文・編集
園芸通信編集部
アジサイ
2019/05/07
梅雨になり、せっかくの休日が雨降りだと、お出掛けするのがおっくうになります。そんな季節に、雨にぬれてこそ鮮やかに咲く花、アジサイです。梅雨=アジサイとカタツムリ、というイメージが定着して久しいですね。日本原産のアジサイは、欧米でゴージャスな鉢物のハイドランジアとして改良され、里帰り後は日本でも数々の新品種が生まれています。以前、アジサイの名所というと、青~紫色のアジサイ(手まり咲きといいます)が多く、次いでピンク、白。そして、ガクアジサイの各色といったところでした。近年は小型のヤマアジサイや北米原産のアナベルを含む、さまざまな色形の品種が、各地の名所で梅雨時に彩りを添えるようになりました。ここではアジサイの株数が多くて、かつ、さまざまな種類、品種のアジサイが楽しめる名所をご紹介いたします。
開成町あじさいの里
1977(昭和52)年6月、開成町の花にアジサイが制定されました。翌年から実施された圃場整備により、農作業にはとても便利になりましたが、施工前の自然の景観が失われてしまいました。そこで、今までのアジサイの名所にはない田園風景をつくろうと、水田周辺の農道・水路沿いに約5000株のアジサイを植栽しました。対象面積は17ha、植栽延長は10.6kmに及びます。田植え直後の緑一色に染まった田園と、アジサイの花が虹色に咲き誇る「あじさいの里」が誕生しました。1988(昭和63)年に、「あじさいの里」を会場にした第1回開成町あじさいまつりを開催し、今に至ります。開成町の住民が一株一株大切に育てたアジサイの晴れ姿を、開成町あじさいまつりでお楽しみください。
施設概要
〒258-0021 神奈川県足柄上郡開成町吉田島23
電話番号:0465-84-0317(開成町あじさいまつり実行委員会事務局)
休園日:なし(開成町あじさいまつり2019は、2019年6月1日(土)~9日(日)の開催)
開園時間:終日
入園料:なし
駐車場:周辺に有料臨時駐車場あり(開成町あじさいまつり期間中)
見ごろ:6月上~中旬(開花状況は気温により変動するため事前にご確認ください)
わんダフルネイチャーヴィレッジ あじさい観賞(東京サマーランド)
「1日では遊び切れない」ほどの広大な敷地に、さまざまなレジャー施設を擁する、東京サマーランド。その一角にある、「わんダフルネイチャーヴィレッジ」は、「自然と癒し」をテーマにしたドッグパークが中心のアウトドア複合施設。そのまた一角に、「あじさい園」があります。最近は開花時期にテレビなどで報道されることも多くなりました。約60品種、約15000株のアジサイの群生は見応えがあり、なかでもエリアを代表する「アナベルの雪山」は圧巻。緑色から純白に変化するアナベルが、山の斜面を埋め尽くします。最近普及してきた「ピンクアナベル」や、普通のアジサイの品種も多数。6月29日~7月7日は、アジサイのライトアップ「ナイトアナベル」を実施。。毎年、開花期間中には「あじさい観賞」として日替わりのイベントも開催されます。
施設概要
〒197-0832
東京都あきる野市上代継600
電話番号:042-558-5861(わんダフルネイチャーヴィレッジ)
休園日:木曜日(祝日、アジサイの開花シーズン中は開園)
開園時間:10:00~17:00(土日は9:00~17:00)
ナイト営業(6月22日~7月7日)17:15~21:00
入園料:大人(中学生以上)600円、小学生300円
ナイト営業 大人(中学生以上)500円、小学生200円
※犬をお連れのお客様は別途料金が必要です
駐車場:有料駐車場あり
見ごろ:6月中旬~7月上旬(開花状況は気温により変動するため事前にご確認ください)
下田公園
戦国時代、後北条氏の伊豆防衛拠点として築かれた山城・下田城址でもある下田公園。小高い丘の上にあり、下田市街と下田港を一望できます。その広大な敷地を埋め尽くす約15万株、300万輪のアジサイは、まるで万華鏡! アジサイの種類は多く、見事に咲き誇り、訪れた人を圧倒します。園内を巡る遊歩道では「クロジク西洋アジサイ」「ウズアジサイ」「ブルーキング」「ホワイトウェーブ」「アナベル」など、それぞれに名札の付いたアジサイを100種以上見ることができます。延々と続く大輪の花々は、梅雨の雨を受けるほどあでやかに輝き、ひとときの静寂をもたらしてくれることでしょう。毎年、6月1日から30日まで、「あじさい祭」が開催されます。
施設概要
〒415-0023
静岡県下田市三丁目3-1174
電話番号:0558-22-1531(下田市観光協会)
休園日:なし
開園時間:終日
入園料:無料
駐車場:無料駐車場あり(あじさい祭期間中は臨時有料駐車場あり)
見ごろ:6月(開花状況は気温により変動するため事前にご確認ください)