2021/9/7
品種開発担当者のこと。新しい品種を開発するのがブリーダーの仕事です。開発する品種の目標に合った親の選抜を行います。優れた品種を生み出すために、選抜した親同士を組み合わせます。そのため、1年間で交配する組み合わせの数は数百にも及びます。
既存の小カブを超えるおいしさを追求して育種された「二刀」。一口食べると甘い風味がふわりと広がります。硬過ぎず柔らか過ぎない歯応えは、まるで果物のカキのよう。甘くフルーティーな味わいさえ感じます。
西川
アブラナ科の小カブには独特の風味があり、それが苦手な人もいます。ところが『二刀』にはそのクセがほとんどありません。これまで小カブが苦手だった人にもぜひ試していただきたいです。
まさにそれは、新しい小カブの可能性を秘めた味わいです。
肌は滑らかな白色でテリがあります。割れにくく収穫後の肌の変色などに強いです。
「二刀」は春・秋用品種ですが、特に「秋まき年内どり」がおすすめです(温暖地:9月上旬~10月上旬まき/寒冷地:8月下旬~9月上旬まき)。その理由は、根が太る時期に気温が下がること。これによりぐっと甘みかが増して最高の食味を得られるのです。
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カブは土を選ぶ性質がありますが、比較的どんな土質でも育てられます。
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カブの重要病害である白さび病、根こぶ病、萎黄病に対する耐病性があります。
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生育が比較的ゆっくりなので、とり遅れの心配も少なくて安心。病気にも強いので畑に長く置けて、食べたいときに収穫できます。
秋冬は害虫が少なくなりますが、虫よけに加えて軽い霜よけのためにも寒冷紗のトンネルは効果的。肥料は有機質肥料を中心とした、緩効性肥料が向いています。
西川
『二刀』は比較的肥料の多い少ないに鈍感ですが、土壌の性質が分からないうちは、やや控えめに肥料を施すのがコツ。育ち具合や葉色を観察して、足りない場合は追肥して補えばO K。最初にドカッと施してしまうと、後で取り除くことができません