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特集

プランターガーデンダイアリー Vol.4

2020/03/18

料理家のミノカモさんが自宅のベランダで野菜と花の栽培に挑戦! 野菜は種から、花は苗からスタートして、1月までの約4カ月間、「つくる×たべる×ながめる」を楽しむ欲張りな企画もいよいよ最終回。プランターの中の野菜を残さず味わいつつ、ガーデニング生活を振り返ります。サカタのタネがアドバイスする栽培ポイントにも注目!

12月初旬:花に癒やされながら、ハーブ料理を楽しむ

香りのよい摘みたてハーブで簡単おもてなし料理

12月に入って、根菜類の収穫はほぼ完了しましたが、花とハーブ、葉野菜はまだまだ元気いっぱい。「ハーブがプランターにあると、簡単にちょっとおしゃれなおもてなし料理が作れて本当に便利!」とミノカモさん。友人を招いたある日にささっと作った料理は、名付けて「オレガノの香り、シイタケのしょうゆオイル」。シイタケをオリーブ油で炒めしょうゆ、オレガノをパッと入れて火を止めて出来上がり。摘みたての香り高いオレガノを使った一品は、白ワインにもベストマッチだったそうです。

「こちらは、『ガーデンレタスミックス』を使った一品。度々収穫して残りわずかでしたが、冷蔵庫にあった油揚げを合わせてボリュームアップ。焼いた油揚げの香ばしさが食欲をそそるおいしいサラダになりました!」(ミノカモさん)

10月下旬に苗を植えたビオラ「ピエナ」シリーズが花盛り。「寒い時期でもこれだけ十分に楽しめるなんて、うわさ通りの花持ちのよさですね。これまではベランダで花を育てるという発想はありませんでしたが、色とりどりのプランターがあるとベランダが明るくなって、すてき!」(ミノカモさん)

摘んだ花を花瓶に生けてみたら、テーブルの上がパッと華やかに!「小さな花だけれど、しっかり存在感がありますね。花瓶がなければ、写真のようにそば猪口や、コップなど手元にあるものを活用してみるのもいいかも」(ミノカモさん)

お出掛けのときに頼りになる「水やり当番」

地方で行われるイベントや撮影で家を留守にする機会が多いミノカモさん。留守の間の水やりに活躍したのが、「水やり当番」という名前の給水器。ホース状の片側をプランターの土に差し、もう片側を水を入れたペットボトルやバケツに浸します。「乾燥しているときや風が強いときにはバケツを利用しました。帰宅後にプランターの土を触ってみると、いつもしっとりしていて頼もしかったですね」(ミノカモさん)

12月中旬:「土寄せ」の効果か、2種類のカブを収穫

3種類中2種類のカブを、丸ごと味わう

「11月初旬までは、なかなか丸い形にならないことが気になっていた3種類のカブ。1つのプランターに3列(3種類)はちょっと欲張り過ぎだったかも……と不安になってサカタのタネさんに相談すると、葉を間引いたあとに『土寄せ』をすることをアドバイスしていただきました。その効果なのか、3種類のうち『本紅丸』と『あやめ雪』の2種類のカブを収穫できました」(ミノカモさん)

「かわいらしい形を生かして、そのままドレッシングを付けていただきました。種袋の裏の説明を読むと収穫時期は11月ごろ。生育期間が長かったせいか、甘みはあるものの、通常より少し硬いかも。でもこの姿と対面できて良かった!」(ミノカモさん)

12月下旬:野菜のプランターガーデニングがついに終了

野菜のプランターは「食べ尽くした」という表現がぴったり

最後にカブを収穫して、7種類の野菜を育てたプランターはこの通り。土の栄養は野菜に吸収されてしまったので、新しく種をまくときには、土の入れ替えが必要になります。プランターの中の土を生かしたい場合は、根などの余分なものをふるいで取り除いてから肥料を追加します。

