2025年12月初旬、オステオスペルマム栽培1年目のスタッフの一人が、自宅のベランダで茶色く染まった葉を見て「もうだめなのかな?」と処分しようとしていました。

2025年12月、神奈川県で撮影
いえいえ、オステオスペルマムは耐寒性がある多年草なので、処分しちゃだめですよ~!(汗)という、小さな事件がありました。

2026年1月25日、神奈川県で撮影。2025年春に定植して初めて冬を迎えた株
2025年の冬は生暖かい風が吹く日もあったので、編集部スタッフが自宅で育てているオステオスペルマムは、株元が茶色ですが、葉は青々としています。
2026年に入って、神奈川県横浜市でも急に寒い日が増えました。このまま夜間に霜が降りる日が長く続いたり、日中の気温が上がらなかったりすると、オステオスペルマムの株が全体的に茶色になる季節がやってきます。
ここで、オステオスペルマムの冬越しで気を付けていただきたいポイントを四つご紹介します。
1.日当たりのよい場所で管理
2.土は乾かし気味に
3.肥料は施さない
4.強剪定(せんてい)しない
活動していない植物に肥料はNG!水は足りなくなってから
株元がスカスカだと、焦って「肥料を足そう」「水が足りないのかも…」と、あれこれ手をかけたくなってしまいます。
実は、これが逆効果。冬場のオステオスペルマムは葉や根が活動していないため、この時期に肥料を施すと吸収できずに根腐れの原因になってしまうそうです。同じ花壇で育てていても、冬場に活動しているパンジーやプリムラと同じように管理するのは危険ということですね。私も園芸を始めて、この違いを知らずに何度も失敗しました。
同じく冬場の管理で、失敗ポイントのトップに君臨するのが「水やり」。「植物にはたっぷりの水をあげなくちゃ」という先入観で、休眠中の植物を弱らせてしまうケースが多いことを入社してから教わりました。パンジーやプリムラのように活動中の植物は乾く前に水を必要な一方で、休眠中のオステオスペルマムは別ということですね。

「乾いたか分からないと思ったら、もう数日経ってから水をやるくらいがよい」なんて、園芸初心者には知らないことばかりでした。特に最低気温が5℃を下回るような時期は、夜間に土が冷えるため、水やりを急がないことが大切とのこと。
とはいえ、乾かしすぎも注意が必要です。極端な乾燥状態のまま強い寒さに当たると、株が傷みやすくなるのです。
「鉢の表土が白っぽくなっているのは乾いているサインです。また、表土が黒いから乾いてないと思っても、実際に触れてみて土がサラサラしていたら、そろそろ水やりのタイミングです。過度な乾燥を避け、適度な湿り気を保つように心がけてください。」とオステオスペルマムの個人育種家、菅野政夫さんからアドバイスをいただきました。
芽吹く前は「強剪定」も逆効果に

2025年3月25日、神奈川県で撮影。切り戻さずに冬越しした2年目を迎える株
「茶色い姿がかわいそう」「寒々しい」と感じて、つい切り戻したくなる気持ち…とてもよくわかります。その気持ちをぐっとこらえて3月中旬を迎えてほしいと菅野さんから教えていただきました。
「茶色い部分は、オステオスペルマム自身が冬を越すために残しているもので、先端部分は枯れても地際部分を保護して寒さから守ってくれています。そのまま残して冬越しするのがおすすめです。その方が風の影響を受けにくくなり、乾燥や寒さに耐えられます」
私は、そのお話を聞いて、「オステオスペルマムが茶色くなってしまっても、それは冬越しする術で、春を待つための姿なのだ」と驚きました。

2025年3月25日、神奈川県で撮影。春になってから切り戻し、茶色い葉を取り除いたオステオスペルマム
冬場に整えるなら、ポキッと折れてしまうような、活動していない枝や茎を整える程度で、判断が不安な方は触らない方が株の体力を温存できるとのこと。人の心配なんてなんのその、芽吹くかと不安になって、枝を触ってしまうと余計にストレスを与えてしまうそうです。放っておくのも愛情なんですね。

オステオスペルマムのおすすめの切り戻し方法は、特集『オステオスペルマムに想いを込めて ~菅野ご夫妻 定年退職後の10年物語~』の「ここが知りたい!オステオスペルマムの2年目の管理ポイント」で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
すでに切り戻ししてしまった方におすすめな方法
「えー!もうオステオスペルマムを切り戻しちゃった!」「もっと早くに知りたかった!」という方のために、菅野さんに「切り戻してしまった場合の冬越し方法」もお聞きしました。
「切り戻してしまった場合でも最低気温が-5℃前後を下回らなければ大丈夫。風が強い日や気温が下がるようなら不織布をかけてあげるとよいですね。鉢植えなら日当たりがよくて、あまり風の影響がないところに移動してあげてください」とのこと。
日当たりがよくて、風の影響が少ない環境で、程よく放っておいてあげるのがいいそうですよ。
3月中旬になると大きな鉢に植え替える季節です。2026年は、より大きくなったオステオスペルマムを楽しみたいです。ぜひ、皆さまもオステオスペルマムの冬越し管理、参考にしてみてください♪
※ご紹介した管理方法は、神奈川県での一例です。気候や置き場所によって適したタイミングが変わることがありますので、目安としてお役立てください。
オステオスペルマムの苗を購入された方への耳より情報

菅野さんが育種した八重咲きのオステオスペルマム「フォーチュンブルー」
今年もご好評につき、菅野さんが育種したオステオスペルマムは完売しました。多くの皆さんにお楽しみいただけるとうれしいです。

菅野さんのハウスで撮影したオステオスペルマム「キャンディーフィールズ ベリーズパイン」
サカタのタネ公式オンラインショップのオステオスペルマムの苗は、2月下旬のお届け予定です。ぜひ、菅野さん直伝の「オステオスペルマムの植え付け方」をご参考にしてください。
オステオスペルマム「キャンディーフィールズ」の誕生ストーリーはコチラから
