サカタのタネ ブリーダーに聞きました ニンジン「ベーターリッチ®」愛されて30年!ニンジン嫌いを減らした立役者

ニンジン「ベーターリッチ®」愛されて30年!ニンジン嫌いを減らした立役者/yomimono/breeder_interview/detail_1556/

かつては「嫌いな野菜ランキング」で必ず上位に挙げられていたニンジン。ところが近年は、品種改良によって青くささや苦みが抑えられ、好きな野菜として名前が挙がるようになりました。

そんな変化の一翼を担ってきたのが、発売から30年以上にわたり親しまれてきた「ベーターリッチ」です。今回は、その「ベーターリッチ」誕生の背景や育種のこだわりを、当時と現在の担当者に、対談形式でたっぷりと聞きました。

ブリーダーとは?

新しい品種を開発するのがブリーダーの仕事です。どのような品種を作るか、まず目標に合った親の選抜を行います。次に優れた品種を生み出すために、選抜した親同士を組み合わせます。そのため、1年間で交配する組み合わせの数は数百にも及びます。

サカタのタネ 掛川総合研究センター

左から 現在のニンジン担当:島村 正樹(しまむら まさき)・山口 紘明(やまぐち こうめい)・伊藤 蓮(いとう れん)、「ベーターリッチ」発売当時のニンジン担当:長友 昌弘(ながとも まさひろ)

時代の転換期に生まれたニンジン「ベーターリッチ®

――ニンジン「ベーターリッチ」の育種がスタートした経緯を教えてください。

長友
1980年代は、お子さんが絵に描くような肩が張った逆三角形のチャンテネーといわれるタイプのニンジンがメインでした。ちょうどそのころは、ニンジンの固定種※とF1※品種の端境期でした。

固定種(こていしゅ)…親、子、孫と代々形質が変わらず固定されてきた品種のこと。その種を採ってまくと、親と同じような子が生える。

F1(えふわん)…形質(色、形や性質、特徴)が異なり、それぞれに長所を持つ2つの品種を親としてかけ合わせて(交配)作り出された、子(雑種1代目の品種)のこと。発芽や生育のそろい、形状、形質が均一な子になる。F1の種を採って栽培しても、孫の世代は形状、形質にばらつきが出る。

F1にすると、雌株から採れた種しか販売できなくなるので、今まで固定種で100粒売っていたものが、50粒しか売れなくなるということになります。当時、当社は固定種のニンジンの売り上げが大きかったので、「そんなバカなことをするな!」という意見が強くて、F1になかなか踏み切れずにいました。

ところが、他社がF1のニンジンの種を発売して、そろいがよいとか、適応能力があると話題になり、市場を席巻していきました。その結果、当社の固定種が売れなくなってきて、そこから慌ててニンジンのF1化を進めたので、完全に乗り遅れていました。

長友
それとは別の流れで、他社がソーセージのように細長いナンテスタイプというニンジンを普及させようとしていました。ナンテスタイプのよい点は、肩が張らないので、密植ができるんです。ところが、そのタイプはヨーロッパのあまり雨が降らず、安定した気候向きのものでした。そのため、北海道では何とか育てられましたが、本州では病気にとても弱くて、ほぼ育てられなかったんです。

――ちょうどそのころがニンジンのF1化の転換期でもあり、「ベーターリッチ」が生まれるきっかけにもなったわけですね。

島村
時期としては90年代ですね。80年代までは、ずっと肩張りのチャンテネーという日本のニンジンが主流でした。ところが90年代に入ると、急にいろいろなところから素材を集めて異なる系統を入れて、今までとは違うニンジンを作ろうとしていたのが、遺伝資源を見ても分かります。

細長いものから一切太らないゴボウみたいなものまでありましたし、色も基本はオレンジですけど、薄い色から濃い色のもの、発芽がよいものから悪いものまで、本当に何でもありな状況でしたよね。

島村
長友さんが書いた海外宛の手書きのFAXが今でも山ほど残ってますよ。今はメール1本で依頼できますけど、当時は会ったこともない海外の方とFAXで交渉していました。そして、ちゃんと素材が当社に届いているのですから、今思うと本当にすごいことですよ。一気にF1化の波に乗って、育種を加速させようとしていたのがそこからもよく分かります。

「ベーターリッチ」の育種も80年代後半くらいから始まったと聞いています。「ベーターリッチ」は、円筒形の根型だけでなく、付加価値を付けるために、そろいや芯の色…、味の改良は少し後からでしたっけ?

