2017/02/23
わき芽もそのままにして育ててみよう
トウモロコシは特に整枝や誘引作業は必要なく、放任栽培になります。株元から出てくる分げつ(わき芽)の除去も不要です。除去してしまうと根張りが悪くなり、倒伏の原因となったり、花粉量が減り、穂の粒が歯抜けになってしまうことがあるので注意しましょう。
花粉が出なくなったら除雄しよう
除雄(雄花を除去すること)のメリットとしては、アワノメイガやアブラムシなどの虫の侵入を軽減すること、背丈が低くなるため重心が低くなり倒伏しにくくなることなどが挙げらます。
方法としては、はさみで切断する、もしくは手で折るようにして雄花を除去します。花粉が出ている状態で除雄してしまうと、花粉の供給量が足りず、実入りが悪くなることがあるので、揺らして花粉が出ない状態の雄花に対して行いましょう。
タイミングよい2回の追肥で勝負
トウモロコシには、葉や茎の生育・伸長をよくするためと、品質のよい雌穂(果実)を作るために追肥する必要があります。追肥時期は、本葉3~5枚の間引きと雄穂の出始め時~開花時に合わせて計2回行います。特に2回目の追肥は追肥効果を得るために雄穂が開花する前までに行います。
追肥量は速効性肥料を1平方メートル当たり二握り(約60g、チッ素成分で5~6g/平方メートル)を目安にします。1回目は畝の肩部分に施し、2回目は通路に施します。また、追肥後は雑草防除も兼ねて軽く中耕・土寄せをすると、肥料が効果的に効くようになります。施肥後に降雨が少ない場合は施肥した部分に水をやることも忘れないようにしましょう。
無農薬栽培でヤングコーンを味わおう
トウモロコシは1株に複数の雌穂が付くことがありますが、2番穂以降は正常に肥大することが少なく、1番穂のみの収穫が一般的になります。1番穂のように大きく肥大しない2番穂以降は、絹糸が出始めたころに若採りし、ヤングコーンとして収穫することをおすすめします。
ただし、トウモロコシの農薬は種類によっては残効期間が長いものがあるため、無農薬で栽培するなどヤングコーンを収穫する際には注意しましょう。
雌穂(果実)が大きく、品質のよいトウモロコシを収穫するには、生育過程をストレスなく栽培することが重要です。適期の作業を心掛けて、株にストレスをかけないようにしましょう。