレマチスガーデン、ヴァンジ彫刻庭園美術館):4/1~10/31大人1200円、高・大学生800円、11/1~3/31大人1000円、高・大学生500円
駐車場:無料駐車場あり
見ごろ:5月中旬~6月