長友
私よりも先輩の代から、ニンジンのにおいの改良もしっかり育種目標に入っていました。当時のニンジンはすべて青くさかったんですよ。煮物にすると、あのニンジンの青くささが煮物全体に付いてしまうとかね。だから、私もニンジンが嫌いでした。

アメリカにはインペレーターといって、円筒形でもっと長いゴボウみたいな西洋系ニンジンがあるんです。ニンジンを輪切りにした時に黄色い芯のようなものがありますよね。インペレーターは、コアレスといって黄色い芯が目立たず、中の色がすごくよくて、あの当時の日本のニンジンよりもにおわないものが多かったです。

こうした流れもあって、円筒形で密植ができて、色も濃く、晩抽性もあって青くささを抑えたニンジンを作ろうということで、「ベーターリッチ」の開発が始まりました。

フレッシュな柿のような味わい!ニンジン嫌いを変えた「ベーターリッチ®

――実は、私もニンジンが嫌いだったのですが、20年くらい前に「ベーターリッチ」を食べてから大丈夫になったので、本当にありがたい存在だと思っています。

島村
1990年~2000年代は、トマトやピーマンなどの野菜も香りを薄くして、子どもが食べやすい野菜を育成するのがブームだったと他の野菜のブリーダーも話していました。

長友
日本はどちらかというと、野菜のにおいや風味を減らして、その代わりに甘みを感じるように育種を進めている傾向があります。

島村
私も基本的にはニンジンがあまり好きではないのですが、やっぱり「ベーターリッチ」はおいしいので、安心して食べられます。「ベーターリッチ」の親株が本当に際立っているので、味に関しては今でも第一線で活躍しています。当時、本当にしっかりと味で選抜したというのがよく分かりますね。この親を使うとニンジンというより、甘くはないですけどフレッシュな柿のような味がするんですよ。

長友
あのニンジン臭の正体は、テルペノイドという物質です。「ベーターリッチ」は、その含有量を下げて、ニンジンのくさみを抑えるようにしました。当時は、機械分析など頻繁に行えなかったので、とにかく食べて、吐き出しての繰り返しでした。食べるまでもなく、くさいものもありましたね(笑)その当時は、「ベーターリッチ」以外の開発はほぼやらないくらい、集中して取り組んでいました。

島村
当時のニンジンブリーダーは肩身が狭くて、使えるハウスも数棟しかありませんでした。他の作物の隅に植えさせてもらってニンジンの種を採っていたような時代だったので、「ベーターリッチ」の開発に集中せざるを得なかったんですよ。

色が鮮やかなニンジン「ベーターリッチ®

味だけじゃない!栄養価が高く、料理もしやすい「ベーターリッチ®

――ニンジンは木部(もくぶ)が細い方がおいしいと聞いたのですが、「ベーターリッチ」はどうですか?

島村
根の直径に対して木部が細いものは、葉よりも根にしっかり栄養が行った証しなので、おいしいんですよ。「ベーターリッチ」は、もともと葉がコンパクトで木部もいいあんばいで細くなるように開発した品種なので、そういう意味でもおいしいニンジンといえます。

左が他社品種、右が「ベーターリッチ®」
「ベーターリッチ®」の方が、木部が細く全体的にも色が濃い

長友
ニンジンの栄養分は、主に外側の師部(しぶ)にあります。「ベーターリッチ」はカロテン量を上げたかったので、師部が占める割合を高くして食味もよくなるように開発しました。しかし、ニンジンの根は、木部を細くすればするほど割れやすくなるので、バランスを取って育種する必要がありました。

島村
生産者にとっては、木部が太くて割れない方がよいですし、消費者にとっては、木部が細くておいしい方がよいですよね。でも、生産者に作ってもらえなかったら消費者も食べられなくなるので、バランスが難しいです。

