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特集

失敗しないプランター栽培 決め手は培養土!

2016/02/25

庭でもプランターでも植物を育てているけど、なぜかプランター栽培植物の生育がよくないとお悩みの方に必見の培養土特集。プランターや鉢、袋栽培など限られた根まわりの環境で植物を育てるには、植物にとってよい条件の培養土を用意することが成功への近道なのです。

プランター栽培で大切なポイントを見直してみよう

植物が育たない原因はいくつも考えられますが、プランター栽培で生育不良につながる主な原因は、3点考えられます。ここで育てる時に確認したい栽培ポイント3点をおさらいしてみましょう。
 
・プランターは、よく日が当たり、風通しのよい場所に置いていますか
・プランターや鉢の大きさは、植物の成長に見合った大きさのものを使用していますか
・育てる植物に適した培養土を使用していますか
 
つまり、光、風の環境を整えてやることと、根まわりの環境を考えてやることが大切なのです。根まわりの環境といえば、鉢の大きさ、これは植物の生育サイズに合わせたものを用意する、と考えられますね。次にどんな土を用意すればよいのかです。
 
実はこの中で、多くの方に軽視されがちなのが「培養土」です。皆さんはプランターに花壇や畑の土をそのまま使ったり、値段を重視して培養土を選んではいませんか。成長に応じて自由に根を伸ばすことができる露地栽培と違って、プランター栽培は限られた用土の容積で栽培します。そのために土の品質が栽培のよしあしに大きく影響するのです。
 
今ではどこでも購入できる培養土。その品質はさまざまで、品質を見極める目が必要です。植物の生育を促すようなよい培養土を選んで、プランター栽培を成功させましょう。

よい培養土の条件とは

「よい培養土の条件」とはどういうことでしょうか。培養土を、袋を開けてプランターに出して確認したことはありますか。見た目ではなかなかわかりづらいですが、水をかけてみれば一目瞭然。よい培養土とわるい培養土はプランターの中での水の通り道(流れ方)が違います。ここが大きなポイントです。
 
鉢内で一部分だけを湿らせるのではなく、鉢内全体が湿り気を帯びるような水の通り道が必要なのです。しかも水やりをした瞬間にすっと水が通る道であることが大切です。これは土の水もちだけでなく、肥料もちにも影響します。
つまり、「よい培養土の条件」をまとめると2つのことがいえます。

・水はけがよいこと=水やりをした際に、水がたまらず、すっと底へ抜けること。
・水もちがよいこと=水やりをした際に、適度な湿り気を一定期間保つこと。
 
この2つは一見、矛盾しているように思えますが、矛盾した条件を満たすカギがあります。そのカギが「団粒構造」。
 
団粒構造をもつ土は、よい堆肥や腐葉土の働きで作られるためふかふかしています。その堆肥や腐葉土の品質にこだわっている培養土が「よい培養土」です。

通気性、排水性、保水性のよい土とは
理想は団粒構造をもつ土。この土は、水やりや雨による水が土表面に届くと、土中の隙間を通って、土中全体に深くしみ込んでいく。同時に空気も入れ替わり、根にいつも新鮮な水と空気を送ることができる。さらに、水はけがよいので鉢内は適度な湿り気を保つことができる。

一方、単粒構造の土は、水やりや雨による水が土表面に届くと、単粒構造の土では固まった土表面や土とプランターの隙間を流れてしまい、土中にしみ込みにくい。同時に空気も土中に入っていけない。さらに、水はけもわるいのでジメジメとした環境が長く続いてしまう。

押せばわかる!よい培養土・わるい培養土

「よい培養土」つまり団粒構造の土を見分ける方法は簡単。少し水を含ませた培養土を手で握り団子にします。それを指で軽く押してみましょう。よい培養土であれば「ほろほろ」っとくずれます。一方で、団子状に固まらなかったり、触ってもくずれなかったりした培養土は水はけがわるく、よい培養土とはいえません。ぜひ一度お試しください。

