季節の花めぐり ハナショウブ

初夏の花として季節を象徴するハナショウブ。鮮やかな青や藍、紫など、寒色系を中心に花色が豊富で、水辺に咲く姿はどこか清涼感があります。だんだんと気温が高くなっていくこの季節に、涼やかな表情を見せてくれる花として、古くから人々に親しまれてきた理由がうかがえます。

今年も各地でハナショウブが見ごろを迎えます。その魅力は、一言では語り尽くせないほどの品種の豊かさにもあります。それぞれに異なる花姿に目を向けながら、初夏のひとときを楽しみに出掛けてみてはいかがでしょうか。 

※本ページの情報は、2026年5月時点のものです。お出掛けの際は、各施設の公式ホームページやSNSなどで最新の開花状況をご確認ください。

横須賀しょうぶ園

見ごろの時期になると、紺がすりとすげがさ姿のスタッフが、咲き終えた花を一輪ずつ丁寧につんで回る様子も、園内ならではの風景として名物になっています。

昭和63年6月に開園した、約3.8ヘクタールの広さを持つ 「横須賀しょうぶ園」。園内では、5月下旬~6月下旬にかけて、豊かな緑に包まれた7,000平方メートルの「しょうぶ田」に、約400品種・14万株のハナショウブが次々と花開きます。同園では、品種ごとの特徴や違いが分かりやすいよう、基本的に1畝(せ)に1品種ずつ植栽されています。

ハナショウブは、紫や赤紫、青紫、白、黄色、ピンクなどを基調に、筋入りや絞り、砂子(すなご)、ぼかしなど、さまざまな表情を見せてくれます。色や形の組み合わせにも工夫が凝らされており、歩みを進めるごとに花々の美しさに出会えるのも、「横須賀しょうぶ園」の魅力です。

水車とハナショウブが美しく調和する「横須賀しょうぶ園」の人気の写真スポット

「白竜の爪」は、上向きのまま花蕾のような姿で咲く、個性的なハナショウブの一品種。上の写真が「開花した状態」

園内には17個の「しょうぶ田」があり、早生・中生・晩生と開花時期の異なる品種を取り入れることで、しょうぶ祭りの期間を通して、さまざまな花を長く楽しめるように整えられています。

気候にもよりますが、ハナショウブに先がけて4月下旬~5月初旬には、11品種・約200本のフジが花房を重ねるように咲き広がり、園内の見どころの一つとなっています。

横須賀しょうぶ園

〒238-0033
横須賀市阿部倉18番1号
電話番号:046-853-3688
休園日:4~6月は無休、7~翌3月は毎週月曜日(祝日の場合はその翌日)、祝日の翌日、年末年始(12月29日~1月3日)
開園時間: 5~8月 9:00~19:00、9~4月 9:00~17:00
入園料:まつり期間中 大人500円、小・中学生100円 ※横須賀市内在住の小・中学生は、無料。まつり期間以外は、無料。
駐車場:有料駐車場あり。まつり期間86台、その他の期間63台。
ハナショウブの見ごろ: 5月末~6月中旬

関連イベント

●花しょうぶまつり

開催期間:2026年5月23日(土)~6月21日(日)

●しょうぶ園コンサート

開催日:2026年5月31日(日)、6月7日(日)・14日(日)・21日(日)

●和菓子、洋菓子、お茶、野菜、手芸品、陶器などの出張販売

城北菖蒲(しょうぶ)園

「城北菖蒲園」内で、ハナショウブが見ごろを迎える様子

「城北菖蒲園」は城北公園の一角に位置する1964(昭和39)年5月に開園した回遊式のハナショウブ園です。面積約1万3000平方メートルの敷地には、江戸系・伊勢系・肥後系の3系統をはじめ、約250品種・およそ1万3000株のハナショウブが大切に育てられています。

