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初心者向け!ニンニクの栽培方法・育て方のコツ

2017/06/08

料理の味わいの幅を広げるニンニクは、ネギと同様、家庭菜園で人気の香味野菜です。ただし、初心者の方がニンニクを育てるにはちょっとしたコツが必要。今回は、家庭菜園におけるニンニクの栽培方法・育て方のコツについてご紹介します。

家庭菜園で初心者におすすめのニンニクの種類

ニンニクは、地域の気候や天候の影響を受けやすい野菜ですが、大まかに分けて寒地向け、暖地向けの2種類があります。生産量はダントツで青森県が多いのですが、関東地方で同じニンニクを作っても気候の違いでうまくできないことがあります。その地域性に合っているかによって育てやすさが変わりますので、初心者の方は育てる地域によってニンニクの品種を選ぶとよいでしょう。

住んでいる地域に合わせて品種を選ぶ

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北海道・東北などの寒地・寒冷地にお住まいの方は寒地向けの品種を、関東・関東以西などの暖地・温暖地にお住まいの方は暖地向けの品種を選びましょう。お住まいの地域に合わない品種を育ててしまうとうまく育たない可能性があります。

家庭菜園で作れる主な品種

ホワイト6片

寒地系ニンニクの代表品種で、市場に最も多く出回る国産ニンニクがこの系統です。鱗片(りんぺん)が大きくそろいのよいのが特徴です。東北から北関東向きで、暖地では低温が不十分で球の太りが悪かったり、冬の暖かさで病気が出やすかったりします。

エレファントガーリック(ジャンボニンニク)

手のひらサイズの大きなニンニク。リーキ(西洋ネギ)の仲間です。栽培方法は通常の大きさのニンニクと同じですが、通常のニンニクよりも育てやすいです。

無臭ニンニク

マイルドな香りでニンニク特有の風味も少ないので、ニンニクが苦手な方にもおすすめです。鱗片が10個以上付くので、極大サイズのニンニクが収穫できます。また、暖地でも育てやすく、小片を植え付けても大きくなります。

平戸

関東以西にお住まいの方におすすめの暖地向けのニンニク。比較的育てやすく、ニンニク特有の風味もしっかりと楽しむことができます。

嘉定(かてい)

暖地向けの作りやすい早生品種で収穫も早くできます。やや小ぶりながら香りの強いニンニクができます。若いときに収穫すれば葉ニンニクとしても使えます。

家庭菜園でのニンニクの栽培と植え付け時期

ニンニクは9~10月に植え付けます。植え付け時期で注意すべき点は、温度です。まだ暑さが厳しいうちに植え付けてしまうと、ウイルス系の病気にかかりやすくなるリスクがあります。暖地の場合は10月ごろでも問題ありません。ただし、植え付けが遅れて寒くなり過ぎると根の張りが不十分になってしまい、春のニンニクの太りが悪くなってしまいます。地温20℃前後を目安に植え付けるようにしましょう。

ニンニクの育て方とコツ

ここでは、ニンニクの栽培で失敗しないためのポイントを中心に、家庭菜園の流れをご紹介します。どの品種のニンニクでも育て方は同じです。

事前準備のポイントと注意点

プランター

幅65cm、深さ25cm以上のプランターを用意しましょう。プランターで育てる場合、畑で育てるより球は少し小さくなります。

野菜用の培養土で問題ありません。ただし、ニンニクは過湿に弱いので、水はけのよい土を選びます。

1. ニンニクの鱗片を購入します

9~10月の植え付けに合わせて、ニンニクの鱗片を購入します。球のままの塊か、鱗片をばらしてネットに詰めて販売されています。球のままの場合は1片ずつにはがして使用しますが、薄皮は付けたままで構いません。小さ過ぎる鱗片の使用は控えましょう。

2. 鱗片を植え付けます

鱗片を水はけのよい培養土に12~15cm程度の間隔で、覆土が4~5cmかかる深さで植え付けます。

3. 土が乾いたら水をやります

ニンニクは乾燥には強いのですが、過湿には弱いため、土が湿った状態が続くのはよくありません。土が乾いたら水をやるようにして、水のやり過ぎに注意しましょう。

4. 追肥をします

追肥は基本的に12月、2月、3月の3回行います。65cm幅のプランターの場合、成分量窒素8:リン酸8:カリ8の化成肥料であれば20gずつを各月1回行い、液肥であれば規定の希釈率で薄めたものを3月までに4、5回に分けて行ってもよいでしょう。

5. トウが出たら摘み取ります

4~5月になると茎の先端からトウ(花の咲く茎)が伸び出します。花は咲きませんが、ニンニクの球を太らせるために早めに摘み取ります。

6. 収穫します

ニンニクの球は5月の終わりから6月にかけて大きくなり、6月ごろ、葉が枯れ始めたら収穫のタイミングです。ただし、6月になる前に葉が枯れた場合は、病気の可能性があり球は太っていませんが、収穫してしまいます。

ニンニクの栽培時に注意が必要な病害虫

ニンニクは同じ香味野菜のネギよりも病害虫の被害を受けやすい野菜。成功率を上げるためにも防除はしっかりと行いましょう。

赤さび病
ニンニクによく出る病気です。また、病気自体、暖地向けよりも寒地向けのニンニクの方が出やすい傾向にあります。

アザミウマ
ニンニクには多くの害虫がつきます。一番多いのはアザミウマですが、農薬を使用しなくても青色の「ビタットトルシー」などの園芸用品や青いハエ捕り紙で防除できる害虫です。

春腐病(はるぐされびょう)
春の長雨で発生します。雨水がたまらないよう水はけをよくします。肥料が多過ぎても病気が出やすくなります。

ニンニク栽培を成功させるポイント

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ニンニクの栽培で失敗の原因となるのは、主に病気です。ニンニクは非常に病気にかかりやすいため、育て方に関係なく収穫に至らないケースもあります。無農薬栽培も可能ですが、農薬で病気を事前に防除することが成功率アップのカギとなります。

ポイントは、2月下旬~3月に農薬を用いてある程度の予防をしておくこと。寒いときは病気の症状が出ないので分かりにくいですが、3~4月に病気にかかりやすく、実際に症状が出るのは5月ごろです。常に農薬を使用する必要はありませんが、病気の症状が出てから農薬を使用しても効果はないので、適切なタイミングで農薬を使用することで、少量の農薬でニンニクを病気から守ることができます。

栽培のコツをつかんで、チャレンジしてみよう!

ニンニクは地域の気候や天候などの要因のほか、病気などで成功率が大きく変わるため、家庭菜園では少々コツを必要とする野菜です。その分、収穫できたときの感動も大きいので、ぜひチャレンジしてみてください。

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また、ニンニクは同じ香味野菜のネギと育て方がほとんど同じなので、初心者の方は、まずは育てやすいネギの栽培から始めてみて、ネギの栽培に慣れてきたら、次にニンニクを育ててみてもよいでしょう。栽培のコツをつかんで成功体験を増やし、家庭菜園で作れる野菜をどんどん増やしていってください。

今回ご紹介した品種・園芸グッズ

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