――「ベーターリッチ」はカロテン量が多い上に、調理のときに太さがそろいやすいのもいいですね。

島村
「ベーターリッチ」は、根が割れない程度に木部を細くした結果、従来品種よりもα-カロテン、β-カロテンともに含有率が高くなりました。

カロテンは植物性食品中に存在しα-カロテン、β-カロテン等があります。ニンジンには主にα-カロテンとβ-カロテンが含まれていて、これらのカロテンをカロテン量(β-カロテン+1/2α-カロテン)として表示します。
※青果物では「ベーターキャロット」で流通

長友
当時、ニンジンのオレンジ色が濃くなればなるほどカロテン量が多くなることは、成分分析をしなくても分かっていました。そのため、畑から抜いたときに濃いオレンジ色で、なおかつ切ったときも芯まで色が濃いものを選抜していきました。

島村
「ベーターリッチ」は、栄養価が高いだけではありません。円筒形で上から下まで太さが変わりにくいので、料理にも使いやすいんです。さらに、中まで色がよいので、どの角度で切ってもきれいなんですよ。

左が他社品種、右が「ベーターリッチ®
「ベーターリッチ®」は円筒形のため、上から下まで太さの差が少なくて調理もしやすい上に、色も鮮やか

――「ベーターリッチ」は、種の量産から販売開始までスムーズにいったのでしょうか?

島村
種を販売するには、作物ごとに発芽率何パーセント以上という最低基準が種苗法で定められていて、ニンジンは55%以上※必要です。当社では種苗法で定める発芽率の基準以上の当社基準を設けています。その条件を満たした高品質の種のみを販売しています。ニンジンは発芽率がもともと低い作物なので、発芽率をより高くするために、かなりの技術が必要なんです。

※「指定種苗の生産等に関する基準」最終改正 令和3年4月1日農林水産省告示第四百七十二号より一部抜粋(取材当時)

ニンジン「ベーターリッチ」の種袋の裏面には発芽率などの情報が記載されている

島村
ニンジンは他の作物に比べて花が咲くのが遅いので、虫が一気に集まったり、暑い時期に重なってしまったりするダメージで、発芽率が上がらないことが多いです。特に「ベーターリッチ」は、晩抽性でニンジンの中でも特に花が咲くのが遅いので、種の量は取れるのですが、発芽率を安定させるのが難しいんです。

ニンジンは、種が取れなかったり、発芽率が低かったりして商品化されずに消えていく品種もたくさんあります。これはニンジンの宿縁ですね。どの種苗メーカーもすごく苦労しています。

肥料が少なくても育つ──時代とともにその価値が見直されてきた「ベーターリッチ®

――「ベーターリッチ」の発売当初、肥料が多いと根が割れてしまうのが問題になったそうですね。今は肥料が高騰しているので、減肥栽培できる点が逆にメリットになっているのではないでしょうか。

長友
「ベーターリッチ」を発売するときに、当社の営業担当が種苗店の方を農場に招待して、「ベーターリッチ」が植わっているハウス1棟をまるっと公開して、自由に抜いてみてくださいというイベントをやったんです。どれを抜いても品質がよかったので、参加した皆さんから「これはいい!」と高評価でした。

ところが、いざ産地で「ベーターリッチ」の栽培が始まると、根が割れるという声がたくさん上がってきました。当時は生産者のところで試験栽培を行うことが一切なかったため、「ベーターリッチ」の生産が始まるまで、根が割れるなんてことはまったく想像していませんでした。

農場内で次々と根が割れていたら、そもそも商品化なんてしないですからね。実は、「ベーターリッチ」を育種していた場所が砂地だったんです。だから、肥料が自然と流れ出る上に、肥料も少なめに栽培していたので、根が割れることがなかったんです。

島村
「ベーターリッチ」は肥料分があればあるだけ吸ってしまうタイプのニンジンなので、肥沃(ひよく)な畑ほど生育スピードが追いつかなくなって、根が割れてしまうんです。「ベーターリッチ」は、減肥と密植することで根が割れるのを防ぐ栽培方法で、今は落ち着きました。

