文・編集
園芸通信編集部
ハス
2019/06/18
梅雨の後半から盛夏になると、咲く花の種類が急に減ってしまいます。晴れれば日中の日差し、暑さが厳しく、なかなか花を見に出掛ける気分にはなり難い季節です。そんな時期、一服の清涼剤となるのがハスです。夜明けから開き、昼すぎには閉じてしまうハスの花。ハス園の観賞には、遅くても午前中のうちに、できることなら朝から訪ねることが望ましいです。開花の盛りにはハス祭りや観蓮会が開催される名所も多く、春のサクラや梅雨時のアジサイと同様、日本人に広く親しまれてきた花であることが分かります。
唐比(からひ)ハス園
唐比湿地公園は約6000年前に橘湾の支湾が閉鎖されてできた湿地帯で、長い年月をかけて植物が蓄積した地層(泥炭層)からなり、貴重な植物・昆虫などが数多く生息する自然の宝庫です。約2haのハス池に、ハスとスイレンがそれぞれ12~13種類、黄色の小さな花を咲かせる絶滅危惧種に指定されているアサザが楽しめます。ハスの一番の見頃は7月上旬。その時期に、唐比蓮祭りが開催されます。郷土芸能の披露や地元特産品の販売なども好評です。
施設概要
〒854-0208 長崎県諫早市森山町唐比西(唐比ハス園)
電話番号:080-8350-4116(すいれんの会事務局)
休園日:なし
開園時間:終日
入園料:なし
駐車場:無料駐車場あり
見ごろ:7月上旬
薬師池公園
薬師池はかつて「福王寺池」とも呼ばれ、1577(天正5)年に北条氏照の印判状が野津田の武藤半六郎(河井家祖先)に下り、水田用水池として1590(天正189年まで開拓されました。その後、1708(宝永5)年にこのため池は泥砂で埋まり、大塚村、小山村、高ヶ坂村などから人足が出て、3年間を費やし泥砂をさらいました。しかし、1817(文化14)年にふたたび泥砂で埋まり、渇水状態となったため、普請願を提出し、日照りにあえぐ七町余歩(約7ヘクタール)の水田の水を得るため、ため池を掘り直し、今日に至っています。面積は、7700㎡あります。3月の「ウメ」、5月下旬から6月下旬の「ハナショウブ」、6月中旬から7月上旬が見ごろの「アジサイ」、7月下旬から8月にかけての「大賀ハス」など、四季の彩りを楽しむことができます。
施設概要
〒195-0063 東京都町田市野津田町3270番地
電話番号:042-724-4399(町田市公園緑地課、平日のみ)
休園日:なし
開園時間:6:00~19:00(6~8月)、6:00~18:00(9~5月)
入園料:なし
駐車場:有料駐車場あり(一部無料)
見ごろ:7月下旬~8月
南越前町花はす公園
南越前町には、日本を代表する花ハスの生産地、はすの郷があります。その象徴が「花はす公園」です。花はす公園では、世界の花ハス約130種が観賞できる池や観賞園、蓮見台があります。毎年6月下旬~8月上旬、はすまつりを開催します。花ハスの撮影会、ハス料理体験などのイベントが繰り広げられます。朝もやのかかる早朝の花ハスの風景は、見る者すべての心を清らかにしてくれます。
〒919-0214 福井県南条郡南越前町中小屋64-41
電話番号:0778-47-8002(南越前町観光まちづくり課)
休園日:なし
開園時間:終日
入園料:なし(はすまつり期間中は清掃協力金200円)
駐車場:無料駐車場あり
見ごろ:6月下旬~8月上旬