クッキングの締めくくりは「パクチー」

取れたての野菜をおいしく食べるミノカモさんのオリジナル料理。最後の主役はパクチーです。あちこちに専門店ができるほど人気のパクチー。その魅力は何といっても独特の香りとシャキシャキした食感。自分で育てれば、どちらも「100点!」の満足感を味わえます。

「ヘルシーな鶏のむね肉をゆでて、パプリカと、収穫仕立てのパクチーをたっぷり乗せました。レモン汁、オリーブ油、しょうゆのドレッシングとパクチーの風味で、淡泊なむね肉に鮮やかな味わいが加わりました。しょうゆの代わりにナンプラーを使っても、OKです!」(ミノカモさん)

「山盛りパクチーのゆで鶏」の作り方

●材料(2~3人分)
ゆでた鶏むね肉 1枚
パクチー 適量
パプリカ 1/4 個
A(混ぜる)ーーーーーー
オリーブ油 50cc
レモン汁 大さじ1(酢でも可)
しょうゆ 大さじ1
塩 小さじ1/4
 
●作り方
1ゆでた鶏むね肉とパプリカを薄くスライスして皿に盛る。
2長さ3cmに切ったパクチーを1の上に山盛りに乗せ、Aをかける。

1月:プランターガーデニングを振り返って

成長を見守る楽しさと「取れたて」の魅力を実感!(ミノカモさん)

「無事に育つかとひやひや・ドキドキ、ミニニンジンの生育不足でガックリも体験しましたが(笑)、成長する様子を日々見守るのはやっぱり楽しい!収穫したての野菜は元気でいいですね。買い置きの野菜を切らしてしまったときでも、ベランダに出れば調達できるという安心感がありました。今回収穫できなかったミニニンジンやカブにも、ぜひ再チャレンジしたいですね」

サカタのタネからのアドバイス

カブの生育が遅れた原因の一つとして、プランターに十分なスペースがなかったことが考えられます。今回は一つのプランターに3種類のカブを筋まきしましたが、2種類の方がよかったかもしれません。筋まきにするときは、プランターと筋の間隔、筋と筋の間隔に余裕を持たせることで、間引きもしやすくなります。

①プランターのスペースには余裕を持って

カブの生育が遅れた原因の一つとして、プランターに十分なスペースがなかったことが考えられます。今回は一つのプランターに3種類のカブを筋まきしましたが、2種類の方がよかったかもしれません。筋まきにするときは、プランターと筋の間隔、筋と筋の間隔に余裕を持たせることで、間引きもしやすくなります。

②「土寄せ」で根を乾燥から守る

カブの生育遅れについてもう一つ考えられるのが、「土寄せ」が不十分だったという可能性です。発芽後成長していく段階で、風や雨の影響で根元や株元の土が流されてしまうことは珍しくありません。ミノカモさんのカブも途中で「土寄せ」することで、3種類のうち2種類を収穫することができました。屋外で栽培をする際には、間引きのときなどに「土寄せ」することを習慣にしてみてください。

③種まきの適期をしっかりチェック

秋まきは、温度が高いうちに発芽し成長してから寒さに向かうため、育てやすいというメリットがあります。一方で、春まきに比べて種まきの適期が短いため、種まきの時期を逃さないようにすることが大切です。今回のミニニンジンの生育不良は、種まきの時期が遅れたことが原因と考えられます。まきどきは気温ではなく「日照時間」で決まるため、1~2日ずれるだけで影響が出る可能性があります。特に初心者の方は、作型図の適期をしっかり守りましょう。

ミノカモさんの体験記、いかがでしたか?
サカタのタネのアドバイスも参考に、あなたもぜひ、
プランターガーデニングにチャレンジしてみてください。

●料理・撮影 minokamo|ミノカモ

岐阜県美濃加茂市出身。「ごはんで町を元気に!」をテーマに、各地でその土地に根差したメニュー開発、キッチンプロダクトのフードコーディネート、雑誌へのメニュー提案ほか、各世代がつながるイベントも開催。みそ料理も得意とする。各地の郷土食を取材し、紹介する活動も行っている。http://minokamo.info

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