メロン(マクワウリ)の育て方・栽培方法
難易度:マークが多いほど難易度が上がります。
- 学名Cucumis melo L(. makuwa group)
- 和名/別名メロン
- 英名Oriental melon、Western melon
- 原産地/生産地アフリカ、インド
- 分類ウリ科キュウリ属
- 発芽地温25~30℃
- 生育適温20~30℃
- 日当たり日なた
- 土壌酸度中酸性~中性
- 植えつけ株間80cm
メロン(マクワウリ)とは
メロンの語源は「リンゴのようなウリ」という意味のギリシャ語に由来します。成分はカリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、ナトリウム、鉄などのミネラル分が多く含まれています。また、ビタミンC、カロテンなどが豊富です。メロンは甘さが強く、嗜好品として常に親しまれ、果菜の王様といわれています。
メロンは温室メロン、ハウスメロン、マクワ型メロン、マクワウリに大別されます。温室メロンはアールスフェボリットを基本とする高級ネットメロンです。ハウスメロンには、ネット系(果肉色:緑、赤)とノーネット系(果皮色:白、黄、濃緑など/果肉色:白、緑、赤)があります。マクワ型メロンは栽培しやすく、家庭菜園向きで、その代表はメロンの大衆化に貢献したプリンスメロンです。マクワウリは古来からの栽培種を基本にしたものです。
メロンの生育適温は20~30℃と高温を好み、一般には乾燥を好み、降雨や多湿を嫌いますが、マクワ型メロンは多湿や低温に比較的強いことから、家庭菜園向きです。ただし、日当たりのよい畑でないとよい果実ができません。土壌への適応性の幅は広いのですが、水はけ、保水性がよく、有機質に富んだ土壌が適します。メロンの品種には、キュウリと異なり、うどんこ病や土壌病害のつる割病に抵抗性の品種があります。
種まき・育苗管理
種まきはポリポット(9~12cm)まきとします。直径3cm、深さ1cmほどの穴を作り、3~4粒をお互いに離してまき、土をかけて平らにし、軽く押さえてからかん水します。3~4日で発芽します。その後、本葉1~2枚の時に2本に間引き、2~3枚で1本立ちにします。
〈POINT〉 発芽まで25~30℃に保つこと!
よい苗を育てるためには、発芽後、昼温が30℃を超えないようにするとともに、夜温が15~20℃ほどになるよう調節します。定植適期苗は本葉4~5枚(種まき後35日程度)です。
畑の準備・定植
定植2週間以上前までに苦土石灰を全面散布して深く耕します。1週間前に、定植場所に堆肥と元肥を散布し、床を作り黒のポリマルチをします。定植は根鉢をくずさないように浅植えにし、水やりします。この時、晩霜のおそれがある時はホットキャップをかぶせて保温します。
〈POINT〉 活着までは十分な保温を!
苦土石灰は1平方メートル当たり2握り(約100g)とし、1穴(40cm四方、深さ30cm)当たり、堆肥は約2kg、元肥は化成肥料(N:P:K=8:8:8)を1握り(約50g)とします。床の大きさは60cm四方、高さ10cmほどにします。
整枝、着果、追肥などの栽培管理
親づるは本葉5~6枚で摘芯し、そろいのよい子づるを3本残します。その子づるの7節までに出た孫づるは早めに除去し、8~11節から出た孫づるを結果枝として、開花時に雌花着生節から上の葉2枚を残して摘芯します。その後、長卵形の果実がついている結果枝を2本残します。追肥は果実が卵大の時にポリマルチの周りにばらまきます。
〈POINT〉 確実な着果のためには人工交配を!
残した子づるは20節前後で摘芯します。また、残した結果枝より上の節に出た孫づるは葉を1枚残して摘芯します。着果をよくするためには、人工受粉をおすすめします。追肥量は1株につき化成肥料を軽く1握り(約50g)とします。
病虫害
病害はつる割病、つる枯病、べと病など、害虫はハダニ類、アブラムシなどの被害があるので、それぞれ早めの防除を行ってください。害虫防除には、定植前に、定植穴への殺虫剤の粒剤施用も効果的です。
〈POINT〉 病虫害は早めの防除を!
つる割病が出たら抜き取り処分します。4~5年はメロンを栽培しないか、次回作ではつる割病抵抗性品種を使いましょう。
収穫
一般に、メロンは収穫間近になると、果実がついている節の葉の周辺がマグネシウム欠乏症を起こして枯れ始め、完熟に近づくと葉全体が黄色くなってきます。マクワ型メロンは、開花後40日前後、芳香が出始めた頃が収穫適期です。
〈POINT〉 交配日(開花日)のラベル付けがおすすめ!
交配日(開花日)のラベルを付けておき、日数がきたら試しどりをして収穫適期を判断しましょう。プリンスメロンは、熟期になると果茎のつけ根にわずかな離層ができ始め、へたがとれやすくなります。