タネから広がる園芸ライフ / 園芸のプロが選んだ情報満載

特集

プランターで家庭菜園!初心者が注意すべき5つのポイント

2016/11/17

プランターがあれば、多くの方が気軽に始められる家庭菜園。今回は、家庭菜園に適したプランター(鉢)の選び方や成功のポイントなどをご紹介します。

プランターの選び方

プランター選びで一番重要なのは、野菜の種類や大きさに合わせたサイズを選ぶこと。野菜は株の幅(枝の伸びている長さ)に対し、根も同じだけ育つので、トマトやナスのように人間の背丈くらいまで大きくなる野菜は、プランターが小さいと根が十分に伸びることができず、途中で根詰まりして生育が制限されてしまいます。

野菜の成長後の大きさを想定し、サイズに合ったプランターを初めに用意しておくようにしましょう。

プランターのサイズの主な目安

トマトやナスなどの果菜類

丸や四角い形のプランターが一般的で、直径・深さともに最低でも30cm以上必要です。

コマツナやリーフレタスなどの葉菜類

長方形プランターが一般的で、幅は育てる野菜の株数に合わせます。深さは25cm程度あればOKです。

ミニダイコンやニンジンなどの根菜類

丸や四角い形のプランターが一般的で、根が伸びるので、深さ30cm以上必要です。大きく深めのものを用意するとよいでしょう。

株間にも注意しましょう

適切な大きさのプランターを用意しても、育てる株数が多ければ小さい鉢にたくさん植えるのと変わらなくなってしまいます。欲張らず、プランターのサイズに合わせた適正株数を育てましょう。

複数の株を植える場合は、種の袋などに記載されている「株間(株の間が何cm必要か)」も考慮したサイズのプランターを選びます。
トマトなどの苗であれば、幅60cm程度のプランターに2株植えることが可能です。ただし、夏場に乾きやすく水やりの管理や台風による強風対策などが大変になることもあるので、直径30cmの鉢に苗を1株ずつ植え付けた方が管理しやすいでしょう。

また、ダイコンや葉物野菜の種は筋状にまき、間引きながら育てていくため、最終的に間引いたときの間隔が株間になります。

プランターの材質

プランターにはプラ鉢、素焼き鉢、テラコッタ鉢などがありますが、基本的にはサイズのバラエティーが豊富なプラスチック製で問題ありません。

ただし、大きいサイズになればなるほど、土もたくさん必要になり、重くなるので、しっかりした品質のものでないと、変形したり割れてしまったりすることがあります。園芸専門店で取り扱っている家庭菜園に適した作りの耐久性のよいものを選びましょう。

プランターに最適な土

プランターで家庭菜園を行う場合、購入後すぐに使えるブレンド済みの培養土が一番使いやすいでしょう。プランターや鉢にはほとんどの場合、土が入る容量が明記されているので、その容量の培養土を購入すれば、1回で使いきることができて便利です。
また、土は品質と価格が比例します。熱処理等で殺菌されていない土は植物の健康的な生育を妨げる原因にもなりますので、安価な土は避けるようにしましょう。

プランターを置く場所

家庭菜園は日当たりがよいことが絶対条件です。庭の場合もベランダの場合も、朝から15時までのできるだけ長い時間、日が当たる場所にプランターを置くようにしましょう。それが難しい場合でも、できる限り6時間ぐらいは日に当てるよう心掛けてください。 夏場は、15時以降の西日は避けるようにしましょう。

プランターでの家庭菜園に必要なアイテム

プランターと一緒にそろえておきたいアイテムは以下の2つです。

支柱

野菜は大きくなるほど風の影響を受けやすいので、大きく育つ野菜には支柱が必要です。特に、プランターに立てる支柱は1本だと安定感がないため、支柱を複数本立て、ひもで結んで倒れないようにするなど、苗と一緒に支柱を支える工夫が必要です。
家庭菜園用のプランターの中には、支柱を固定できる機能があらかじめ用意されているものもあります。

防虫ネット

春は虫が多くなってくる季節なため、害虫対策のために用意すると便利です。特に葉菜類には必須です。品質のよいネットは網目も細かく、アブラムシのような小さな虫の侵入も防いでくれます。

プランター栽培に適した野菜

プランターのサイズや植えている株数が適切であれば、基本的にはどんな野菜でも作ることができます。ただし、初心者の方には難易度の高い野菜もありますので、作りやすいものから始めましょう。

初心者の方におすすめの春夏野菜

・果菜類 … ミニトマト、ナス
・葉菜類 … コマツナ、ホウレンソウ、チンゲンサイ ※虫よけネット等は必須
・根菜類 … ニンジン、ミニダイコン
・豆類 … ラッカセイ、インゲン

初心者には難易度の高い野菜

カボチャ、キュウリ、ゴーヤー、スイカなどつる性の野菜

プランターでの家庭菜園に向かない野菜

ネギ、ダイコン、ゴボウ、ヤマイモなど、土の中で深く成長する野菜

まとめ

プランターで家庭菜園を始める際のポイントをご紹介しましたが、いかがでしたか。
品質のよい、適切なサイズのプランター選びやプランターの置き場所を守ることで、植物の健康的な成長を助けます。ポイントをしっかり押さえて、プランターでの家庭菜園をぜひお楽しみください。

JADMA

Copyright (C) SAKATA SEED CORPORATION All Rights Reserved.