長いことパクチーが苦手で過ごした園芸通信ライターの私ですが、ふと和解しました。それは、疲れていたある日に食べたフォーの味。麺の上にちょこんとのせられたパクチー、その爽やかな香りに癒やされました。今回は、そんな元パクチー嫌いが語る、パクチーの魅力をご紹介します。
パクチーは、育てて3度楽しい!わくわくポイントをご紹介!
パクチーの葉は、まさに本格エスニック!
私はバリバリと食べるほどの「パクチー好き」ではないですが、エスニック料理を食べるたびに、裏に潜むパクチーの味を追い求めてしまいます。「ちょっと食べたいと思ったときに気軽に使いたい!」と思い立ち、今春、そのまま植えられる土ポット「ジフィーセブンC」を使ってパクチーを育ててみました。
収穫した葉や茎をカップ麺やカップスープに入れるだけで、お店で食べるような本格エスニックの香りに早変わりしました!
パクチー「ぱくぱく」
パクチーの花は、まるでレースフラワー
パクチーは、開花期になると葉が細くなるのも観察ポイントでした!
そんなパクチーは、5月にかわいらしい花を咲かせました。その姿はまるでレースフラワー!花が気に入ったので、花の見ごろを存分に楽しみました。
6月になると青い実を付け始めました。私は放任主義なので、最後まで見届けることにしました。
パクチーの実は、スパイシー?フラワリー?
7月ごろ茶色くなった実が採れました!これが、一般的にスパイスとしても販売されている「コリアンダーシード」です。からっからに乾いていて、ポロポロと取れてしまいそう…。そーっと収穫しました。
さて、今回はここからが本題です!コリアンダーシードは、スパイスとして販売されていますが、お茶としても楽しめるそうなんです。いざ、試してみます!
コリアンダーシードは、葉の風味と異なる香ばしくも華やかな香り
コリアンダーシードといえば…
まずは、コリアンダーシードの王道の味わいスパイスです。実を弱火で炒(い)ってから砕き、すりこ木やミルでパウダー状にしたら完成!ゆで卵に掛けてみました。
鼻を通り抜ける香りは、これこそまさにスパイスという言葉通りですが、味は花や果実のような甘さを感じます。カレーのスパイスにも使われるだけあって、奥が深い味。ゆで卵の甘さとよく合わさって朝食に食べたい1品になりました。
実をパウダー状にしてスパイスとして利用するのは、コリアンダーシードの楽しみ方として一般的です。一方で、そのままコリアンダーシードを煮出し、お湯出し、水出しなどでコリアンダーティーとして利用されている文化を知りました。
より深みのある味わいにするために、実を割ってから、軽く炒ると聞き実践しました。炒ったコリアンダーシードをポットに入れて、お湯を注ぎました。夏場にピッタリな水出しでも楽しめるそうですが、ここでは香りがより華やぐであろう、お湯出しにして楽しみました。水色(すいしょく)は、淡いサンドベージュといったところでしょうか。
試飲してみると、これは香ばしい!炒ったことで香ばしい甘みがあり、その奥に花を感じさせる香りが広がります。スパイスもお茶も共通して言えることですが、葉や茎の香りとはまったく異なる香りです。葉が苦手な方にも取り入れやすいと感じました。
ちょっと待って!その「根」も食べられます!
まだまだパクチーの魅力がありました。家庭菜園で株を片付けるときはもちろんですが、売り場で買うときに根が付いているパクチーを見付けたらラッキーです!ぜひ根を刻んでカレーの隠し味にしてみてください。本格エスニックカレーに大変身するので、おすすめですよ。
こんなに魅力が詰まったパクチーは、まき時の適温が15℃前後です。ぜひ、秋まきハーブとして、チャレンジしてみてはいかがでしょうか♪
失敗しない栽培レッスン(野菜)パクチーが公開されました!
『失敗しない栽培レッスン』では、「初心者でもできる!」をモットーに代表的な野菜の育て方を図解入りで分かりやすく解説しています。今回は、パクチー(コリアンダー)が仲間入りしました。ぜひ、参考にしてパクチー栽培をお楽しみください。