秋元さんもほれこむ
- とにかく生育旺盛で、とても大きく育つ!
- 寒さに強く、丈夫で作りやすい!
- 寒さで、グッと甘みが増しておいしくなる!
- 寒さに強いので外葉が黄色くなりにくい!
大きく育ち、寒さにめっぽう強い「冬月90」。「ハクサイは結球するのが難しくて…」という方にも、ぜひ挑戦してほしい人気の品種です。神奈川県横浜市で毎年「冬月90」を育てている達人の秋元朝光さんに、“失敗しないハクサイ結球のコツ”をお聞きしました。
「昔から親父に『ハクサイは9月頭までに種をまくように』といわれてきました。うちでは今、8月末から9月頭くらいまでの間に、天気の様子を見て種まきをしています」(秋元さん)。 ハクサイの結球は外葉をしっかり成長させるのがポイントですが、種まきや定植が遅れたりすると、気温が低くなる(15℃前後)までに外葉が立ち上がらず結球が間に合わないので、種まきと定植時期は必ず守りましょう。
※秋元さんは直(じか)まきをしているので、定植する場合は下の種まき・定植カレンダーを参照してください。
「冬月90」
種まき、定植カレンダー(目安)
種まき・定植の目安
【温暖地】
まき時期:8月25日~9月5日ごろ
定植時期:9月15~25日ごろ
【暖 地】
まき時期:8月30日~9月7日ごろ
定植時期:9月19~27日ごろ
※天候条件や地域によって種まき、定植時期が異なる場合がありますので、あくまで目安としてご参照ください。
「『冬月90』は外葉が大きく育つので、株間が近いと風通しが悪くなり、蒸れて病気になることがあります。うちでは株間を45cm空けて、大きくなっても風通しがよくなるようにしています。病気を防ぐという観点では、マルチをかけて泥跳ねを防ぐと病気も発生しにくくなります」(秋元さん)
「種まきを1週間ずらすと、だいたい収穫時期が1カ月くらい遅くなります。初どりは12月頭で、1月下旬くらいまで長い期間収穫できます。うちは8月末から9月の頭くらいまでの間に2回種まきし、適期の範囲(コツ1の種まき、定植カレンダーを参照)で種まきを1週間ずらしています。大きなメリットは、台風やゲリラ豪雨など、天候不順による影響を分散できることです。本葉が見えたら次の種まきのタイミングで、ちょうど1週間ぐらいが目安ですね」(秋元さん)
種まきの適期を守っていても、定植時に老化苗を植えると結球がうまくいかないことがあります。活着不良で生育が遅くなり、結球の時期に間に合わないからです。
老化苗は、ポットの中で根が回り過ぎたり、根が茶色くなっていたり、子葉や葉先が黄色くなっていたりと、見た目で判断できるので、はじいておきましょう。定植適期は、直径9cmのポリ鉢にまいた場合、本葉5枚程度が目安です。
秋元さんもほれこむ
魅力
秋元さんもほれこむ
横浜市中央卸売市場では新年初競りの「野菜の宝船」が名物です。秋元さんはハクサイで組み上げる宝船用に「冬月90」を出荷しています。堂々としたサイズで、年明けでも青々とした「冬月90」は縁起物にぴったりです。
取材協力:金港青果株式会社
横浜市港北区の農家に生まれる。約90aの畑で年間20品目を栽培。横浜市中央卸売市場への出荷のほか、父の代から50年以上続く畑の横にある直売所も「新鮮でおいしい!」と近所で人気。
ご紹介した商品の一部は、サカタのタネ公式オンラインショップでもご購入が可能です。