毎年5月下旬~6月上旬にかけてハナショウブが見ごろを迎え、園内は多くの来園者でにぎわいます。訪れた方からは、「よく手入れされていてとてもきれいでした」「来年も楽しみにしています」といった声が寄せられ、多くの方から親しまれています。

山形県長井市に由来する「長井古種」の「村祭(ムラマツリ)」。薄紫の花地に紫の筋が入る三英(さんえい、目立つ外花被が3枚ある特徴を示す)・小輪の花で、城北菖蒲園の玄関口を彩ります。水辺に映えるその花姿も、ひときわ美しい品種です。

江戸系の「めざめ」は、明るい青に白の筋が入る三英・中輪の花。端正な花姿が、この品種ならではの涼やかな彩りを添えます。

肥後系「牡丹獅子(ボタンジシ)」。純白の十二弁八重で、ねじれや立ち上がりのある「獅子咲き」の大輪の花。その豪華な咲き姿が水辺に気品あふれる彩りを添え、人々の目を引きます。

伊勢系「美吉野(ミヨシノ) 」 。美しい澄んだピンクが印象に残る、三英・中輪の垂(た)れ咲きの花。次々と咲き続け、水辺にやわらかい華やぎをもたらします。

城北菖蒲園

〒535-0004
大阪市旭区生江3-29 城北公園内
電話番号:06-6912-0650
開園日:2026年5月15日(金)~6月10日(水) ※左記期間以外は休園
開園時間:9:30~17:00 ※5月30日(土)、31日(日)の2日間は、8:00~18:00 (入園最終時刻は、いずれも閉園時間30分前まで)
入園料:200円。団体割引あり(30人以上は1割引、50人以上は2割引、100人以上は3割引) ※中学生以下、大阪市在住の65歳以上の方、障がい者手帳などをお持ちの方は無料(介助者が必要な方は介助者も無料)、いずれも公的証明書の提示が必要。各種施設に入所し、施設の引率者と共に入園される場合は、入場料金免除申請書を記入のうえお越しください。
駐車場:なし
ハナショウブの見ごろ:6月初旬

大村公園

大村公園の南堀にハナショウブが咲きそろう、見ごたえのある景色

「大村公園」は、長崎県大村市内の中南部に位置し、大村市民のシンボルとして大変親しまれている公園です。春から夏にかけては、さまざまな花が美しく咲き連なります。特にこの時期は多くの観光客が訪れ、年間通して約44万人が訪れるほど、県内有数の花の名所として知られています。

園内には、大村藩初代藩主・大村喜前(よしあき)が築城し、270余年間大村家の居城とされた「玖島城」の跡をはじめとする歴史的遺構が今も多数残っており、その景観は「日本の歴史公園100選」にも選ばれています。

花菖蒲園は、大村公園に整備された堀に、明治神宮から受け継いだ江戸系ハナショウブを植え付けたことをきっかけに整備されました。現在では、九州最大規模を誇るほどになりました。初夏には、171種類・約10万株、およそ30万本にも及ぶ優雅で気品のあるハナショウブが咲きそろい、城跡の石垣と見事に調和しながら、園内を鮮やかに彩ります。

白の外花被と濃い紫の内花被が織りなす花姿が印象的な、江戸系のハナショウブ。

花被に入る絞り模様のコントラストが美しい、伊勢系のハナショウブ。

涼やかな青い外花被に、黄色の目が美しく映える、肥後系のハナショウブ。

まるでハナショウブが敷き詰められているように広がる、圧巻の園内風景。

大村公園

〒856-0834
長崎県大村市玖島1丁目43番地
電話番号:0957-53-4111
休園日:無休
開園時間:24時間ご覧いただけます
入園料:無料
駐車場:無料駐車場あり。134台 ※花まつり期間中(3月下旬~6月中旬)は、臨時駐車場あり
ハナショウブの見ごろ:5月下旬~6月上旬

関連イベント

●おおむら花菖蒲まつり

開催日時:2026年5月30日(土)11:00~15:00

文・編集/園芸通信 編集部

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