タネから広がる園芸ライフ / 園芸のプロが選んだ情報満載

特集

マンションのベランダで家庭菜園を上手に行うポイント

2017/02/16

野菜を育ててみたいけど、十分なスペースがないから……と諦めている方はいませんか。家庭菜園は、広いお庭がなくても、ベランダの空いているスペースを利用して楽しむことができます。今回は、マンションのベランダで家庭菜園を上手に行うためのポイントをご紹介します。

ベランダで家庭菜園を行うために必要なこと

ベランダでの家庭菜園では、最初に野菜作りに必要な条件を整えることが大切です。

日当たり

野菜の成長に日光は欠かせません。まずはベランダの日当たりを確認しましょう。マンションのベランダの塀がコンクリート製の場合は、台などを使い、できるだけ野菜に日が当たる位置に鉢やプランターを置くなどして、少しでも野菜が日に当たる面積と時間を確保する工夫が必要です。

風通し

ベランダなど狭い場所で野菜を育てる場合、鉢やプランターを密集させてしまいがちですが、苗を1鉢ずつ育てる場合でも、鉢と鉢の適度な間隔は必要です。葉が触れるほど近いと風通しが悪くなり、病気や虫などが発生する原因となってしまうことも。特に根元は日が当たらず風通しも悪いと、コケが生えてしまうことがあるので注意しましょう。

強風対策

マンションのベランダは上層階になるほど強風対策が必須。ミニトマトなど苗が大きく育つものは、風で折れたり傷ついたりするので、しっかり支柱で固定し、支えてあげるようにしましょう。また、強風は鉢やプランターの転倒や落下の原因にもなるので、鉢やプランターなどをしっかり固定する対策も必要です。

【ベランダの家庭菜園で便利な道具】

棚、ラック、レンガ…日当たり、風通しをよくするだけでなく、コンクリートの熱や照り返しから鉢やプランターを遠ざけ、根が傷むのを防ぎます。棚やラックは小型の鉢植えを数鉢まとめて置くのに便利です。レンガは棚やラックに置けない大型の鉢の下に置くのに適しています。

ネット…つる性の野菜を育てたいという方におすすめ。野菜の面積が広いほど風の抵抗を受けやすいので、マンションの4階以上にお住まいの方や立地が川沿いの方は強風対策として、支柱と、ホームセンターなどで購入できる突っ張り棒を利用して、ネットをしっかり固定するとよいでしょう。

ベランダで家庭菜園を上手に行うコツ

小スペースで家庭菜園を行う工夫として、以下のような方法があります。

支柱を使ってスペースを確保する方法

ミニトマトのように比較的大きく育つ野菜や、キュウリなどつる性の野菜を育てる場合は、苗を支えている支柱の周りにさらに数本の支柱を立て、枝をらせん状に誘引していくような仕立て方をすると、狭いスペースでも、野菜を大きく育てることができます。1株でも多くの収穫を期待できますが、肥料の管理は欠かさないように注意しましょう。

小スペースに野菜を収める方法

ハーブや葉菜類などが元気に育ち、過ぎて横に広がってしまうときは、市販のアサガオ用の支柱を使うと便利です。横の支柱に、葉が横に広がらず上に成長していくように誘引します。

ベランダでの家庭菜園に適した野菜

マンションのベランダで家庭菜園を行う場合、「プランター」「鉢」「培養土の袋をそのまま使用する」方法があります。

基本的には、家庭菜園に必要な日当たりや風通しなどの条件が整えば、大型の野菜を除いてベランダで作れない野菜はないと言っても過言ではありません。しかし、ベランダはスペースが限られ、鉢栽培が中心になると思います。洗濯物を干す場所などの確保も必要だと思いますので、スペースにあまり余裕がない場合は、ナスなど横に育ち場所を取る野菜やカボチャなどの横に這うようなつる性の野菜は避けるようにしましょう。ベランダのスペースを見て、作る野菜の種類を決めるようにします。

【狭いスペースでも作りやすい野菜】

・葉菜類(コマツナ、ホウレンソウ、チンゲンサイ)、ハーブ
・果菜類(ミニトマト)
・根菜類(ニンジン、ミニダイコン)

ベランダでの家庭菜園のマナーと心掛け

ベランダで家庭菜園を行うときは、近所迷惑にならないよう周囲への配慮や心遣いも必要です。トラブルになる前に事前に対処しましょう。

水やり時の注意

水やりの際は、水がベランダの外まで飛ばないよう気を付けます。特に、一度に多くの水をまくことができる、シンクが付いているベランダなどでのホースの使用はクレームの原因にもなり得ます。注意しましょう。

薬剤の散布と使用する時間帯

ベランダは洗濯物を干す方も多い場所。農薬などの散布は、近所の方が洗濯物を干す時間帯を避け、風のないときに行うなど、十分配慮した上で行うようにしましょう。また、野菜に虫がついてしまうと近所の方への虫害の恐れや、強い農薬使用にもつながるので、食品成分や天然成分の忌避剤などで事前に予防するよう心掛けることも大切です。

共用部の排水溝のゴミや汚れに気を付ける

水やりをすると鉢やプランターから土が流れたり、落ちて散らかった葉が排水溝にたまったり、ゴミとなります。ゴミが飛んでいかないよう、こまめにベランダを掃除したり、排水溝が詰まらないようにしましょう。最近は、排水溝の幅に合った細いホウキとチリトリのセットや、水やりの際に流れた土をキャッチして排水溝を汚さないついたてなど、便利なグッズも売られています。気軽に掃除ができる環境をつくるようにしましょう。

落下による事故防止

鉢やプランターを壁に掛けたりつるしたりするハンギングは、日当たりはよくなりますが、一軒家と違いマンションで行うと、水やりのときの水がベランダの外に垂れたり、風に飛ばされて落下するなどの危険性があるので注意しましょう。日当たり対策で行う場合は、ベランダの内側に掛けたり、棚などを使用して固定して置くようにするなどの工夫をします。

鉢やプランターの置き場所に注意する

マンションの場合、鉢やプランターの置き場所にも配慮が必要です。ベランダで家庭菜園を行うときは、避難用のはしごの下や、災害時の避難口となる場所に鉢やプランターを置いてしまうと、災害発生時に危険ですので、避難口など共用部となる場所には物を置かないようにしましょう。

終わりに

ベランダで家庭菜園を上手に行うためのポイントをご紹介しましたが、いかがでしたか。マンションでも、ベランダのスペースを工夫することで、家庭菜園を楽しむことができます。近所の方への配慮を忘れずに、ぜひ家庭菜園をお楽しみください。

JADMA

Copyright (C) SAKATA SEED CORPORATION All Rights Reserved.