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アロエ

アロエ

2019/11/05

アロエの仲間は世界に300種以上もあるとされています。日本で古くから栽培され、「医者いらず」の別名で民間療法や健康食品、化粧品として利用されてきた種類は、南アフリカ原産のキダチアロエです。寒さにも比較的強いため寒冷地でなければ戸外でも越冬します。開花時期が真冬になるため、降霜や木枯らしが吹くような環境だと、蕾が出ても枯れてしまいます。戸外で伸び伸びと咲くキダチアロエの花を観賞できるのは、関東以南で海岸沿いなど、温暖な地域に限られています。よく目立つ花穂が一面に立ち並び独特な景観を醸し出すアロエの名所をご紹介します。

伊豆白浜・アロエの花まつり

海を背景にエキゾチックな花穂が立ち並んで

伊豆白浜にアロエがもたらされたのは明治時代の後半、白浜の漁師さんが南の島から持ち帰り、それが増えていったといわれています。アロエ群生地となった白浜の板戸地区は「アロエの里」と呼ばれ、花の咲く時期になると一面が真っ赤に染まるほどきれいになります。伊豆白浜観光協会ではこの時期に合わせてアロエの花まつりを開催しています。会場に売店を設け、アロエ製品やさんま寿司などの地場産品の販売、アロエ茶の無料サービスなどを行っています。また期間中は、アロエ料理(天ぷら、刺し身など)やアロエ風呂の体験ができる宿もあります。

強い霜や寒風の少ない地域でしか見られない光景

花は穂の下から上へ咲き登っていき、1か月ほど楽しめる

地元ではごく当たり前の風景として親しまれている

アロエの花まつりで食する機会がある、花の天ぷら

施設概要

〒415-0012
静岡県下田市白浜139-5
電話番号:0558-22-5240(伊豆白浜観光協会)
休園日:なし
開園時間:終日
入園料:なし
駐車場:有料駐車場あり(アロエの花まつり期間中は無料)
見ごろ:12月上旬~1月上旬
イベント:アロエの花まつり 2019年11月30日(土)~2020年1月8日(水)、9:00~15:00

南伊豆アロエセンター

冬には建物の周辺に、開花したキダチアロエがお出迎え

伊豆の自然に囲まれた南伊豆アロエセンターでは、普段見ることのできない、世界各地のアロエ約300点を常時展示しています。個性豊かでどこかユーモラスな、さまざまな姿かたちのアロエをぜひご覧ください。敷地内にある加工場では、日々厳しい衛生管理の下でさまざまなオリジナルアロエ商品を製造しております。良質な原料のみを使用した、こだわりの商品を製造直売で皆さまにお届けしております。日々の健康と美容に自然の恵をぜひお役立てください。また、南伊豆町はキダチアロエの産地でもあります。霜が降りにくく温暖な南伊豆では露地栽培されています。各農家では農薬を使わず、海藻などを肥料とし、海の恵みと太陽の恵みをたっぷりと注ぎ、皆さまに安心して提供できるキダチアロエ栽培に取り組んでおります。

キダチアロエに負けず劣らず、花が美しい品種もたくさん

温室内はアロエの種類が多く、開花時期がそれぞれなので、一面に満開にはならない

大小さまざまなアロエの種類数に驚かされる

温室の外は自生地を思わせるような植生

施設概要

〒415-0155
静岡県賀茂郡南伊豆町大瀬573-1
電話番号:0558-65-0286
休園日:なし
開園時間:8:30~16:30
入園料:なし
駐車場:無料駐車場あり
見ごろ:通年(キダチアロエの開花は11~2月)

大越アロエ園

アロエ園は八丈富士の山麓にある

八丈富士の麓にある約30万株のアロエが群生する自然公園。12月上旬~2月にはアロエの赤い花が満開になります。青い海とアロエの花、大越鼻灯台とのコントラストがすばらしく、夜は満天の星が見える星空スポットでもあります。

園内から望む夕日と八丈小島

青い空に映える赤いアロエの花

島内にある八丈植物公園は植物好きなら立ち寄りたい

農産物直売所の庭にもアロエの大きな株が普通に生えている

施設概要

〒100-1401
東京都八丈島八丈町大賀郷
電話番号:04996-2-1125
休園日:なし
開園時間:終日
入園料:なし
駐車場:無料駐車場あり
見ごろ:12月上旬~2月

JADMA

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