「ベーターリッチ」に限らず当社のニンジンは、肥料が少なくて栽培できる品種が多いので、他社の品種に比べて肥料は半分くらいの量で十分です。

肥料をまいたらまいた分だけ大きくなる作物もあるので、生産者は肥料を減らすことをすごく怖がります。「ベーターリッチ」の減肥指導は今でも苦労しますが、最近はエコ農業や化成肥料に頼り過ぎれば土が痩せていくことが少しずつ浸透してきたので、伝わりやすくなりました。

「ベーターリッチ」は密植した方がよいので深型プランターでも問題なく作れますし、たくさん収穫できます。味よし、栄養価よし、肥料も少なくてよしですからね。生産者のみならず、家庭菜園ユーザーにも「ベーターリッチ」が長く愛されているのは、納得の結果です。

「ベーターリッチ®」は密植できるので、プランター栽培にも向いていて、たくさん収穫できる

“当たり前”を見直して生まれた――青首になりにくく、土寄せがぐっとラクな「ベーターリッチ®

――ニンジンは青首だと切り落として捨ててしまう方もいらっしゃいます。「ベーターリッチ」は、土寄せが少なくても青首になりにくいので、作業負荷が軽減されるのもうれしいポイントですね。

島村
「ベーターリッチ」は、吸い込み性といって地上に首が出にくいため、首元に日光が当たって変色する「青首」を防げます。ニンジンは、青首になると葉緑素が集まってにおいが強くなり、味も食感も悪くなります。

「ベーターリッチ」は吸い込み性だけでなく、土寄せをしなくても青首になりにくいので、土寄せが少なくて済むのも大きなメリットですね。

左:他社品種 右:「ベーターリッチ®
「ベーターリッチ®」は吸い込み性が高く、首が変色しにくい

長友
昔はニンジンの出荷規格で、青首・赤首は指1本分まで、指2本分はダメといったものがあったんです。そのため、あえて農場では土寄せを一切しないで、青首や赤首になったものはすべて候補から落としていきました。

島村
ニンジンは、土寄せをするのが当たり前なので、土寄せをしないで選抜を行うなんてよく思いついたなって思います。

長友
当時のニンジンは、青首や赤首になるのが当たり前でしたが、ない方が高値で取引されます。土寄せもなるべくなら手間をかけたくないですよね。だったら、吸い込み性にすればいいじゃないですか。でも、それを判断するには土寄せをしたら分からなくなるから、やるのをやめた…それだけです。もちろん土寄せはやった方がより品質がよくなるので、生産者には2回くらい土寄せしてくださいと指導していますけどね。

山口
生産者は、きれいなニンジンを作るために手間をかけます。まったく土をかけない管理をするために当社がどうするかといったら、最初からその管理をしないで選抜すれば、そこに適合する品種が生まれてきます。そうすると最終的に品種力で生産者もそういう栽培ができるようになります。そこを考えついたのがすごいですよね。

島村
実は、吸い込み性が高いニンジンの品種は今でも多くなくて、現在でも「ベーターリッチ」は国内品種トップ3に入るくらい吸い込み性に優れています。当たり前を取っ払うというんですかね。最近は、固定観念を持たずに育種をやると面白くなるんだなというのを痛感しています。

天候次第で結果が変わる、ニンジンの育種の難しさ

――ニンジンのブリーダーで一番苦労することは何ですか。

島村
ニンジンは露地野菜なので、毎年、環境が異なります。狙った形質や病気の結果がよかったのが、環境要因なのかその品種によるものなのかは1年では判断できないので、安定したかを確認しているうちに、気付いたら3~4年たってしまっていたということがよくあります。

特にここ数年、冬は寒過ぎたり、夏はとんでもなく暑かったり、種まきしたのにゲリラ豪雨で広大な畑を全部まき直したこともあるので、そういうのがつらいですね。ニンジンは、品種の安定性を出すのがすごく難しい作物です。

長友
私も一緒です。ニンジンは露地作物なので、どうしても遺伝的要因よりも環境要因で結果がブレることが多くて…。去年はこれがよくて選んだのに、今年の結果はそうならないじゃないか!みたいなことはよくありましたね(笑)

