2018/01/11
真っ赤に色づいた、もぎたてのトマトは感動の味!トマトは消費マーケットの中で最も人気のある野菜として、また菜園の華として、私たちを引きつけてやみません。
ガーデナーの皆さまもシーズンが近づくと、毎年の定番品種は押さえつつも、「今年は何か違ったトマトも……」と、数ある品種の中から選ぶ作業にガーデニングの醍醐味(だいごみ)を感じられていると思います。
数多くの品種が出回る時代、生産地では厳選した品種をさらに独自の栽培方法で磨き上げ、糖度や成分など品質をアップさせた差別化トマトに取り組む産地も少なくありません。多種多様、選択肢の多い品目はそれだけ消費も伸びるといわれていますが、トマトの人気の理由もそこにあるのかもしれません。
さて、そんな多くのトマトが出回る中で、出荷をすればたちまち売り切れ御免となる有名ブランドトマトがあります。なぜこのトマトが消費者からひときわ高い評価と絶大なる支持を受けるのか?そもそもブランドとはいつ手に取っても決して期待を裏切らない品質の安定性と信頼感のこと。つまり、食味などそのトマトでしか得ることのできない特別な価値を維持し続けているからでしょう。
今回はブランドトマトの中から大玉一つ、ミニ一つを取り上げ、そのブランドを熱い情熱と腕で、長きにわたり守り続ける産地と、それを支えてきたサカタのタネの品種を、併せてご紹介します。成功も失敗も、皆さまの腕次第ということもありますが、チャレンジされる皆さまのトマトがなるべく産地のそれに近づけるよう、当地のプロの生産者が編み出した栽培技術のさわり、栽培のポイントもお伝えします。
さあ、全国のトマトファンをうならせ続ける究極のトマトをご自身の手で作って、その価値を体感してみませんか?
向井 岳彦 (むかい・たけひこ)
研究農場でさまざまな野菜や花の品種栽培に携わる中で、仕事を通し、野菜や花の消費を拡大させることで、国民の心身の健康増進に貢献できればと考えている。自称、野菜料理研究家。