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特集

Vol.8 レモングラス|暮らしを彩るハーブのはなし

2016/08/10

レモンのような爽やかな香りが特徴のレモングラスは、暑い季節にスッキリした気分にさせてくれるハーブです。フレッシュでもドライにしてもよい香りが続くので、葉の部分をハーブティーやスパイスとして使うのがおすすめ!

爽やかな香りのレモングラスってどんな植物?

レモングラスはイネ科の多年草。東南アジアを中心に、亜熱帯~熱帯地域で盛んに栽培されています。葉にシトラールという香り成分が含まれていて、「レモングラス」の名前の通りレモンのようなとっても爽やかな香りがします。熱帯性の植物なので、寒さは苦手。開花期は7月ですが、日本では気候が合わないため花を見ることはほとんどありません。

レモングラスといえば、トムヤムクンなどのタイ料理に使われているイメージが強いのではないでしょうか。現地で栽培されているレモングラスは根元の茎がやわらかく、その部分を刻んで料理によく使われています。日本で流通しているレモングラスは茎がやわらかくならない種類が多いのでご注意を。
レモングラスの葉はかたくて食べることはできませんが、茎の部分に負けず劣らずとても香りが高いのでぜひ生活に取り入れたいハーブのひとつです。

これだけおさえておけばOK!栽培のコツ

寒さは苦手

レモングラスは寒さにとても弱く、地植えのままでの冬越しは難しいです。ポット苗は3月下旬~4月の春先に植えつけるのがベスト。長く楽しむためには苗を入手したら早めに植えつけましょう。

大きく成長する

レモングラスは成長すると1.5mほどになります。かなり大きく育つハーブなのです! 本来は地植えで育てるのがおすすめ。ただし住まいの環境や冬越しを考えると、大きめの鉢植えやプランターでも育てることはできます。鉢やプランターの場合、冬の寒さをしのげる場所へ動かすことができるのが最大のメリットです。

冬越しさせるには

レモングラスは多年草なので、冬さえ上手に乗り越えればどんどん成長して長く楽しめるハーブです。
霜が降りる前に株元から10cm程度残して葉を刈り取ります。地植えの場合も、葉を刈り取ってから鉢に植え替えるのが最適な方法です。そして日が当たる屋内か寒さをしのげる軒下などで冬に備えます。冬の間も、土が乾いたら水をやりましょう。

もしも一度にたくさん採れたら…

葉はさっと洗ってから(散水ホースのシャワーを使うと便利!)、タオルなどで水気をふき取って室内で乾燥させます。長いままクラフトなどに使う予定がない場合は、あらかじめハーブティーに適した細かさにカットしておくと、より速く乾燥できます。
長い状態で乾燥させてから切り刻んで保存しても、使う前にカットしてもどちらでもOK!

おすすめのレモングラス活用法

フレッシュハーブティー

絶対おすすめなのが、収穫したての葉を5cmくらいにカットして熱湯を注ぐだけのフレッシュハーブティー。一度この香り高いおいしさを味わったら、ドライのハーブティーでは満足できなくなります。
この味を忘れられなくて、毎年庭で育てているという声もよく聞きます!
他のハーブとも相性がいいのでミントやタイムなどお好みのハーブとブレンドしても。

ドライにしたレモングラス&ソルト

ドライにしたレモングラスを利用するなら、ハーブソルトもおすすめ! 爽やかなレモンの風味がそのまま生かされる、絶品調味料です。肉料理はもちろん、エビなどの魚介類にもよく合います。

ドライのレモングラスはちょっとかたいですが、ミキサーやミルを使って細かくすりつぶすことがポイント。
細かくなったレモングラスとお好みの天然塩を混ぜたら出来上がり。量はお好みで調整してください!

葉を編んでリースやコースターに

冬越し前に刈り取った葉を編んで、クリスマスやお正月の飾り物を作るのもおすすめです。ほのかによい香りが漂うステキなオリジナルリースになりますよ。

まとめ

今回はレモングラスを紹介しましたが、いかがでしたか。
これまで紹介してきたハーブの中でも、フレッシュハーブティーに特におすすめなのがレモングラスです!
ミントやタイムなど複数のハーブを育てている方は、ぜひティーポットいっぱいに摘みたてハーブを入れて香り豊かなハーブティーをお楽しみください♪

(文:園芸通信編集部)

次回はカモミールをご紹介する予定です。お楽しみに!

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