制作・文・写真
青木純子
あおき・じゅんこ
園芸家・フォトグラファー。京都市在住。庭で育てた草花を使い、生花のアレンジや押し花、ドライフラワーを作るアフターガーデニングを提案。2015年から『ガーデンフラワーカレンダー』(主婦の友社)を発行。ホームページはhttp://www.j-aoki.gr.jp/
【第41回】ハーブを生活に取り入れる「ハーバルライフ」を提案! 神戸布引ハーブ園を訪ねて その1
2017/05/02
神戸の六甲山系、世継山の斜面にある神戸布引ハーブ園。バリアフリーのロープウェイで行く、標高400mの山の上にあるハーブ園です。今回は、ハーブやバラが競演するローズシンフォニーガーデンなど、展望エリアを中心にご紹介!
暮らしのさまざまなシーンで活躍するハーブの魅力を再発見!
四季折々のハーブと草花、そして香りや料理も味わえる神戸布引ハーブ園!
昨年の初夏に訪ねた神戸布引ハーブ園。新神戸駅から歩いてすぐのおしゃれな神戸布引ロープウェイで約10分、山頂駅に到着します。その山頂駅から中間駅までの斜面、16ヘクタールに広がるのが神戸布引ハーブ園です。6年前にリニューアルされた園には点在する12のガーデンとグラスハウスや香りの資料館などの施設が充実。暮らしにハーブを取り入れたガーデニングや料理など、ハーバルライフを提案しています。今月は、バラやハーブの香りのガーデンなどをご紹介します。
神戸の街や港が望める絶景の展望プラザ
ロープウェイで山頂駅に着くと季節の草花を植えたウェルカムガーデンやハーブの荷車、そしてドイツの古城「ヴァルトブルク城」をイメージした展望レストハウスがお出迎え。別世界にたどり着いたような錯覚に襲われ、期待も膨らみます。さあ、神戸布引ハーブ園の散策開始です!
イングリッシュローズが満開のローズシンフォニーガーデン
イングリッシュローズを中心に約170株のバラが植えられたローズシンフォニーガーデン。最盛期にはローズティーも飲めるフェスティバルが開催されるそう。ガーデンをミルラやティー、ムスクなどの6つの香りのエリアに分け、約61種のバラを植栽。香りを比べながらバラが観賞できるから、バラ愛好家にはたまりません。写真上の中央アーチに絡むバラは、右が「モーヴァン ヒルズ」、左が「バフ ビューティー」。写真下の壁面を覆うバラは「フランソワ ジュランビル」。
ハーブと季節の草花がコラボするローズシンフォニーガーデンの花壇
ベンチに座ってバラのゴージャスな香りを楽しみながら、ハーブや季節の草花に囲まれてのんびりできるのは最高のぜいたく! 花壇では、それぞれの性格に合わせてハーブを効果的に植栽に取り入れてあるから、ガーデニングの参考になります。花壇の縁取りはクリ―ピングタイム、そして点在するシルバーの葉はラムズイヤー、後方の緑葉は木立性のローズマリー。
ハーブの香りがひそかに楽しめるフレグラントガーデン
ヨーロッパの田舎町の雰囲気があるフレグラントガーデン。にぎやかなローズシンフォニーガーデンの奥にある、ハーブの香りがのんびり楽しめる静かなガーデンです。石畳を歩くとミントの香りが漂い、春はジューンベリーやハナミズキ、初夏はハニーサックルやキャットミント、秋はキンモクセイなどの花や香りが彩ります。
初めは気付かなかったけれど、よく見ると寄せ植えがガーデンテーブルに埋め込んであります! 寄せ植えの花がよく見えるようにとテーブルに穴を開けて入れたとか。これなら、寄せ植えの植物の名前や配色、配置の仕方など、花好きの会話は盛り上がります! 花材は、左手前から紫のペチュニア、赤いインパチエンス、ピンクのアンゲロニアとジニア、中央の紫はラベンダー ストエスカス、赤いダリア、プチロータス、ピンクのインパチエンス。
実は20年前、神戸布引ハーブ園を訪ねたことがあります。当時、ハーブがとてもはやっていたので、一緒に訪ねた夫とハーブの名前を覚えたり、触っては香りを嗅いで回ったりした思い出があります。そして今、神戸布引ハーブ園は、ハーブだけでなく季節の草花や花木、バラなども暮らしに取り入れた、潤いのあるガーデニングライフを提案。パワーアップして見応え抜群でした! そんなハーブにまつわる訪問記を、今回から3回連続でご紹介します。乞うご期待!
次回は「ハーブを生活に取り入れる『ハーバルライフ』を提案! 神戸布引ハーブ園を訪ねて その2」を取り上げる予定です。お楽しみに!