よい培養土。(団粒構造)指で押すと崩れます。

わるい培養土。(単粒構造)指で押してもなかなか崩れません。

よい堆肥の条件とは

では、よい培養土の元になるよい堆肥とはどんなものでしょう。よい堆肥とは植物の腐植を完全に発酵させた堆肥のことです。堆肥は微生物の働きによりゆっくり時間をかけて少しずつ有機物を発酵していきます。発酵中は熱が発生しますが、すべて発酵が終わるとこの熱がしっかり冷めます。この時が完熟堆肥が完成のサインです。
 
反対にわるい堆肥とは完全に発酵していない状態の堆肥で、原料の植物繊維の形が残っていたりします。未発酵の堆肥が土に混ざっていると、熱を帯びる可能性もあり、その熱で根を傷めてしまいます。また、発酵途中によるにおいやジメジメ、ベトベトした感触、未発酵の有機物に集まる虫の発生も見られます。
 
よい堆肥、わるい堆肥をまとめると、よい堆肥は清潔に近いことがわかります。
 
・よい堆肥=ほぼ無臭のふかふかの状態。虫や熱も発生しにくい。
・わるい堆肥=においやべたつきがある状態。虫や熱が発生しやすい。
 
このように、プランターや畑に施す時、素手で触りたくなるような堆肥がよい堆肥です。

サカタのタネオリジナル園芸用土 三昧シリーズ

「よい堆肥」が使用されている培養土、それがサカタのタネオリジナル園芸用土「三昧シリーズ」です。よい堆肥を使い、団粒構造の土に仕上げた培養土ですから、植物の良好な生育が期待できます。

また、初期生育に必要な、初期肥料配合済みなので、そのまま鉢にいれるだけで使用できて便利。使って安心、納得の三昧シリーズは、「野菜」用、「花」用、「バラ」用、「サンパチェンス」用の4種類。それぞれの植物に合わせた理想的な初期肥料を配合しています。今まで用土が原因で失敗したと思われる方、ぜひ一度、三昧シリーズをお試しください!

三昧シリーズの特長

・初期肥料配合のため元肥不要
・ふかふかの土の決め手、完熟堆肥使用
・水もちがよく、水はけもよい「団粒構造」の土だから、根の生育がよくなる
・三昧シリーズを使った栽培試験を毎年行い、品質を確認

野菜三昧・花三昧を利用されたお客様の声

実際に使っていただいているお客さまより寄せられた感想をご紹介します。

福島県 O様

サカタのタネ通信販売カタログ『家庭園芸』を見て知り、購入したのがきっかけでした。おもに、畑で野菜苗を植える時に使っています。畑の土と混ぜて使うと根張りがよくなって、苗が倒れたり、すぐに枯れたりしなくなりました。生育がいいので実なりもよく、収穫時期も長く保てるので気に入っています。直まきの発芽率もよく、しっかり育ちます。カボチャ、スイカ、キュウリ、トマト、ナスなど、野菜全般に使える万能用土なので、今後も手放せません。

大分県 K様

ひとりで運ぶことが困難なため、注文すれば家に届けてくれるサカタのタネ通信販売で購入しています。私はおもに仮植え用として活用しています。露地にタネを直まきすると枯れてしまうことがよくありますが、仮植え時に「花三昧」で育苗すると丈夫な苗に育つので、露地に定植後も枯れず、花つきも抜群。ストックや金魚草など、おもに切り花用に栽培しているので、余った花を朝市で販売するのですが、評判も上々でよく売れます。今後も継続して使いたい用土です。

まとめ

プランター栽培では培養土が決め手になることがおわかりいただけましたか。
よい堆肥で作られた団粒構造をもつ培養土は、植物の生育を健やかにします。
品質をチェックして買うことが難しい培養土ですが、産地や配合肥料の有無、信頼できる品物かを吟味して利用するようにしましょう。実績のある培養土、三昧シリーズの実力をぜひお試しください。

JADMA

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