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ブリーダー取材こぼれ話「ブロッコリー」

2023/06/13

こんにちは、サカタのタネ園芸通信編集部です。
少し前になりますが、ブロッコリーのブリーダーである若槻さんに取材してきました。

ブリーダーとは…新しい品種を開発するのがブリーダーの仕事です。優れた品種を生み出すために、選抜した親同士を組み合わせ、1年間で交配する組み合わせの数は数百にも及びます。

真面目なお話は『ブリーダーに聞きました!ブロッコリー「Myドーム」シリーズ ~10年以上の歳月をかけ根張りの強さに挑み続けた開発のバトン~』をご覧ください!

ここでは、取材時のこぼれ話をしたいと思います。

──ブロッコリーって、収穫した後の茎や葉がもったいないですよね。実は葉もおいしいといった小ネタはないですか?

若槻
茎もおいしいし、花蕾の下の方にある柔らかい葉なら食べられますよ!寒い時期なら虫も付きにくいので、興味のある方は試してみてください。

アメリカにはブロッコリーの葉だけを販売している会社があるくらいです。キャベツに比べてしまったら微妙かもしれませんが、ちょっと苦みがあるくらいで、ケールほど苦くなくて食べやすいと思いますよ。

20年ほど前、イギリスで冬に研修していたころ、今は多くの葉物野菜が売られていますが、当時は全然なくて。ストレージキャベツといって、10月くらいに収穫してずっと貯蔵するキャベツがあるのですが、日本のキャベツしか知らなかった私には、どうしても硬くておいしくなくて。

葉物野菜が食べたいときにブロッコリーやカリフラワーに付いている葉を炒め物にして、よく食べていました(笑)。

──ブリーダーの方は、自分が担当している野菜は試作で食べ過ぎて、普段はあまり食べたくない方が多いと聞きますが?

若槻
私はブロッコリー好きですよ。わざわざスーパーで買ってきてまで食べています(笑)。ブロッコリー担当はみんな、カリフラワーも好きです。

毎年、アメリカの食品会社が全米50州の好きな野菜ランキングを発表していて、ブロッコリーはここのところ多くの州で首位を獲得する人気の野菜なんですよ。

ブロッコリーには、グルコシノレートという多くの機能性を持つ成分が多く含まれていますので、健康志向の方によく食べられています。ただ、グルコシノレートの感受性が強い人が一部いるようで、すごく苦味を感じるといった海外の研究論文を見たことがあります。

──アメリカのスーパーで売られていたサラダのブロッコリーが生だったことに驚きました。英語圏の方は生食なのですか?

若槻
アメリカはドレッシング文化で、ディップを付けたりして食べるので、生の食味や舌触りとか細かいことを気にしないのかもしれません。実は、ヨーロッパはゆでます。私が知る限り、オーストラリアもゆでます。おそらく生食は、アメリカ発祥の文化だと思います。

──海外の食文化も交えた、ブロッコリーにまつわる楽しいお話をありがとうございました!

JADMA

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