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【家庭菜園初心者向け】春に始める家庭菜園

2017/01/26

春は植物が育ちやすく、初心者の方でも野菜作りを成功させやすい、家庭菜園に適した季節です。今回は今までのポイントを押さえながら、家庭菜園で失敗しないための注意点をご紹介します。

春の家庭菜園を成功させるポイントと注意点

春の家庭菜園で初心者の方の多くが失敗してしまう原因は「寒さ」です。野菜苗の流通時期と、苗の植え付けに適切な時期がずれてしまっていることもあり、より失敗しやすい環境となっています。ここでは、未然に失敗を防ぐためのポイントを月別にお伝えします。

※栽培地は関東地方を基準としています。

4月上旬

・野菜苗の販売が始まります。4月上旬は気温が安定せず、苗の管理が難しい時期なので、すぐに始めたいという気持ちを抑え、苗の購入は控えましょう。

・地植えの場合は、植え付けを行う2週間ほど前までに、基本用土となる赤玉土や腐葉土、堆肥、苦土石灰などをすき込んで土作りをします。よく分からなくて不安な方は、野菜に必要な成分がブレンドされてそのまま使える野菜用の培養土が販売されているので、お庭の土を培養土に入れ替える方法もあります。

・日当たり、風通しなど、家庭菜園を行う場所の状況を確認しておきましょう。家庭菜園を行う場所の状況に応じて、必要な園芸グッズを洗い出します。

・家庭菜園に必要な園芸グッズを用意します。園芸グッズは種や苗の購入と同時に準備しても問題ありませんが、園芸グッズが欠品で手元に届くのに時間がかかってしまうと、一緒に購入した苗はどんどん元気がなくなってしまいます。園芸グッズは事前に準備をしておくと安心でしょう。

【用意するもの】

土(そのまま使える培養土がおすすめ)、ジョウロ、移植ゴテ、肥料(元肥、もしくは元肥入りの培養土。追肥は野菜を植え付けてから2週間後までに用意)、防寒対策グッズ。必要であれば、鉢やプランター、スコップ、支柱なども。

5月上旬

・遅霜の心配がなくなるゴールデンウイークのころになったら、いよいよ苗の植え付け開始です。より適した時期はゴールデンウイーク前半より、より暖かさが安定する後半がおすすめです。植え付け開始がこのころになっても生育に問題はありません。

・初心者の方は、苗の販売がある野菜は種からではなく苗から始めることをおすすめします。発芽の手間が省けるので、育てやすいです。

・野菜苗の購入は管理面でも信頼のおける専門店がおすすめ。購入後は早めに植え付けを行いましょう。根を崩さないようそっと植えることがポイントです。
植えた後は水やりを忘れずに。また、春の家庭菜園でおすすめの野菜、ナスやミニトマトなどは植え付け後に支柱を立て、苗がぐらつかないようひもで結んで誘引し、固定しましょう。

・最近は異常気象で気温が安定しないことが多いので、急激な気温の変化や寒さを感じたら、防寒対策を行います。苗キャップなどの防寒対策グッズを使ったり、夜間は軒下などの暖かい場所に移動させたりして、野菜を寒さから保護しましょう。

・野菜苗は植え付け日から2週間たったら定期的に追肥をします。

5月中旬

梅雨に向け、病害虫対策を始めます。病気や害虫は一気に広がることもあるので、防虫ネットや食品成分の忌避剤などで予防したり、殺虫剤などの薬品を用意するなど、もしものときに備えて準備をしておきましょう。

5月中~下旬

野菜の大苗の販売が始まります。苗の購入が間に合わなかった方、早い時期に家庭菜園を始めて寒さなどで失敗してしまった方は、大株を利用しましょう。購入はやはり園芸・花の専門店やインターネット通販がおすすめです。

6月

病害虫は梅雨が最盛期。事前の予防と適切な対策で野菜苗を守りましょう。

春の家庭菜園を長期間楽しむための菜園プラン

家庭菜園での楽しみは、やはり収穫。ここからは春から秋にかけて長期間収穫を楽しめる菜園プランを簡単にご紹介します。

ベビーリーフ
春の早い時期から育てることができます。栽培期間が短いため収穫も早く、間引き菜から食べることができます。

ラディッシュ
春の早い時期から育てることができ、約1カ月で収穫ができます。

ミニトマト
スーパーなどで購入すると高いミニトマトですが、家庭菜園の中では比較的育てやすく、そこまで手をかけなくてもある程度の収穫が期待できます。ただし、収穫までに時間がかかるので、収穫時期の早い葉物野菜やナスなどと併用して作るとよいでしょう。

ナス
水を切らすと実が硬くなったりしますが、ミニトマトよりも早く収穫が始まり、肥料などの管理をしっかり行えば、秋ナスまで長い期間収穫を楽しめます。

春の家庭菜園を成功させるには

春の家庭菜園で一番に注意すべきことは「寒さ」です。春先の早い時期に野菜作りを始めても気温が生育に足りないために、野菜がうまく育たなかったり、防寒対策も大変です。

暖かく穏やかな気候になってから始めても、一気に成長し、おいしい野菜をたくさん収穫することができます。失敗して悲しい思いをしないためにも、春の家庭菜園は気候・気温ともに安定する5月ごろからスタートしましょう。

今回ご紹介した品種・園芸グッズ

ご紹介した商品の一部は、サカタのタネ公式オンラインショップでもご購入が可能です。

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