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特集

Vol.3 ルッコラ(ロケット)|暮らしを彩るハーブのはなし

2016/03/10

ルッコラは、古くからビタミンC源として食されてきました。ピリッとした辛みとゴマに似た香りが日本人の好みによく合うハーブです。生ハムやキノコと合わせたサラダなどイタリア料理と相性がよく、花も食べることができます。ルッコラもプランターなどで簡単に栽培ができるので、ぜひお試しください!

やわらかい若葉を味わう! ルッコラってどんな植物?

一般的に知られるルッコラは、アブラナ科の一年草。耐寒性があり初心者でも育てやすいハーブのひとつで、ピリッとした辛みとゴマに似た香りがほのかにするのが特徴です。
日本では、イタリア語の「ルッコラ」の呼び名が一般的ですが、英語では「ロケット」と呼ばれます。イタリア語の呼び名が浸透していることからもわかるように、特にイタリア料理との相性は抜群!

ルッコラの花

ちなみにルッコラの和名は「キバナスズシロ」といいます。ダイコンに似た葉をもち、十文字のクリーム色の花を咲かせます。この花にもゴマの香りがあり、あえ物や薬味として食べられます。

もうひとつのルッコラ ワイルドロケット(セルバチコ)とは?

サカタのタネでは、イタリアンロケットサラダ(宿根ルッコラ)の名前で苗を販売中

ワイルドロケット(セルバチコ)も同じアブラナ科の植物ですが、前出のルッコラとは属性が異なります。ミズナのような切れ込みの深い葉をもち黄色い花を咲かせるワイルドロケットは、宿根の多年草で毎年収穫ができます。一般的なルッコラ同様の風味がありますが、より香り高く苦みもやや強いのが特徴。肉料理などの付け合わせにぴったりです! ほかにも、サンドイッチに少しはさんだりピザの上に散らして香りを満喫したいなら、少しずつ収穫できて香りが抜群によいワイルドロケットがおすすめです。

これだけおさえておけばOK ルッコラ栽培のコツ

ルッコラの旬は春と秋

ルッコラは地中海沿岸地方の温暖な気候に適した植物なので、春や秋の穏やかな季節に栽培するのがベスト。
タネまきの適期は4月中旬~7月中旬、9月中旬~10月中旬です。

早めに収穫を続けるのがコツ!

たくさん収穫してサラダなどでたっぷり味わいたいなら、ぜひタネから育ててみてください。ルッコラはタネをまいて30日ぐらいすると収穫ができます。成長が早いので、少しずつ時期をずらしてタネをまいて、たっぷり収穫していく…というサイクルが理想的です。葉が10~15cmの頃が収穫適期。外側から葉を摘み取る方法で収穫していけば、順に葉が成長して長く楽しめます。
ここでひとつ、気をつけたいことが。ルッコラはとう立ちしやすいので、できるだけ早めに収穫を続けましょう。

やわらかい若葉を味わうには半日陰で育てる

葉の成長が旺盛になると、苦みが増すルッコラ。やわらかい若葉を味わうなら半日陰で育てましょう。特に夏場など日ざしが強い時期は、直射日光が当たらないようにします。

もしも一度にたくさん採れたら…

たくさん収穫したルッコラは、根をつけたまま洗わずに保存します。他のハーブにも共通しますが、ぬれた新聞紙などにくるんでビニール袋に入れ、なるべく立てて冷蔵庫の野菜室で保管すれば、4~5日はフレッシュな状態を保てます。
また、かためにサッとゆでてから冷水にとって水気を切り、適当な長さに切ってから冷凍保存しておくのもおすすめ。こちらは2週間程度で使い切りましょう。

ルッコラを使ったおいしいレシピ♪

まずは定番! ルッコラのイタリアンサラダ

ボウルいっぱいに収穫したルッコラをシーザードレッシングであえて、生ハムとクルトンをのせて粉チーズをかけるだけ。
イタリアの香り漂うおもてなしサラダのできあがり♪
生ハムの代わりに、カリカリに焼いたベーコンでもおいしいですよ。

ルッコラのイタリアンサラダを使った簡単アレンジレシピ

ルッコラサンド

ルッコラサラダをフォカッチャやハード系のパンでサンド。
シンプルですが、一番のおすすめです。

ルッコラピザ

市販のものを使うか、ホームベーカリーで手軽にピザ生地を作り、オーブンで焼きます。シンプルなピザの上にルッコラサラダをのせれば、イタリア風ピザのでき上がり♪

まとめ

ルッコラを紹介しましたが、いかがでしたか。
ピリッとした辛みとほろ苦さは、ルッコラならではの味わいです。自宅で育てたルッコラを、サラダやイタリアンなど幅広い料理に使ってみてくださいね!

「暮らしを彩るハーブのはなし」も、バジル、パクチーに続いて今回で3回目となりました。早速ご家庭でハーブ栽培を始めている、という方がいらっしゃればうれしいです。これからもハーブの魅力をご紹介していきますので、次回もぜひお楽しみに!

(文:園芸通信編集部)

次回はミントを更新予定です。

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