Vol.9 カモミール|暮らしを彩るハーブのはなし
2016/09/08
カモミールといえば、白と黄色のかわいらしい花のイメージでしょうか。和名では「カミツレ」といい、化粧品やシャンプーなどで「カミツレエキス配合」などと目にすることもありますね。
甘酸っぱいリンゴのような香りのカモミールは、入浴剤やアロマオイルなどによく使われます。自宅で育てるのなら、もっと身近にハーブティーやヘアケアなどに取り入れてみませんか。
カモミールってどんな植物?
カモミールには、ジャーマン種とローマン種があります。どちらもキク科の植物で見た目も似ていますが、ここでは主な違いや特徴をご紹介します。
※カモミールはキク科の植物です。キク科植物にアレルギーがある方はご注意ください。
ジャーマンカモミール
草丈80cmほどに成長し、3~5月に花を咲かせる一年草です。
一般的に「カモミール」という場合、ジャーマンカモミールを指すことが多いです。リンゴのような甘酸っぱい香りがするジャーマンカモミールの花は、ハーブティーによく使われます。
ローマンカモミール
ローマンカモミールは多年草です。草丈が低いので、グラウンドカバーにしてもOK。
ジャーマンカモミールに比べて香りが強く、アロマオイルなどに適しています。ハーブティーにすると苦みが強く感じられるのでご注意を。
これだけおさえておけばOK!栽培のコツ
ジャーマンカモミールも、ローマンカモミールも育て方は基本的には一緒です。
一年草のジャーマン種は、9~10月がタネまき時期です。
ローマン種を育てる場合は3~4月の春先に苗を植え付けます。
水はけのよい土を用意し、日当たりの良い場所で育てましょう。
ただし、ある程度湿り気がある状態を好むので、土を乾燥させすぎないように注意してください。
植え替え
ジャーマン種は一年草なので花が咲き終われば枯れてしまいます。一度植え付けたら植え替えの必要はありません。
一方、多年草のローマン種は花付きや成長などが良い状態を保つために、数年経ったら春に株分けをして植え替えてくださいね。
アブラムシに注意!
カモミールはアブラムシが付きやすいです。
チッ素分の多い肥料を与えすぎることも原因になるといわれているので、注意が必要です。
また、適度に切り戻しをして風通しが良い状態にしておきましょう。
アブラムシよけに効果が期待できる園芸用品を使うのもおすすめです。
おすすめのカモミール活用法
ジャーマンカモミールのハーブティー
ジャーマンカモミールをハーブとして使用できるのは花の部分のみです。摘みたてのフレッシュな花をそのまま使うのも、乾燥させて使うのもOK! 自分で作るハーブティーはどちらも絶品♪
ちょっぴり苦みのある、自然な優しい味はリラックス効果抜群です。
<カモミールミルクティー>
カモミールはミルクティーにもよく合います。蜂蜜を入れたちょっと甘めのカモミールミルクティーを、寝る前のリラックスタイムに飲むのが特におすすめ。
<カルピス&カモミールティー>
カモミールティーは少し苦みが強いかな、と感じる方はカルピスと合わせてみては。
暑い日のおもてなしドリンクにもぴったりです。
自宅で簡単!カモミールヘアトリートメント
カモミールは市販のヘアケア用品にもよく使われているハーブです。
自宅で育てたカモミールで、簡単にヘアトリートメントをしてみましょう!
作り方は簡単♪
まずは、カモミール(フレッシュでもドライでもOK)を濃いめに煮出します。200mLのハーブティーに対して蜂蜜を大さじ2~3杯入れて、しっかり溶かしたら完成。
シャンプー後に頭皮もマッサージするように髪全体にもみ込んで、最後にシャワーで洗い流します。
あまり日持ちはしないので、早めにお使いください。
春~夏の紫外線でダメージを受けた髪に潤いを与えてあげたいですね。
まとめ
甘酸っぱい香りの癒やし系ハーブ、カモミールをご紹介しました。
ラベンダーに続いて癒やし系ハーブとして人気のあるカモミール。
白と黄色の花を一度は目にしたことがある方も多いことでしょう。
ジャーマンカモミールは、涼しくなる9~10月がタネまき時期です。今から準備をしてみませんか?
(文:園芸通信編集部)
次回はパセリをご紹介する予定です。お楽しみに!