品種改良と栽培技術により、一年を通して食卓に並ぶホウレンソウですが、本来は冷涼な気候を好み、晩秋から冬にかけてが旬のおいしい季節です。秋まき、秋冬採りは育てやすく、寒さに当たることでより甘みを増します。
また、秋まき、秋冬採りは収穫までの期間が比較的短く、病気や害虫の発生も少ないことからも家庭菜園向きです。収穫時期が重ならないよう、まき時期をずらして種まきをすれば、少量ずつ収穫ができる上、長い期間収穫を楽しめます。
特にサカタのタネの「PRIMAX(R)処理」と表記のあるホウレンソウは、発芽がそろうよう芽出し処理がされているので、まく時期をずらすことで、収穫時期をしっかりずらすことが可能です。
土作りは2週間前までに行い、種は畝に直接まきます。特に酸性土を嫌うので、苦土石灰による土壌改良が大切です。
品種によっては早春まきも可能ですが、秋にまいて幼苗の状態で越冬させると、収穫時期を迎えるまでに株が大きく育ち、収穫量が多く、収穫期間も長くなります。種まきは作型図を見て、適期を守ることが特に重要です。本格的な寒さを迎える前に株が小さすぎても、逆に大きくなりすぎていても寒さで傷むので、適期の種まきで幼苗の状態で越冬させるようにしましょう。
畑はマメ科植物の連作を避けた場所に決め、2週間前までに土作りをして、種は畝に直接まきます。鳥害を避けるなら、ポットで育苗してから定植するとよいでしょう。シルバーストライプ入りのマルチ(「家庭菜園用ムシコン」)などを用いると、春先から発生しやすいアブラムシの予防になります。
カリフラワーは花蕾が鶏卵ほどになったら、花蕾を包むように外葉を束ね、ひもで結びます。そうすることで花蕾の着色を防ぎます。また、冬季に収穫する作型では、花蕾が低温や霜などの凍害で傷むのを防止します。オレンジや紫のカリフラワー、ブロッコリーではこの作業は不要です。ただし、冬季に収穫するオレンジや紫のカリフラワーは、凍害で傷むのを防ぐために、花蕾を包むように外葉を束ね、ひもで結ぶようにしましょう。
カリフラワーもブロッコリーも収穫適期を逃さないよう、花蕾全体が十分に生育したら、多少早めに収穫するとよいでしょう。
側花蕾が採れるブロッコリーの品種では、頂花蕾の収穫後に化成肥料を1株当たり一握り施します。「スティックセニョール」では頂花蕾が500円玉ぐらいの大きさになったら摘み取り、次々と上がってくる側花蕾を花茎ごと収穫します。