島村
ニンジンのブリーダーに限った話ではありませんが、生産してもらいやすい開発と消費者がよいと思う開発は、まったく異なります。また、例えば晩抽性に優れる品種は花が咲くのが遅いので、採種面で苦労します。青果物のメリットは、育種過程のデメリットになることが多いんですよ。

さらに最近では、日持ちなど流通業者の好みも加わります。こういった方々のニーズを意識して育種に取り組む必要があるので、育種目標を決めるのが本当に難しいです。

ブリーダー直伝!
ニンジン「ベーターリッチ®」のおすすめレシピ

――ニンジンのブリーダーならではの「ベーターリッチ」のレシピを教えてください。

島村
やっぱりクセがなく食べやすいというのが、「ベーターリッチ」の一番の特徴です。私のおすすめは、「ベーターリッチ」を丸ごと入れて炊く、炊き込みご飯です。研いだお米に「ベーターリッチ」をそのまま丸ごと入れて、お好みでツナ缶やひじきを入れて、しょうゆ、酒で味を付けて炊飯器をピッと押して、炊き上がったらかき混ぜて終わりです。米と一緒にニンジンを炊くと、丸ごと入れてもしゃもじで切れるので簡単ですよ。

「ベーターリッチ®」丸ごと炊き込みごはん

伊藤
私はレンチンしてバターで焼くだけ、ニンジンステーキをよく作ります。ニンジンの皮をむいて、ラップに包んで電子レンジで完全に火を通るまで3~5分温めます。イモのように柔らかくなった「ベーターリッチ」を縦に半分に切って塩を振ります。フライパンにバターを溶かして中火で焼き目が付くまで焼いたら、レモン果汁を加えて弱火で絡めて、軽くコショウを振ったら完成です。

「ベーターリッチ®」のニンジンステーキ

山口
私は、カレーにニンジンを2倍入れるだけですね。鍋物にもニンジンを2倍に入れます(笑)

長友
ニンジンジュースにしたときは、すごく飲みやすかったよね。

ニンジン「ベーターリッチ®」のジュース

島村
「ベーターリッチ」は繊維が少ないので、ジュースもおすすめですね。あと、生食はコリッとしていて、食感もいいですよ。

山口
ニンジンの間引き菜を従業員にあげたときは、天ぷらにしたらおいしかった!とみんな言っていましたね。

『園芸通信』読者に向けたメッセージ

島村
「ベーターリッチ」のよいところは、やはりニンジン嫌いでも食べられる点ですね。私もそうですし、生産者もそう言ってくれます。「ベーターリッチ」ができたから、ニンジンを好きな人が増えたと他社も認めてくれていますからね。

長友
われわれの年代は、嫌いな野菜の上位に必ずニンジンが入っていました。当社だけではなく、他社も含めてニンジンのにおいをどんどん消すように育種したので、今は嫌いな野菜ランキングにニンジンが出てきませんからね。やはり、それだけ皆さんがニンジンのにおいを嫌いだったわけです。

島村
私の子どもも昔のニンジンを最初に食べさせたら、たぶん嫌いになっていたと思います。もし、ニンジン嫌いの方がいらっしゃったら、ぜひ「ベーターリッチ」を作って、ニンジンを好きになって欲しいですね。家庭菜園で作ったニンジンをおいしく食べてもらえたらうれしいです。

――今回の取材を通して、ニンジン「ベーターリッチ」が誕生するまでの背景や、30年以上にわたって愛されてきた理由を改めて知る機会となりました。ニンジンの印象を大きく変えたその歩みは、ブリーダーのこだわりと工夫が込められていたことを感じます。こうした背景を知ると、実際に育ててみたくなった方も多いのではないでしょうか。

『ブリーダー直伝!ニンジン「ベーターリッチ®」育て方Q&A』では、ニンジンを家庭菜園で成功させるために重要な発芽のコツをはじめ、間引きや肥料管理、収穫の目安など、「ベーターリッチ」に限らずニンジンを上手に育てるポイントを、ブリーダーがQ&A形式で詳しく解説しています。

発芽の成功率がアップする、もみ殻と軍手を使った種まきは必見です!ぜひ合わせてご覧ください。

取材日:2025/12/11
文・写真/園芸通信編集部

 

 

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